コロナ禍、小児病棟では・・・👶👦👧

ちょうど昨年の今頃

新型のウイルスが発生し

感染拡大の傾向にあるため

各病院、施設から

「病棟での活動はしばらくお休み」

との連絡を受けました。

3月に入るとピタリと活動がなくなり

その時はこれほど事態が長引くとは思っておらず

入院中の子どもたち、しばらく待っていてね、

というくらいの気持ちでいました。

現場の医師からその頃からの状況を伺う機会がありました。

正体のわからない敵をめぐり

目まぐるしく変化する状況の中で

子どもを不安にさせないようにとの思いを軸に

日々の業務に奔走し続けた1年だったと。

面会や付き添いは親御さんのみ

そしてその時間も大きく制限され、

当然私たちのようなボランティアは入棟禁止。

普段から入院生活の寂しさや不安というストレスにさらされている子どもたちが

今回の事態を受けて

さらなる我慢や辛さを強いられています。

長い間親にも会えない寂しさが追い討ちをかけることに。

幼い子どもは泣いて悲しさをあらわにしたり

暴力的になったりと

母子分離不安や反応性愛着症候群

のような症状が見られたそうです。

年長の子どもも、表では

仕方ない、と納得しているように振る舞うけれど

夜になると寂しさが押し寄せ

涙しながら親に電話をしたり

食欲がなくなるなどの抑うつ症状になる子どももいたそうです。

普段の入院のストレスが何倍にも膨れ上がる中

私たちSHJの活動もなくなり

子どもたちにとっての楽しみも奪われてしまいました。

唯一面会が許される親御さんとの時間も1日15分、

事態によってはオンライン面会1日10分のみ。

そのような状況を聞いていた私は

子どもたちの

辛く寂しそうな様子を想像しては

もどかしさと折り合いをつけるしかなく・・・。

しかし子どもはたくましいもの。

今まであまり話をしなかった同室の子どもとの

交流が活発になったり、

プレイルームが使用禁止となり

集まることができない代わりに

オンライン通信で仲間とゲームしたり、

限られた中で工夫し始めたそうです。

「自由の制限された環境でめげることなく

限られた中での自由や楽しみを見つけて

道を切り拓こうとしていることに気づかされた」

とこの医師は言います。

「こどもはたくましい。

大人がめげている場合じゃない。

逆にこどもたちから元気をもらう」

とも。

辛い治療と長い闘病生活を宣告された当時から

なんど心が折れそうになっても

時間をかけて

病気を治さなくてはいけないという事実と

それに伴う長期入院を受け入れてきた。

不安や恐怖と折り合いをつけながら生活することで

様々な知恵や工夫、

自分自身と向き合う時間が生まれたのだと思います。

経験をもとに生きる力を培っている印象です。

転んだってタダじゃ起きないよ!

というほどの芯の強さを感じます。

しかし、みんながみんなそういうわけじゃない。

元気な子の陰で

手のかからない大人しい子は

どこにでもいるもの。

そんな子が人知れず泣いている状況にも

この医師はきっと寄り添って

手を握って

一人じゃないよ、と伝えているはずです。

余談ですが、この医師とは

子どもを楽しませたい

子どもと一緒に楽しみたいトークで

よく盛り上がるのですが、

仕事が終わったら年長男子と一緒にゲームをしたり、

年長女子と女子トークで盛り上がったり

するそうです。

まるで院内学級にいた頃

放課後、職員室に戻らずに

いつまでも病棟で子どもたちと遊んでいた自分と重なります。

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〜ものづくりの喜び〜

事務所開設にあたり

身体を使ってものを作る、

ということの楽しさを改めて実感しています。

小さい頃から手芸や工作、絵画が好きだったこともあり、

今でも製作することが無上の喜びです。

とりわけ

巣篭もりの日々、

編み物、小物作り、お料理など

身の回りのもので何かを作ることを

趣味とすることで救われると

実感します。

しかしこれまで

住空間に関してはその内装を

もっぱら業者にお任せで

せいぜい壁紙や床板選び、

間取りの変更や家具選びが自分の持ち場だと

決め込んでいました。

* * * * *

今回事務所をSOHOから独立させるに際し

賃貸物件のリフォームを

買って出てくれた友人がいます。

建築の現場を長く歩いた専門家姉妹です。

事務所を探している、

と話せば

希望の立地の物件を探してくれ、

いざ契約に至れば

身体に優しい珪藻土塗りますか?

