〜ものづくりの喜び〜

事務所開設にあたり

身体を使ってものを作る、

ということの楽しさを改めて実感しています。

小さい頃から手芸や工作、絵画が好きだったこともあり、

今でも製作することが無上の喜びです。

とりわけ

巣篭もりの日々、

編み物、小物作り、お料理など

身の回りのもので何かを作ることを

趣味とすることで救われると

実感します。

しかしこれまで

住空間に関してはその内装を

もっぱら業者にお任せで

せいぜい壁紙や床板選び、

間取りの変更や家具選びが自分の持ち場だと

決め込んでいました。

* * * * *

今回事務所をSOHOから独立させるに際し

賃貸物件のリフォームを

買って出てくれた友人がいます。

建築の現場を長く歩いた専門家姉妹です。

事務所を探している、

と話せば

希望の立地の物件を探してくれ、

いざ契約に至れば

身体に優しい珪藻土塗りますか?

から始まり

実にテキパキと

必要なもののリストを作ってくれました。

素材はネット注文、そして

工具や小物は実際手にとって使いやすいものをと、

一緒に近くのホームセンターへ。

DIYの工程表を作り

その流れに合わせ頃合いのいい段階で

電気屋さんや水道屋さん

に入ってもらうところまで

ささっと計画してしまう。

もの作りは段取りの良さも

問われるもの。

料理をするのにどこか似ていて

そのフットワークの軽さが

実に心地よいのです。

彼女たちの動き全てに

「ものづくりとは」

を見せつけられ圧倒されるほどです。

手芸や工作には手先の器用さと

対象にあった素材選び

そして段取りの良さが求められるのに対し、

空間作りは

目的やこだわりにあった素材選び

段取りの良さ、そして

身体全部を使って感覚的に空間をデザインし

材料を組み立てたり組み合わせる力が問われます。

自然素材を壁に塗ることを左官と言いますが

左官1つとっても

コテ板に載せた珪藻土を持った手と

コテを持つもう片方の手の動かし方のバランスが必要だし、

コテにとった珪藻土の量によって

力の入れ方や塗りの厚み、捗り方まで違う。

コテのストロークの違いによって

壁の表情が様々に変わり

身体の大きさや力の入れ方により

個性的な壁の風合いが出来上がる

まさに、身体全てを使ったアート。

ある程度のラインナップから壁紙を選んで

あとは貼ってもらう、とは全く違う作業です。

また、床板をはめ込んでいく作業では

組み合わせる時の力の角度や大きさによって

ずれてしまったり浮いてしまったりします。

身体の使い方、体重のかけ方までもが問われます。

また、

つなぎ目がなるべく近くならないようにすることは

強度的にも大切ですが

見た目の美しさにもつながります。

これが機能美というものかな、などと

慣れてくるとそんな風に思う余裕も生まれました。

これは余談ですが

経費を抑えたいNPOにとっては

大変ありがたい特典付きです。

リフォーム開始前にいくつかの業者に見積もりを取りましたが、

素材にこだわった分材料費はかかったものの

DIYを選んだことでコストを

1/3に抑えることができました。

⚒  ⚒  ⚒  ⚒  ⚒

エコで環境にやさしくて健康に良くて

そして自分たちで作り上げること。

その段階から

仲間を巻き込み

地域に溶け込み・・・

これぞまさにエシカルライフの実践、

SDGsにつながると考えます。

何より、新事務所の目的は

誰ひとり取り残さない社会に向けた

”病いや障がいと闘う子どもへのアートと学びの発信地”。

健康や環境に配慮した手作りの

SHJアート&学びサポートセンターへ

たくさんの方が訪ねてくれることを思い描きながら

誰もが居心地よいスペースにするために

引き続き

DIYを楽しみます。

オープンは3月中旬予定です。

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~「SHJアート&学びサポートセンター」を開設します~

在宅医療を受ける障がいの重い子どもと

お母さんのための「居場所作り」は、

SHJ の中期的ビジョンでした。

昨年秋から場所の探索や資金調達に力を入れてきましたが、

新しい年が明けて間もなく、

現在の事務所にほど近い東京都杉並区永福町の地に

こぢんまりとした物件を見つけ、

2月に契約に至り、3月オープン予定です。

〜自然素材にこだわったDIYリフォーム。

必要なものは手作りで!〜

建築家のプロボノの力を

全面的にお借りしたDIYでの内装リフォームは、

健康と環境に優しい自然素材『珪藻土』を使用し、

棚やデスクは支援員による木工製作など、

手作り感と温か味のあるスペース作りは、

形からもこだわりました。

DIYにより経費削減も実現!

