コロナ禍と病室でのステッカー作り 

活動が休止になって半年が過ぎましたが

その間、塗り絵や紙芝居づくりのセット

動画配信等行ってきました。

そして目下提案しているアクティビティが

「キミだけのオリジナルステッカーを作ろう!」

という制作ワーク。

この企画で思わぬ感動がありました。

*****

まず、この企画は

1 丸と四角のどちらか好きな形を選ぶ

2 フォーマットに自由に絵やデザインを描く

3 病棟で保育士さんが集めてSHJ事務所に返送

4 業者にステッカー加工を依頼

5 まとめて病棟に送る

という一連の流れとなります。

ステッカー業者は

ゼネラルステッカーという会社で

設立当初から団体のロゴステッカーやシールを

依頼しているところです。

アーティストの紹介でお友達価格でサービスしてもらっています。

さらに日頃団体の趣旨に賛同くださっていて

今回はコロナ禍で活動ができないなかでの

ステッカープレゼント企画に賛同し

一人20枚ずつセットして

SHJのロゴ入りのパッケージに入れるというサービス付き!

丸と四角を選んでもらうようにしたい・・・

そんな私の企画の理由を

「選ぶ」という行為が子供には欠かせないこと。

特に

普段不自由や受け身を強いられる立場にいる子どもにとって

「選ぶ」ということ自体が主体的な活動となり

さらに自由に制作する

ということを通して

オリジナル感の喜びと自分で選んで作った!という自信につながること。

そして

これはSHJの理念の一つなんですよ、

と説明すると

とても共感を込めた返答が返ってきました。

闘病中の子どもの生活がどれほど我慢を強いられているのかが

わかった、と。

丸と四角のフォーマットには青色の内線と赤色の外線があり

ステッカーにする際、青色の内側に絵を描いて欲しい

とのことで、フォーマットに

はみ出さないように描いてね!

と添えてはみたものの

描き始めは枠を気にしつつも

だんだんと絵は枠を飛び出していきます。

枠をはみ出した絵を見ると

のびのびと自由に作業した様子が伺えて嬉しくなりました。

そしていざ、はみ出し満載の絵を業者に送ったところ

すぐに電話がかかってきました。

「誰もが巨匠ですね!

はみ出した絵をそのまま切り取ってしまうなんて勿体無い。

このままステッカーにできるように頑張ります!」

と。

はみ出したことに文句を言うでもなし

切り取ってしまいますがご了承ください

でもなし。

現場を知らない方から

このような温かな寄り添いを実感し

途轍もなく大きな励みになりました。

心底、感動に震えたエピソードです。

ステッカー屋さん・・・

普段は入院中の子どもとの接点はないといいます。

しかし

電話の向こう、メールやりとりの先にいる人、

さらにその背景に思いを巡らせ

その奥にいる人たちに共感し、

どうしたらこの人たちをhappyにできるだろう、

という想像力を駆使する姿勢は

相手を敬い

自分の仕事に誇りを持つということ。

病院にいる子どもたちに

自分で描いた絵やデザインをステッカーにして届けたい

というひらめきをきっかけに

子どもののびのびした絵を通して

思いも寄らない共感を得ることができた

素敵な出来事でした。

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 困難さに寄り添いながらアートを楽しんでもらうということ🎨

