〜世界一貧しい大統領〜👴

先日東京新聞が

世界一貧しい大統領

ウルグアイのホセ・ムヒカさんが政界を引退したと

報じていました。

どこにでも居そうな穏やかなおじいちゃんの風貌で親しみを感じさせながらも

正しいことを忖度せずに堂々と伝える生き方が共感を呼び

世界中にファンがたくさん。私もその一人です。

政界を引退しても

人気は衰えず、暮らしぶりなども含めて

度々話題になるのではないでしょうか。

政治をするひとは誰だって、世の中をよくしたいという情熱を持って

その世界に入ったはず(あれ?例外も・・・?)。

でも理想論だけでは政治はできない、

といつの間にか、

体制や権威に忖度するようになってしまいがちではないでしょうか。

しかし、ムヒカさんには決して自分の主義を曲げない強さがあります。

それは壮絶な経験や弱い人の立場に立つ優しさ、共感力が

行動の指針になっているからでしょう。

ここから紙面より。

ムヒカさん、

貧困の中で育ち極左ゲリラ組織に入り何度も投獄され

13年近く獄中生活を送ったこともあるそうです。

2010年から2015年までの大統領在任中は

人口妊娠中絶や同性婚を認めました。

貧困層への住宅政策では単に住宅を提供するだけではなく

建設を通して技術習得の機会を設けたほど。

当時者へ手厚く寄りっていたんですね。

人気と話題の理由は誰もが知っている

質素な暮らしぶりと弱者への愛。

給与の9割は福祉に寄付しているそうです。

「つましい生活や話し方は

国を支える内陸部の農村の人々そのもの。

彼らの代表として振る舞い、共感を呼んだ」

とはムヒカさん在任中にウルグアイ日本大使館の専門調査員を務めていた

南山大学の中沢智知史特任講師。

2012年にブラジル・リオデジャネイロで開かれた

国際会議でのスピーチに始まり

折に触れ名言を残しています。

「人類は消費社会にコントロールされている」

「貧乏な人とは、少ししかものを持っていない人ではなく

無限の欲があり、いくらあっても満足しない人」

広島平和記念資料館を見学した時には

「科学者は倫理、道徳をわきまえなければいけない」

「倫理や道徳で歯止めをかけなければ、科学が思いも寄らない悪意の道具になることを我々は知るべきである。人間は唯一、同じ過ちを犯す生き物であることを歴史が証明している」

と、科学や経済の発展に浮かれる人類に警笛を。

来日し大学で講演をした時には

「人生で一番大切なのは愛であるのに、新しいもの、いいものを買うために

愛情を注ぐ時間を浪費している」

「民主主義には限界がある。それでも社会を良くするために闘わなければならない」

と若者に生き方について語りました。

SDGs・・・

誰一人取り残さない持続可能な社会を作るためには

消費に明け暮れるような唯物主義を見直さなければならない。

現代の人々の生き方を

今だけ、金だけ、自分だけ、

と表現した人がいますが、

当たらずも遠からず。

ムヒかさんのような生き方がかっこいい!

自分もそうなりたい!

と若者が思うようになれば社会は変わります。

誰一人取り残さない持続可能な社会が実現します。

世の中の価値観に大変革が起こることを夢見ながら

ムヒカさんの再来日を希望します。

日本の幼児や小学生、中学生

高校生にも講演してください!

テーマは

本当の幸せとは?

みんなが幸せになるには?