DIY始まり始まり〜
丁寧にパテ塗り・・ちなみにお向かいは某有名ピザやさん❣️

センターの機能は・・・

✔︎障がいの重い子どもとお母さんのもう一つの居場所

✔︎バリアフリーみんなの教材を展示し、特別支援教育関係者やご家庭が使ってみたり知見を共有したりするスペース

✔︎アーティストが打ち合わせしたりリハーサルしたりできるスペース

✔︎退院した子どもの集いの場

✔︎バリアフリーみんなの教材作成室

✔︎事務室

各ご自宅で行なっている個別学習も、

体調の良いときに通える「学習室」があれば

数名で音楽のセッションもできます。

「あ、あの教材を持って来ればよかった!」

という支援員の失敗もなくなるでしょう。

医療的ケアがある子どもは、

親などケアをする人の付き添いのもと外出しますから、

子どもが学習している間は

ケアする人がお茶を飲んだり休憩したり、

情報交換したりできるスペースも作ります。

また、SHJオリジナルの「バリアフリーみんなの教材」を展示して

教員や学生など特別支援教育の関係者やご家族に体験してもらったり

知見を交換しあったりする場としての機能も持たせ

レンタルや販売もします。

退院した子どもが

ふらっと立ち寄って話をしたり、

ボランティアしたり、また、

アーティストが打ち合わせをしたりする多様性のあるスペースは

子どもを含め、家族の孤立を防ぐ集いの場所となり

支援する側される側関係なくまぜこぜに集う

「みんなの居場所」となるのを目指します。

障がい者自らの発信基地となり、

地域に障がいへの理解や共感を、

社会に多様性と心のバリアフリーをもたらし、

互いに支え合う空気を作りたい。

ひいては行政などへの物理的なバリアフリー化への

動機付けという波及効果も期待できます。

さらにモデルケースとなり

このような「居場所」が

まるで子ども食堂の広がりのように

全国に広めることができたら・・・

と考えています。

*****

身の丈にあった広さと

無理のない計画でスタートするこのセンター。

意義あるものとして着実に運営を維持し、

発展させるために

いっそうの支援を募っていきます。

誰一人取り残さない持続可能な社会を目指し、

SHJは病いや障がいと闘う子どもの成長や

生きる歓びに焦点を当てて

今後も取り組んでいきます。

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子どもは教材の共同開発者!👦👧

在宅訪問学習支援事業の一環で作成した

「バリアフリーみんなの教材図鑑」。

ここに載っている教材の中に

「ボコボコチェーン」

というのがあります。

”思わず引っ張りたくなる心地よい振動”と銘打って。

一見、何の役に立つんだろう

え?学習の教材??

と思ってしまう方は多いのでは?

事実、特別支援といっても

病弱部門が専門だった私は

思わず引っ張りたくなることで主体性を引き出し

引っ張ることでどうなるか、という因果関係を

体感的につかむことができる・・・

というところまでしか、この教材の用途が浮かんできませんでした。

図鑑の説明によると

チェーンを振動が感じられる方向に引っ張ることで、

✔️ 方向性のある手の動きを引き出す(特定の方向に引っ張らないとチェーンが抜けない)