から始まり

実にテキパキと

必要なもののリストを作ってくれました。

素材はネット注文、そして

工具や小物は実際手にとって使いやすいものをと、

一緒に近くのホームセンターへ。

DIYの工程表を作り

その流れに合わせ頃合いのいい段階で

電気屋さんや水道屋さん

に入ってもらうところまで

ささっと計画してしまう。

もの作りは段取りの良さも

問われるもの。

料理をするのにどこか似ていて

そのフットワークの軽さが

実に心地よいのです。

彼女たちの動き全てに

「ものづくりとは」

を見せつけられ圧倒されるほどです。

手芸や工作には手先の器用さと

対象にあった素材選び

そして段取りの良さが求められるのに対し、

空間作りは

目的やこだわりにあった素材選び

段取りの良さ、そして

身体全部を使って感覚的に空間をデザインし

材料を組み立てたり組み合わせる力が問われます。

自然素材を壁に塗ることを左官と言いますが

左官1つとっても

コテ板に載せた珪藻土を持った手と

コテを持つもう片方の手の動かし方のバランスが必要だし、

コテにとった珪藻土の量によって

力の入れ方や塗りの厚み、捗り方まで違う。

コテのストロークの違いによって

壁の表情が様々に変わり

身体の大きさや力の入れ方により

個性的な壁の風合いが出来上がる

まさに、身体全てを使ったアート。

ある程度のラインナップから壁紙を選んで

あとは貼ってもらう、とは全く違う作業です。

また、床板をはめ込んでいく作業では

組み合わせる時の力の角度や大きさによって

ずれてしまったり浮いてしまったりします。

身体の使い方、体重のかけ方までもが問われます。

また、

つなぎ目がなるべく近くならないようにすることは

強度的にも大切ですが

見た目の美しさにもつながります。

これが機能美というものかな、などと

慣れてくるとそんな風に思う余裕も生まれました。

これは余談ですが

経費を抑えたいNPOにとっては

大変ありがたい特典付きです。

リフォーム開始前にいくつかの業者に見積もりを取りましたが、

素材にこだわった分材料費はかかったものの

DIYを選んだことでコストを

1/3に抑えることができました。

⚒  ⚒  ⚒  ⚒  ⚒

エコで環境にやさしくて健康に良くて

そして自分たちで作り上げること。

その段階から

仲間を巻き込み

地域に溶け込み・・・

これぞまさにエシカルライフの実践、

SDGsにつながると考えます。

何より、新事務所の目的は

誰ひとり取り残さない社会に向けた

”病いや障がいと闘う子どもへのアートと学びの発信地”。

健康や環境に配慮した手作りの

SHJアート&学びサポートセンターへ

たくさんの方が訪ねてくれることを思い描きながら

誰もが居心地よいスペースにするために

引き続き

DIYを楽しみます。

オープンは3月中旬予定です。

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一人で過ごせる場所👦

4月に4年生に進級する孫の

お気に入りの場所は「学校の図書室」。

だけど振り返れば入学が近づいたころ

保育園の友達が一人も一緒でない学校に

なぜ行かなくてはいけないのか!

と卒園が近づくとシクシク泣いていたものだ。

学校なんか行かないよ!