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– 無言館 –

無言館を訪れたのは2回目。

無言館は信州上田市にある戦没画学生慰霊美術館で

太平洋戦争などで志半ばで戦死した画学生の遺作、遺品を展示している。

無言館の名にふさわしくひっそりと

しかしその存在感は圧倒的だ。

鬱蒼とした山道をそろそろと車でよじ登ると

忽然と現れるのはコンクリート打ちっ放しの無駄ひとつない

シンプルな平屋造りの建物。

建物の入り口手前で来訪者の目を惹きつけるのは

戦没画学生慰霊碑「記憶のパレット」。

大きさは、幅3メートル奥行き2メートルほどもあるかと思う。

現在判明している5百余命の画学生の名前が刻まれている。

そして館内へ。

前回訪れた時よりも作品が増えたように感じる。

当時の東京美術学校(現・東京藝術大学)に在籍していた学生や

独学で絵を学んでいた絵描きの卵たちの絵の数々が

いっそう力強く全身に迫ってきた。

飢餓とそして死への恐怖と闘いながら最後まで絵筆をとり

生きることの希望を

画布に刻んで亡くなっていった。

絵筆を銃に替えなくてはならなかった彼らの無念さ、

そして絵を描く、物を作り出すということが

どれほどの喜びをもたらすのかという実感を

ひとつひとつの作品が語っているようだった。

🎨 🎨 🎨

婚約者の裸婦像が何点もあった。

画家になることを夢見て

帰ったら絵を続ける

そして夢を一緒に歩こうと

婚約者に誓い約束しながら描いたのだろうか。

愛する人のありのままをキャンパスに描く画学生と

それに応じる女性の情景が浮かぶ。

若い二人の純粋な愛とセクシュアリティが生なましく

そして生き生きと観る側に伝わってくる。

あと1時間、あと10分・・・

と号令がかかるまで愛する人の前で筆を握った画学生。

しかし・・・。

「生の輝き」を戦争は無惨にも破壊する。

戦争とは

愛も希望も夢も容赦なく奪う。

*****

無言館に入るとすぐ目に入る

館主の窪島誠一郎氏のあいさつが涙を誘った。

しかしさすがに覚えられない。

無言館HPより抜粋させていただく。

 - あなたを知らない –

遠い見知らぬ異国で死んだ画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのはあなたが遺したたった一枚の絵だ

あなたの絵は朱い血の色にそまっているが
それは人の身体を流れる血ではなく
あなたが別れた祖国のあのふるさとの夕灼け色
あなたの胸をそめている父や母の愛の色だ

どうか恨まないでほしい
どうか咽かないでほしい
愚かな私たちがあなたがあれほど私たちに告げたかった言葉に
今ようやく五十年も経ってたどりついたことを

どうか許してほしい
五十年を生きた私たちのだれもが
これまで一度として
あなたの絵のせつない叫びに耳を傾けなかったことを

遠い見知らぬ異国で死んだ画学生よ
私はあなたを知らない
知っているのはあなたが遺したたった一枚の絵だ
その絵に刻まれたかけがえのないあなたの生命の時間だけだ

窪島誠一郎
一九九七・五・二(「無言館」開館の日に)

現在無言館には130名の画学生の作品が展示されているが

まだまだ発見されるのを待つ作品があるはずで

見つかれば

または提供があれば

「記憶のパレット」への刻名、作品を収蔵し展示するそうだ。

作品が増えたと感じたのは

価値ある作品が今も寄せられ続けているということ。

画学生たちは亡くなっても

「夢や希望は失うな」というメッセージをも

彼らは伝え続けてくれているように感じる。

無言館の作品は

世界中に

夢を銃に替え

無念にも散ったおびただしい数の

尊い命が存在したことを物語る。

無言な画学生に代わって

彼らの遺した作品が私たちに語り続ける。

戦争は絶対にいけない。

シンプルにそう思う。

無言館HP

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当事者だけのものじゃない、バリアフリー地図アプリWheeLog !

あのウィーログがさらに進化した!