✔️ チェーンを引き抜き続けるという連続性・持続性のある操作を引き出す

✔️ 引いて手を離して別の手で持って引いて、の繰り返しという両手の協応を引き出す

✔️ 眼と手の協応を促す

というねらいが書かれています。

なるほど!です。

事務所に置いてある教材を

20年前に遭遇した交通事故の後遺症のために狭くなってしまった右腕の

可動域を広げるリハビリになる

などといって時々使わせてもらっていますが

とんでもない奥の深さがあるんですね。

とても科学的に考えられていて

物事の原理や概念を感覚的に体得できるのです。

身体の機能向上などという私の使い方は

ほんの入り口に過ぎなかったのだとわかります。

さて、昨年7月に再開した在宅訪問学習支援「学びサポート」は

今年1月に入ってからの爆発的な感染拡大を受けて

再び休止しています。

そんな時にもいつも支援員が訪問時に行なっていることを

ご家庭やヘルパーさんと一緒にできるようにと

教材の貸し出しを行なっています。

この「ボコボコチェーン」に家庭で熱心に取り組んでいるKくんのお母さんから

嬉しい報告がありました。

上に書いたねらいをはるかに超えた

ボコボコチェーンの効用をKくんが自ら開発したのです。

それは

大好きな友達の名前をボコボコチェーンを一回引くごとに

1文字ずつ声に出しながら手繰っていくということをしていた時のこと。

1回の引きの長さが長過ぎるとチェーンが足りなくなる、

短すぎると余る、

といったことを繰り返しているうちに

ちょうどいい長さを発見した、というのです。

眼と手の協応を生かして長さの概念を得る

一つの方法を発見したのです。

教材作成者も、支援員も意図していなかった教材の使い方や効果を

生徒自身が示してくれることは度々ありますが、

今回のKくんの開発は、支援員のねらいを

はるかに超えた効用を私たちに教えてくれただけではなく

子どもの可能性の高さを改めて教えてくれました。

この話をされている時のお母さんの嬉しそうなこと。

SHJの教材を通して、できることが本当に増えたんです!

と。

できることが増えるどころか

自ら教材の新たなねらいまで発見してしまうのですから

やっぱり子どもは天才だな、と思います。

〜〜〜〜〜

教材はSMILING STOREにて販売しており

その理念をトップページに載せています。

それによると

「子どもたちは夢中に取り組む姿でその有用性を伝えてくれる共同開発者です。

スマイリングストアで販売している教材は子どもたちに鍛え抜かれた

選りすぐりのものばかりです。

教材の素晴らしさを多くの方に体験してほしいと願っています」

と。

もはや共同開発者というより、

支援員の先生、ですね!