と息巻いていた。

案の定、入学式当日、

教室になかなか入らず

母親や先生をてこずらせた挙句

式開始が数分遅れてしまったという始末。

なかなかやるな、

初心を貫く根性のある子だ、

などと、綴ってからもうまる3年も経つ。

→2018/4/12投稿「ああ、孫の入学式Part1〜友達100人できるかな?〜」

そんな彼、

あんなに行き渋った学校が

今では大好きだし

新しいお友達も大好き。

ところが反面

一人でいるのを好むところがある。

学校では友達と校庭で遊ぶより

図書室で過ごす時間の方が

どうやら多いと聞く。

本を読んでいたり、

一人でぼーっとしていたり・・・。

きっと、落ち着くのだろう。

子どもが溢れる教室や校庭もいいけど

一人でいる時間も大切にしている彼を

誇らしく思う。

*****

以前、あるドキュメンタリーを見た。

孫がいつもひとりぼっちでいることが心配で

「なぜみんなと遊ばないの?」

と、詰め寄ってしまったおばあちゃん。

孫が敏感っ子(HSC)であり集団が苦手なことを知り、

孫の気持ちに寄り添っていなかったことを後悔し、

意識改革を経て

一緒に成長していく

といった内容だった。

ブログでもその感想を綴っている。

→2020/投稿〜敏感っ子と多様性👧👦👶

「みんなといること」=「楽しい」

という定義づけは必ずしも合っていないし

たくさんの友達に囲まれていてほしい、

と願うのは周りのエゴ。

🎶友達100人できるかな?

とは、1年生になる前後で必ず歌うことになる歌の有名なくだりだが、

これほど、この時期の子どもにとって

プレッシャーとなるフレーズはないと思う(作者様、すみません)。

友達の話をよくする孫も

集団行動があまり得意でない。

だから時に一人になりたくて

休み時間を図書室で過ごすのだろう。

「一人でいること」イコール「孤独」なのではない。

複数の人と一緒にいても

孤独を感じることは誰にでもある。

「誰かと一緒にいる」イコール「孤独でない」

とは違うし

寂しいからひとりぼっちはいや

人に囲まれているから安心

というのは

別の意味で寂しい。

一人でいるということ。

自分と向きあう貴重な時間を作ることができる

とても実のある過ごし方。

一人でいることが苦にならない、むしろ好き

という性分は、ある意味財産だと思う。

そんな孫のニーズに応えてくれる

学校の図書室は

彼にとって

一人で過ごせるパラダイスなのかもしれない。

集団でいることが当たり前の

学校生活は彼にとっては息苦しいのかもしれない。

そんな環境に「図書室」という

自分と対話できる場所があってよかった。

一人で過ごせるお気に入りの場所があるから

学校が好きなのかもしれない。

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「わきまえない人」

私はどちらかというと

わきまえない人

だと思う。

そのせいで何度職員室で浮いたことだろう。

  🌀教員としての立場をわきまえずに

   いつまでも病棟にいて

   生徒の病室で子どもの様子を見て回ったり

   お母さんと立ち話をしたり。

  →職務逸脱!と先輩教員から叱られた

  🌀休日だというのもわきまえずに

   気になる子の病室を訪問した。

  →やりすぎ!と看護師長に怒られた

  🌀平教員だというのもわきまえずに

   ある生徒への対応に疑問を持ち

   主任教諭に楯突いた。

  →しばらく学部全員から無視された

言わずにいられないのだ。

身体が自然と動いてしまうのだ。

黙ってなんかいられない。

曲がった事が大嫌い。

* * * * *

東京五輪・パラリンピック組織委員会の前会長が

「理事の女性はみなわきまえておられて」

(女性という立場をわきまえているから余計な発言はしない)

と発言し、

女性蔑視だと世界中で批判を浴び、辞任に追い込まれた。

ジェンダーギャップ指数、153カ国中、日本は121位という数字を

この方が見事に証明した。

〜 〜 〜 〜 〜

さて「わきまえる」・・・

その意味は

 ・区別する

 ・理解する

 ・道理を心得る

と辞書にある。

使用例として

 ・分をわきまえる

 ・身の程をわきまえる

 ・礼儀をわきまえる

などがある。

本心という余計な口出しは遠慮するのが美徳、という印象。

道徳的で控えめ

美しい立ち姿の大人の女性のイメージがする。

空気が読めて

出すぎたことをせずにおとなしくしている淑女の。

しかし決して男性の姿は浮かばない。

それだけ男が主導の社会ということか。

そんな人でありなさいと

女性に課すのが男性。

脈々と続くこの男尊女卑の文化は

男性によって作られてきた。

女は黙ってろ!