車椅子ユーザーの走行データや投稿を基に

利用しやすい道や施設が

一目でわかるようにしたバリアフリー地図アプリのこと。

先日の東京新聞夕刊で紹介されていて

以前テレビで見た時よりさらにバージョンアップしていることに

驚いた。

ウィーログの代表、織田友理子さんは

手足の先から筋力が低下していく難病を持つ車椅子ユーザー。

困難を克服しながら豊かな発想力で社会を変えようとする

バイタリティーはすごい!の一言。

例えばこのアプリ、

車椅子の走行経路を地図上に線で表示することで

多くの人が通って線の色が濃くなれば

そこが通りやすい道だとわかる。

他にも

  この駅にエレベーターができた

  ここは段差があるよ

  狭いので走行注意

など、

当事者の発見や

車椅子を使わない人の気づき

などを投稿できるようになっている。

もちろん写真も投稿できて臨場感たっぷりだ。

情報があれば諦めずに出かけられるという当事者。

一方でユーザーでない人にとっては

情報を投稿することで当事者の視点に立ち

より良い社会づくりの担い手になるという意識が持てる。

2017年に開始して

今では海外を含めて4万件近い情報が登録されているのだとか。

啓発イベントも盛んに行われている。

ユーザーでない人も参加する街中での体験会、

学校の授業、

さらに東京パラリンピックに向けた観光案内にも活用されている。

高校の体験学習では

「車椅子に乗って終わりにするのではなく

自分たちの気づきが誰かの役に立つという経験をさせたい」

というのが学校の意図だが

一歩踏み込んで

体験で終わるのではない体験学習にしてほしい。

普段教科書や参考書とにらめっこの勉強に追われる中

フィールドワークの時間もたっぷりとって

さらに自分ごととして考え行動するような

トータルなカリキュラムを望む。

当事者の立場に立つことで

普段素通りしていたことに気づき、その積み重ねが

社会を良くするといったような

正義感と行動力を育む付加価値が

このウィーログにはあると感じる。

さらに例えば

「このレストランには点字のメニューがある」

「きざみ食、ペースト・ミキサー食などの対応をしてくれる」

「このスーパーは通路が広くて通りやすい」

などの投稿があれば

負けじとバリアフリーに取り組む現場が増え

すごいスピードで、ますますフラットな社会が

築けるように思う。

♿️ ♿️ ♿️ ♿️ ♿️

最後に一言。

電動車椅子は

手動のものよりさらに段差に弱いという。

数センチの高さでも車輪の小さな電動車椅子には

ハードルとなってしまう。

かつて事務局でボランティアをしてくれていたSさんも

電動車椅子ユーザー。

最寄駅の小さな段差が生活の質を著しく低下させている現状を

行政に訴えたところ、スロープ設置に至った。

ウィーログの織田さん

そしてスロープ設置を叶えたSさん

当事者の行動力にまたやられた!

何気なく生活できる私たちこそ、

一人ひとりが自分ごととして動きたい。

共感とイメージが湧いても、いまひとつ行動に移せなかったら

老いていつかは当事者になるのだということを自分に言い聞かせて

あちこちにあるバリアをウィーログに投稿しよう。

そしてできることをやってみよう。

WheeLog サイト 車椅子でも諦めない世界を作る WheeLog! みんなでつくるバリアフリーマップ

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他人の靴を履いてみたら- ミクロからマクロへ –

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(2019年6月21日刊行 新潮社)

ブレイディみかこさんの話題の本です。

東京新聞にもコラムを連載していて

指摘は鋭いながら庶民的な視点で共感を誘う

ブレイディさんの文章は前からとても好きでした。

そしてこの本、「ぼくイエ」という通称で親しまれるほどの人気です。

イギリス ブラントンに住みながら

保育士としてライターとして活躍するブレイディさんは

生活者としての視点で主にイギリスの格差社会に切り込みます。

イエローでありホワイトでもあり、人種問題や貧富の差、ジェンダーなどをめぐり

悩みながら成長するブルーでいて正義感の強い実の息子「ぼく」。

「ぼく」と一緒に親子で学校や進学を軸に悩み成長するストーリーに、

格差社会を問題提起しつつ人情の要素がたっぷりと散りばめられ

ほっこりと読み進めながら共感を誘う物語です。

新潮社のサイトから受賞の数々をそのまま抜粋すると

✔︎読者が選ぶビジネス書グランプリ2020 リベラルアーツ部門

✔︎埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2019 第1位 

✔︎第13回 神奈川学校図書館員大賞(KO本大賞) 

✔︎キノベス!2020 第1位 

✔︎We Love Books 中高生におすすめする司書のイチオシ本2019年版 第1位

 ✔︎第7回 ブクログ大賞 エッセイ・ノンフィクション部門

 ✔︎Yahoo!ニュース 本屋大賞2019 ノンフィクション本大賞 

✔︎第73回 毎日出版文化賞特別賞 

✔︎第2回 八重洲本大賞

さらに

推薦図書に指定している中学、高校もあるほど。

「ぼく」が小学校から中学校に上がる時期の数年間について書かれたものだから

小学校高学年にもその年齢なりの読み方ができるかもしれないと感じます。

身の回りの問題を他人事として捉えず

できることから解決していくことが一人一人の使命であることを

若い人たちに伝えることができる最高の教材だと思います。

📘 📙 📗

ブレイディさんが先日対談番組で話していたことで強く印象に残ったことがあります。

ミクロからマクロへ視点を持っていくことで

政治に興味がない人たちにも

関心を持ってもらえると考えている

なるほど、

庶民の立場で日々直面する

 なんか変だぞ、

 なんか損してない?

 この格差は何?

 なんとういう不公平な世の中だ!

