🏫 果てしない休校延長から9月新年度制へ!

 緊急事態宣言を受け臨時休校も5月6日まで。

休校期間は2ヶ月を超える。

しかしこの緊急事態宣言、7日に解除は現実的ではない、

という医療者の意見が多くニュースで伝えられている。

当然休校も延長されるだろうと予想される。

現に5月31日まで大幅に延長する自治体が出てきている。

栃木県那須塩原市と、岐阜市など岐阜県内10市町が

5月末まで休校する方針を決めた。

感染拡大を防ぐためには休校はやむを得ない処置だが、

それによる家庭の、とりわけ女性の負担はいかに大きいか

ということを前回綴った(Stay Homeと女性の負担)。

しかしその前に一番の影響を受けているのは

当事者である子ども達だ。

👦 👧 👶 👦 👧

インターネットを活用した遠隔授業などを

工夫する学校がクローズアップされていて

怪我の功名とばかりに

世界水準に大幅に遅れをとっている

ネット配信による授業を進める良い機会

とニュース等で伝えている。

しかし実施率はたったの5%。

これから導入に向けて対応を開始する学校がほとんど。

国は情報端末を一人一台配備する方針を昨年打ち出したが、

多くの自治体はこれから着手するという段階。

さらに

小学校は今年度から新学習指導要領が導入される。

「主体的・対話的で深い学び」

に向けた授業改革も求められる。

休校によって生じた

前年度に残してしまった指導内容も教えなくてはならない。

教員たちの負担はいかばかりだろう。

その他、

既習未習単元を元に学習プリントの配布・・・

個別的な対応・・・

学校での預かり・・・

など、子供たちを学習と生活の両面で支える取り組みも試行錯誤で。

それも自治体でまちまち。

今後感染の広がり方による休校期間の長短に加え、

教育インフラの格差が

子どもの学びに大きく影響を及ぼすことは十分考えられる。

休校が長引くことにより

家庭内での人間関係が崩れ

虐待やDVも増えていると聞く。

普段から困難を抱えた家庭が

人と接しないことが求められる中

どんどん家庭が密室化し

孤立してしまうケースが増えていくと考えると恐ろしくなる。

休校による弊害に対する十分な対策は多岐にわたり

策定し実行に至るまでに大変長い時間を要する。

3月にいきなりGOが出てしまった一斉休校。

続く休校延期に

試行錯誤しながらなんとか

だましだまし対応・・・

という感は否めない。

新型コロナへの恐怖に大きな不安が加わり

ストレスがつきまとう。

💡 💡 💡 💡 💡

それならば9月の新学年制度に

思い切って変更しよう、

という意見が多数出てきた。

100%賛成!

各自治体の整備には十分な時間がある。

教員たちの準備期間もしかり。

前年度の学習積み残しは時間をかけて

人数を制限したグループごとのスクーリングなども組み入れて。。

そんな余裕も生まれる。

家庭も勉強、勉強!というストレスが減り

子どもはこれまでの復習に時間を当てることができる。

理解しきれていなかったところを補うことで

新学期に新しく学ぶことの吸収力は増すだろう。

日々の課題に追われ今までやりたくてもできなかったこと、

挑戦したかったことに

取り組む十分な時間ができる。

気持ちに余裕ができれば親子関係も良くなる。

さあ、子どもの力と可能性を信じましょう!

時間が与えられたらゲームばっかり・・

まあまあ、そう言わずに。

大変、大変、時間がない。

勉強が遅れる・・。

と小言を言われるのと

のびのび~~~

とどっちが成長にプラスでしょうか。

免疫力を上げるのはどっち?