という男性を恐怖し

力に屈することで自分を守るしかなかった女性たちの我慢の上に。

でも「◯◯をわきまえる」というこの言葉は

女性たち自身が被った不条理や

差別という事実を目的語にするのでは決してない。

善悪、分、身の程、礼儀・・・

全てとても曖昧で抽象的な目的語だ。

わきまえろと言われている本人が判断するしかなく

煙に巻かれおしまい。

ところが近年

me too運動や

ku too運動、

フラワーデモ・・・

性差別のせいで苦しんできた女性たちが

声をあげ、

声をあげていいんだ

という空気をつくった。

わきまえてなんかいられない!

女性たちよ、もっともっと声を出そう。

主張しよう、

それが自分を大切にする

ということ。

何故ならば

黙って嵐が過ぎるのを待つことくらい

屈辱的なことはないから。

だから、

職員室でいくら浮いたって

構わなかった。

「わきまえない女」でいい。

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~「SHJアート&学びサポートセンター」を開設します~

在宅医療を受ける障がいの重い子どもと

お母さんのための「居場所作り」は、

SHJ の中期的ビジョンでした。

昨年秋から場所の探索や資金調達に力を入れてきましたが、

新しい年が明けて間もなく、

現在の事務所にほど近い東京都杉並区永福町の地に

こぢんまりとした物件を見つけ、

2月に契約に至り、3月オープン予定です。

〜自然素材にこだわったDIYリフォーム。

必要なものは手作りで!〜

建築家のプロボノの力を

全面的にお借りしたDIYでの内装リフォームは、

健康と環境に優しい自然素材『珪藻土』を使用し、

棚やデスクは支援員による木工製作など、

手作り感と温か味のあるスペース作りは、

形からもこだわりました。

DIYにより経費削減も実現!

DIY始まり始まり〜
丁寧にパテ塗り・・ちなみにお向かいは某有名ピザやさん❣️

センターの機能は・・・

✔︎障がいの重い子どもとお母さんのもう一つの居場所

✔︎バリアフリーみんなの教材を展示し、特別支援教育関係者やご家庭が使ってみたり知見を共有したりするスペース

✔︎アーティストが打ち合わせしたりリハーサルしたりできるスペース

✔︎退院した子どもの集いの場

✔︎バリアフリーみんなの教材作成室

✔︎事務室

各ご自宅で行なっている個別学習も、

体調の良いときに通える「学習室」があれば

数名で音楽のセッションもできます。

「あ、あの教材を持って来ればよかった!」

という支援員の失敗もなくなるでしょう。

医療的ケアがある子どもは、

親などケアをする人の付き添いのもと外出しますから、

子どもが学習している間は

ケアする人がお茶を飲んだり休憩したり、

情報交換したりできるスペースも作ります。

また、SHJオリジナルの「バリアフリーみんなの教材」を展示して

教員や学生など特別支援教育の関係者やご家族に体験してもらったり

知見を交換しあったりする場としての機能も持たせ

レンタルや販売もします。

退院した子どもが

ふらっと立ち寄って話をしたり、

ボランティアしたり、また、

アーティストが打ち合わせをしたりする多様性のあるスペースは

子どもを含め、家族の孤立を防ぐ集いの場所となり

支援する側される側関係なくまぜこぜに集う

「みんなの居場所」となるのを目指します。

障がい者自らの発信基地となり、

地域に障がいへの理解や共感を、

社会に多様性と心のバリアフリーをもたらし、

互いに支え合う空気を作りたい。

ひいては行政などへの物理的なバリアフリー化への

動機付けという波及効果も期待できます。

さらにモデルケースとなり

このような「居場所」が

まるで子ども食堂の広がりのように

全国に広めることができたら・・・

と考えています。

*****

身の丈にあった広さと

無理のない計画でスタートするこのセンター。

意義あるものとして着実に運営を維持し、

発展させるために

いっそうの支援を募っていきます。

誰一人取り残さない持続可能な社会を目指し、

SHJは病いや障がいと闘う子どもの成長や

生きる歓びに焦点を当てて

今後も取り組んでいきます。

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