子どもと教材・・・

その間にはどんな可能性が広がっているのでしょう。

支援員のnote~教材作成備忘録

スマイリングストア

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オンライン交流会👨‍👩‍👧

新型コロナウイルスの感染が確認されてから1年が経ちました。

毎年春に行なっている全国研修交流会は

昨年に続き、今年も中止となり、寂しい限りです。

全国研修交流会とは

北海道から沖縄まで全国から

SHJアーティストやスタッフが一堂に会して

近況を報告し合い、活動のアイデアを交換し、

医療や教育、音楽や笑いの専門家など多様な講師による

講義を受け、それぞれのアートを披露しながら

歌えや踊れ?の宴会で締めくくる

みんなが楽しみにしているイベントです。

ここで理念の共有を新たにし、各地区で

さらに実践を重ねていく節目となっています。

今年はオンラインで研修会を、

と考え企画中ですが、

それに先駆けて先日、

各地区をまとめる地区コーディネーターに

オンラインで集まってもらって

それぞれの状況など持ち寄りました。

しばらくは

緊急事態宣言が出された地区のますます深刻になっている状態や

一都三県以外でも感染が爆発傾向にあることをリアルに伝え合い、

それでもほとんどの病院が活動再開を待っていることを共有し

希望を取り戻すも、

やはり今はどこも活動再開どころではないですね・・・

という感想が口々に。

全員の気持ちが停滞しかけた頃、

コーディネーターの一人が

「これまで子どもたちにみてもらっていた動画を

さらにバージョンアップして

より参加型に近い内容にできないか」

「アートのジャンルごとに分かれて

アイデアを出し合うオンライン分科会をしよう」

という案が出て

画面越しに

コーディネーターたちの瞳がきらり

と光るのを感じました。

さすが!現場で子どもたちと日々交流していた

アーティストたちの意欲と熱量に圧倒され

とても嬉しくなりました。

感染拡大が深刻化する中で家族との面会もままならない中

がんばって治療を続けている子どもたちに、

少しでも楽しみや張り合いを

というのが趣旨です。

話すっていいなあ。

話しているうちにふとアイデアが浮かんだり

共感が芽生えて気持ちが前向きになります。

コーディネーターからは

「活動ができなくなってモヤモヤしていたので、

皆さんと前向きな話ができて、とてもスッキリ」

という意見が出て、

事務局からは

「地区を越えたアーティストが参加することで

たくさんの素晴らしいアイディアが生まれるのではないかと期待でいっぱい」

というアーティストと一緒に分科会を盛り上げようという

やる気がみなぎるコメントありでした。

本来はリアルにふれあう中で

豊かなコミュニケーションを通して

また夢中になってアートに取り組む中で

自分の可能性に気づいたり

主体的に活動する中で充実感を味わえたりと、

そんな心の動きが閉鎖的な病棟にいる中では

必要なことです。

友だちができたり

保育士さんやお医者さん、看護師さんの知らなかった一面を発見する

機会にもなっている活動です。

しかし今は我慢。

第1波、第2波、そして爆発的な第3波を見た今、

これからかなりの期間は前のような活動形態は取れないという

覚悟がますます必要となりました。

オンラインという手法を

団体内でもっともっと活用し、

子どもが主体的に取り組むことに主眼を置くのはそのままに

オンラインでの活動を前向きに取り入れ

活動の新しい形、と捉えることで

これまでなかった気づきや学びが

双方向にあるかもしれません。

もちろん、医療現場に負担をかけない範囲で可能な限り参加型を追求していく

ためのアイデア集めです。

そんな期待を込めて

新しいフェーズへの入り口に立つSHJが

これからどんな成長を見せるのか、楽しみです。

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新年によせて🎍

昨年最後のブログでは

今後のビジョンをもとに具体的に実現したい夢について綴りました。

全国に広がる子ども食堂みたいに・・・

NPO法人3keysが目指す

ワンストップユースセンターみたいに・・・

SHJも重い障がいのある子どもやお母さんの居場所づくりを

目指すのだ、と。

そのためには

まとまった元手が必要であるとはいえ、

何より大切なことは

SHJを応援してくれている

個人や企業の方々、自治体などに

支援のゆくえと効果をこまめに報告しながら

引き続き応援をいただくことです。

もちろん新たな支援の開拓は

NPOにとっては普遍的なテーマです。

コロナ禍で

様々な視点、角度から団体のこれからを考えていく時間が与えられたことで

これまで通り着実に病院・施設・在宅訪問を行っていくことに加えて

導き出された新たな方向性。

それを具体化するために

これだ!という助成金制度を見つけ

秋に申請してみました。

しかし、夢を綴ったその翌日、

不採用の結果が・・・。

説得力に欠けたのかプレゼンに進むことすらできませんでした。

助成金は不採用の場合その理由は一切明かされません。

助成に対して対象者が少なすぎる、とか喫緊な課題ではない。

といったことが理由でしょうか、または単純に

書類の作り方が悪かったか。

  はい、ダメ、さようなら~

という助成金の結果に今まで何度傷ついたことか。

どこに問題があるのか、

どこに不備があるのか、教えて欲しい。

そう思います。

どんな小さな課題であったとしても

問題意識を持って立ち向かおうとしている姿勢に対して

一定の励ましとアドバイスは欲しいものです。

一蹴に切り捨てる、という助成金のあり方、

改善して欲しいな、と思っています。

いずれにせよ、めげずに実現を目指します。

障がいの重い子どもは年々増加しているのですから。

常に医療的ケアが必要な子どもは1万8千人を超え(平成28年時点)、

今後も医療の発展とともに、

年間1,000人のペースで増加すると言われています。

このような現状に寄り添っていく取り組みは

今後必要性がどんどん高まっていくはずです。

障がいの重い子どもの家族はケアのために24時間つきっきりとなり、

外出も十分な睡眠も確保できない。

そのような家族が、我が子のケアからひととき離れほっとするための

一定期間子どもが入所できる施設は全国に広がっていますが

「子どもたち自身が生きる喜びを得る」ために

どれほどの取り組みがされているだろう、

という問題意識から、SHJは在宅訪問学習支援事業を始めたわけです。

さらに一歩踏み込んで

彼らが主体的に過ごせる家以外の「居場所」があったらどんなにいいだろう、

というのが新しい発想です。

母親などケアに付き添う人も気分転換できるような。

子どもを含め、家族が孤立しないような集いの場所は

障がい者自らの発信基地となり、

地域に障がいへの理解や共感を生むことになるのではないでしょうか。

さらにここには支援者がSHJオリジナル教材を手にとって使ってみたり

知見を交換する機能も。

いいなあ、支援する側もされる側も垣根を取り払って学び合える場所。

入院中のSHJアーティストとの活動を退院後もマイペースで続けたい人が

通うこともできる学びとアートのスペース。

夢は膨らみます。

院内学級の頃からお付き合いが続いている生徒(?)には

ここでボランティアやアルバイトなんかしてくれたら最高、

などという密かな妄想も。

このような居場所を通して

地域に多様性と心のバリアフリーが生まれたら

物理的なバリアフリー化の波も作ることができるのではないか・・・。

最終的にはモデル事業として全国に広げたい!

そんな風に脳裏に描きつつ

今年も進んでいきます!

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