といった釈然としない思いを

日常の具体的な事象を切り口に

その原因を制度だったり

国だったりといった

大きな運営システムに問題点を炙ることに繋がり、

ひいては、より民主的な世の中にするためには

一人ひとりの意識がまず大切だよ、

と伝えているのだと思います。

「他人の靴を履いてみたら、きっと今とは違う世界が見えてくる!」

というのはブレディさんの座右の銘(かどうかはわかりませんが)

として対談中にもよく出てくるフレーズです。

なるほど、長く英語圏に暮らすブレイディさんだからこそ

他人の靴を履く=人の立場に立ってみる

put yourself in their (one’s) shoes

という英語の慣用句が彼女の考え方にピタリと合うのでしょう。

2005年の映画で

“In Her Shoes”

というのがありました。

対照的な姉妹二人の人生を描いたベストセラーの映画化でした。

ここでもこの慣用句は使われていましたね。

英語圏では一般的な言い回しです。

「他人の靴を履いてみたら、きっと今とは違う世界が見えてくる!」

とは、

全ては人ごとではないよ

他人の靴を履いて(その人の立場に立って)みて!

きっと

そうだったのか!

という共感(エンパシー=相手の立場に立ち理解しようとすること)

が生まれ

これまでとは違う世界が見えてきて

大事なことにはっと気づかされ

人生の課題だったり使命だったりに出会えるよ、

とブレイディさんは伝えているのだと思います。

ミクロ(他人の靴をまず履いてみる)

がマクロ(今とは違う世界=世の中全体の仕組みや課題)

に向かうことで

自分が対峙するべき課題に向き合うことができる

というメッセージだと読むことができます。

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

一押しの一冊です!

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〜総合的、俯瞰的の意味を考えよう🤔〜

目下、テレビをつければ聞こえるあの言葉。

「総合的、俯瞰的」。

「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」

とは

日本学術会議の新会員候補6人の任命を拒否する理由として

首相があげた言葉だ。

目下、一番意味不明な表現として有名。

具体的に説明してほしいな、

抽象的な言葉を連呼するのを見ていると

なんだか、じれったく残念な気持ちになってくる。

ほんらい、俯瞰的には

「高いところから見下ろすこと」

「全体を上から見ること」

という意味がある(広辞苑)。

出版に向け書き上げた原稿に

「あの頃の自分を俯瞰する」

という表現を使った箇所があった。

「俯瞰」とは高いところから様子を見る、という意味から

冷静に少し距離を置いて見る、

という意味合いとしても使えると思っていたが

プロデューサーから

「ちょっと『俯瞰』はわかりにくいですね・・」

と言われ、そうかなあ・・

と納得しないまま修正したものだが、

今になってはご指摘に心から感謝。

「俯瞰」という言葉を使うこと自体がなんだか恥ずかしい昨今である。

さて

かつて学術会議の当時の会長が

敢えて俯瞰的

という言葉を使ったことがあるというが

それは

「哲学、天文学、経済学など、学問分野は約30ある。

学術会議が社会に対して役立つ助言をする役割があり

そのためには、空から見下ろす鳥のように、

全領域をくまなく見渡す目が必要だ」

という意味だったという(東京新聞朝刊)。

例えば

特定の分野の研究者が何千億円もする実験装置を欲しがったとしても、

全体を見渡し、

「今、お金をかけるべき分野は何か」を

判断する力が学術会議には必要なのだという。

ちょっと待って!

6人の考え方が政府と異なっているから除外されたのでは?

ということが指摘されているが

そうだとすれば

まったく

ぜんぜん

俯瞰的でもなければ総合的でもない。

むしろ真逆。

全領域をくまなく見渡す目が必要なんじゃないの???

「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」

そうだが、

「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点」

あらため、

「総合的、俯瞰的な活動を確保しない観点からの判断」

ということになり、それこそ

特定の人たちの都合で何千億円もする実験装置を買おうとすることに待ったをかける人を排除するのと同じことにならない?

論理破綻ってこのこと?

ちなみに、

総合的、俯瞰的という言葉は政治用語だそう(東京新聞朝刊)。

善処します、と同じで

言わなくてもわかるでしょう

ということだそうだ(by 政治評論家 有馬晴海氏 東京新聞掲載)。

総合的に判断という表現には

曖昧なまま言いくるめようとする怪しさが漂う。

政治の世界では

そう言われてしまえば反論できない空気になるそうだ。

忖度、という言葉がまた浮かぶ。

「どういうこと?具体的に教えて」

などと言えば

空気が読めない人

というレッテルを貼られてしまいそうだが、

それでもいい。

わからないことは

わからないと言える人でいたい。

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