あるアーティストからいただいた、

挿絵のとても綺麗な暑中お見舞いに目が釘付けになり、

次なる図鑑は写真ではなくこんな作風の挿絵だったら素敵だろうなあ・・・

という願いから1冊送った時のこと。

彼女のサイトを見ると静物画だけではなく人物画にも独特な味があり

とても気に入ったのです。

Sachiko Hane – watercolor illustrations –

どの場面を挿絵にしてもらえるかな・・

と思い巡らせていたところ

心に響く感想をいただきました。

🎨 🎨 🎨 🎨 🎨

挿絵を描くためにも

とうぜん、内容の理解は必要ですが、

まるで最初から図鑑の趣旨に興味を持ったかの視点で、

内容をとても熱心に読み込んでくださり

病院や施設でのアート活動のあり方と

障がいの重い子どもへの関わり方に共通理念を

見出してくれました。

しかし

それゆえにこのアーティストを

悩ませてしまったな、という印象があります。

重度の障がいの子どもに対して、

半ば強制的にワークショップを行ってしまった苦い経験が

頭から離れずにいるというこのアーティスト。

ワークの最中から終了後もしばらくとても落ち込んだと。

重度なハンデがあるからと考えた作業だったのに

対象の子どもにとっては

何が起こっているのかも

何が自分に行われているのかもわからず

不快な気持ちを持たせてしまった。

果たしてここにいる子どもたちに

この機会は必要だったのか・・と。

その時のワークは手のひらに絵の具を塗り

台紙に手形をつけるというもの。

あの時の釈然としない感覚が

この図鑑により明確になったことが

感想の中から伺えました。

「感覚過敏」という困難さがあることを知り

あの場にいた職員やボランティア全員が

その知識に乏しかったと気づき、大いに反省したと。

数ある困難さの中で

感覚過敏というものがあり、それに対して

教材の一つひとつを細部までやすりがけをして感触を滑らかにする工夫。

また視覚障害に対しては

色が手掛かりになる、という視点。

このようなことを図鑑から感じ取り

これからのアート活動に反映させることができるのではないか

ということに気づいたと伝えてくれました。

色々と考えさせられ、

大変勉強になった・・・。

図鑑が大切なことに気づかせてくれた・・・。

そんな真摯な姿に

私はとても感動したのです。

企画を押し付けるようなことは絶対にせず

その子の状態に寄り添い

図鑑により気づいたことを心がけながら

何か気付きを得てくれる子や

嬉しかったり、幸せな気分になってくれる子がいたらいい。

ということも書かれていました。

このバランス感覚こそが

限られた時間に子どもたちとともに活動する

私たちにとって大切な要素だなあと

このアーティストから学んだような気がします。

Sachiko Hane – watercolor illustrations –

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 学びサポート、取材を受ける!!

「学びサポート」について取材させてください!

これまで2回ほど取材いただいた東京新聞の記者さんが

Facebookで活動の現状を見て

改めて取材を!と事務所まで来てくださり

活動をレポートしてくれました。

学びサポートへの取材なので

対象は

在宅訪問学習支援「学びサポート」コーディネータ兼支援員。

まず当然の流れとして

なぜこの活動を始めたか・・・

を代表の立場から説明させてもらいました。

🌀院内学級教員時代に肢体不自由の子どもの授業に対して感じたこと

・障がいといっても百人百様なのに一斉の時間が多く

 個別の時間が限られている

・配られる教科書は年齢相応のものでなく絵本など

🌀病棟へアートを届ける活動を始めた頃に感じたこと

・重症心身障がいの子のベッドサイドに案内されなかったことが何度かあったこと

・退院して在宅の生活になった時の活動の少なさを想像して疑問を感じたこと

これらのことに

障がいの重い子どもへの社会の認識が凝縮されていると感じた、と。

ほとんどの時間を在宅で過ごす子どもへは

こちらから訪問して学びの機会を届ける必要がある、と。

肢体不自由特別支援学校の教員をしている夫も

同じような疑問を感じており

さらに高等部を卒業した在宅医療を受ける生徒にとって

学習の継続が阻まれていることへの危惧から

受け持ちの生徒が卒業したのをきっかけに在宅で個別対応することになり

これが

SHJ在宅訪問学習支援「学びサポート」の設立に繋がった

そんな経緯を説明しました。

在宅医療を受ける子どもにとって必要だと感じていたことが

SHJのオリジナルの活動をきっかけにスタートすることができた

ということになります。

そのあとはコーディネーターが

「学びサポート」の理念や

実際どのように学習を進めているか

など饒舌に語るうち、

自然と流れは目下の自慢の成果物

「バリアフリー みんなの教材図鑑」

~「自分でできる」を支えるために~

の紹介へと。

オリジナルの教材は

文字通り、「自分でできる」を支えるための

環境を整えることにつながります。

実演を通し

その意義を熱く語る支援員につられて記者さんも

なるほど~

これはハマりそう~

この教材はそういう意味があったんですね~

などと感心しながら熱心に教材を手にとっていました。

成長過程にある子どもが困難な状況に置かれている中で

その子らしさを表現できる場や

主体的に活動できる機会や環境を整えることが何より大切で

これは

”病院、施設訪問による参加型アート活動”

”在宅訪問による学習支援”

ともに共通の理念です。

さらに年齢で括ることのない生涯を通した学びは

よりよく生きることそのものです。

  自分でできた!

  これがやりたかったんだ!

夢中になって活動することを重ねながら

病気や障がいと闘いながら自分の可能性に気づき、

できた!と感じること

この経験を積み重ねることが生涯にわたり

困難に立ち向かう勇気と自信に繋がり

心の自立に通じていく

そう思っています。

取材は日を改めて在宅での学習風景へ。

実際の場面を通して

オリジナル教材が何を目的としていて

どのような自発的な運動を促すのかを目の当たりにしたら

きっと記者さんはさらに深く共感してくれるはず!

そして私たちの理念を

紙面を通して

広く紹介いただけるのは

本当にありがたいことです。

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教材図鑑に反響続々・・📘

7月末に印刷が上がり

SNSでお知らせするなり

  1冊送ってください!

  研究会で配布するので100冊希望します!

  特別支援学校で配りたいので50冊を!

  勤務する施設で使いたい!

  我が子のために!

とたくさんの希望がありました。

初版500部は助成金をいただき印刷し

無料で配布、

としていましたが

1週間で全てなくなる嬉しい悲鳴となりました。

「売ってください」

という方もいたけれど

資金調達の意味合いではなく

図鑑を通して

肢体不自由の子どもの学習を支える手立てを広めたい

ということが趣旨なので

さらに500部も配布しよう

ということになり印刷を発注しました。

さっそく読んでくださった方からの感想は、

「日々の教材研究の成果・工夫が盛りだくさんで

子どもたちへの愛を感じます。

多くの教育・支援に携わる方々にみていただけるといいですね。

私も広めていきたいです」

「次世代へ伝える大切な冊子です。説明はどれも親切丁寧だと感心しました」

「一人でも二人でもこの冊子をもとに、子供に合わせて教材を工夫して

子どもたちをお支えくださることを願っています」

「すばらしい試みを時間をかけて継続され

1つの形になった冊子なのですね、

作成した支援員の熱心さ、

子どもの指導に向き合うひたむきさを感じました。

日ごろの支援に利用したいです」

「我が子は図鑑の著者である先生作の

教材『円盤はめ』を使ったことがあります。

あまり手を動かさない子なのに、ゆっくりとではありますが

自分で(‼️)手を動かして円盤をずらし、

見事はめることができました。

かたっと音がしてはまった瞬間、満面の笑顔となりました。

横にいた私も『できるんだ!』と驚くとともに、

『できた』と満足感いっぱいの娘の顔に感動しました。

表現が難しい子でも工夫すればいろいろできると知るとともに、

何より『できた!』と感じることが子どもにとって

どれほど大事なのか、実感しました。

教材図鑑を助けに、

多くのお子さんが『できた!やれる!』という経験を

積んでいけるといいですね」

「まず本のタイトルがいい。

専門書然としていないとっつきやすさと親しみやすさは

広めていくためのには大いに効果的

内容もわかりやすい!」

さあ、今日も発送作業に勤しみます。

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バリアフリー”みんなの教材図鑑”📗

SHJ学びサポート」支援員が

特別支援の現場でのこれまでの実践を通して作成した

学びの環境としての教材図鑑が

先日発行されました。

子どもたちから学んだことを通しての必要性や

一人ひとり違う困難さに寄り添ってきた経験に基づく気づきをもとに

渾身から心を込めて執筆した

バリアフリーみんなの教材図鑑

には

~「自分でできる」を支えるために~

というサブタイトルが付いています。

自分でできるを支える?

逆説的ですが

障がいがあるために

主体的に活動したり

自分から学びたい意欲を形にすることが困難な子どもにとって

環境次第で

「自分でできる」を実現させることができます。

「支える」とは、その環境を用意することなのです。

本来持つ感性や能力を

何もできない、わからないのだろう

と低く見積もられてしまう子どもたちの存在にまず

目を向けて欲しい。

そして

日常の全てを教材にして動きながら学んでいく子どももいれば

見えにくさや聞こえにくさ

運動機能の制約を越えて

ここで紹介されているような

個々の障がいに寄り添う教材を通して

捉えにくい日常をわかりやすい空間に変え

学んでいく子どももいる

ということも。

著者はあとがきの中で次のように述べています。

「障がいが重く感覚や運動機能の制約が大きい子どもたちは

状況を把握するために必要な情報を得にくい状態にあります。

また、頭の中ではやりたいことがあるけれども

実際にはできることが限られていることも多く、

外界と繋がりにくい状態にあるといえます。

そのため通常の環境では

自然に学ぶ経験を積み重ねるのが困難な状況にあり、

意図的に学習する機会を設定することが必要です。

個別に環境を整え、丁寧に概念を形成することで、

混沌とした外界を整理した形で捉えられるようになります。

そうすることで、予測のつかない不安から徐々に解放され、

見通しと安心を得て

より能動的・主体的に生きる力を育んでいきます」

ここで言う「環境を整える」とは、

普通の状態では捉えにくい事象を

教材という形にして概念の形成を目指す

ということだと思います。

そして最後にこう締めくくっています。

「自分でやってみてできたという経験が

様々な困難さに立ち向かう原動力になります。

障がいの有無にかかわらず

子どもたちは最良の環境で自分自身の力を伸ばし可能性に気づき、

それらを持って社会に出て行くべきです。

このことを支えるのが教育に携わる我々の使命だと考えます」

と。

子どもが置かれるべき環境についてのくだりには

普遍性が込められていると感じます。

自分から学びにアクセスしやすい環境

みずから自分の世界を広げ自分らしく生きることができる空気

これらを作っていくこと

そしてその環境の中で一緒に成長していくのが

私たち大人のあるべき姿です。

言うまでもなく

SHJが実践している

小児医療現場での

「参加型芸術活動」においても

その理念

「治療中心の受け身になりがちな環境にあって

主体的に取り組み夢中になれるような情操活動により

精神の自立を促すことを目指す」

を実現するための環境づくりが

まさに質の高いワクワクするような

やってみたくなるような

参加型の芸術活動そのものです。

そしてそのような環境があったからこそ

治療を乗り越えられた経験が

のちの困難さに立ち向かう勇気と力になり

生涯にわたりよりよく生きる力に還元できたら

という願いも含め

SHJの目指す世界がこの教材図鑑でも語られています。

教材図鑑に対するお問い合わせはこちら

お待ちしています。

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