毎日喧嘩して

やり場のない不安を子どもにぶつける親でいることからも解放され

8月いっぱい

コロナと闘う体力をつけながら

余裕のある日々を送れたら。

その間、専門家には9月新学年への準備を

余裕を持ってやってもらう。

決断は早い方がいい。

新発想に切り替えることで

今のストレスから解放され

新しことへの準備期間が長くなり

失いかけていた希望が蘇る。

 

〜 “Stay Home” と女性の負担〜

自分や家族が在宅勤務になった人への

アンケート結果に

やっぱり、と

悲しい哉、納得してしまった。

明らかに女性の家事や育児の負担が増大している。

家族社会学専門 京都大学大学院文学研究科 落合恵美子教授が行なった調査

「在宅勤務になって困ったこと」というテーマのアンケート結果を抜粋しながらまとめてみる。

→東京新聞4/25夕刊

🌀子どもが休校中の女性の回答

✔︎家事・育児に関して

・3食作らなければならない

・子どもの勉強を見ながら仕事

→4割以上がこのように回答し負担やストレスを感じている

✔︎在宅勤務に関して

・夫は自分の部屋で仕事集中できている

・自分は子どもが寝た後の夜間にしか仕事ができない

→女性が負担を強いられている実態を吐露

✔︎家族関係に関して

・喧嘩が増えた

・家族全員が同じ空間にいるストレス

→3割がこのように回答し、家族とはいえ、家庭以外でそれぞれの居場所があることでバランスが取れることを示唆

🌀男性の回答

✔︎家事・育児に関して

・在宅勤務前に比べて負担は変わらない

→大多数がこのように回答している。妻の負担増加への理解や寄り添う思いの欠落を意味する?

******

この歴然とした違いは

日頃の家事・育児の分担や立ち位置にまだまだ偏りがあることを

浮き彫りにしているように感じる。

さらに政府が簡単に休校を決めてしまったことで

これほどの負担を家族(特に女性)が強いられることになったのは

”在宅勤務になった家族が世話をすればいい”

という考え方が根底にあるように思えてならない。

ここで、

政府の憲法24条改憲案がつい頭に浮かぶ。

現行の「家族と婚姻に関することを定めた憲法24条」の第1項

「婚姻は相互の協力により、維持されなければならない」

の部分を

「家族は、互いに助け合わなければならない」

に変更しようと。

家族が互いに助け合うのは当然のこと。

しかし憲法で敢えて縛ることで

育児や介護など

家族の団結により克服しましょうと呼びかけ

社会保障に対する比重を減らしていこうというのが政府の思惑(家族のあり方という価値観にも関係がありそうだが。。。)。

今回の休校措置はまさにそれを具現化した形だ。

家族の自助努力、自己責任強要・・・。

今回の休校措置がピタリとはまる

そんな風に感じるのは私だけだろうか。

*****

さらに言いたい。

今回の調査結果から

24条改憲が進めば

家族が互いに助けあう=女性が多くを負担

という構図が見える。

いっぽう政府は、

女性差別をなくそう、女性活躍社会を!

と叫ぶ。乖離したこのスローガンに

ビジョンも一貫性も見えてこない。

 

〜休校と医療的ケア〜

在宅訪問学習支援「学びサポート」は

目下お休み中ですが、

学習支援ボランティアがメールで各ご家庭にお子さんの様子を伺っています。

前回は毎月の学びサポートの成果により

できることが増えたことで

お休み中も意欲的に課題に取り組めています!

という嬉しい報告をいただいたことについて書きました。

続けて返信いただいたお宅では

ヘルパーさんが午前・午後と定時で訪問し

「学びサポート」の課題と

リハビリテーションの課題を

うまく振り分け1日のスケジュールを決めて

過ごせているとの報告です。

休み時間も十分作り

休校中のお姉さんと一緒に仲良くのんびりやっています、

というほのぼのとしたメールです。

そうはいっても、お母様は

健康管理・ヘルパーさんへの指示・食事作り・家事・家族の健康管理・・・

と休む暇がなく、学校付き添いとは別の意味で、

時間に追われているのは確か。

このお子さんの場合、常時医療的ケアが必要です。

特に導尿・浣腸などのケアが頻繁に必要なので

お母様はつきっきりになります。

排泄のたび、訪問看護師さんに来てもらうというわけにはいきません。

また、給食がない分 

食事も都度、形態食*を作り家族の分を作り・・・

目の回る毎日なのです。

形態食*=食べる機能や飲み込む機能が低下した人のために工夫された食事のこと。食材の大きさ、

固さ、水分量、粘性の違いなどで、きざみ食、ソフト食、ミキサー食などがある。

いっぽう

日常のケアとは別に

在宅での学習の進め方やリハビリの方法を

ヘルパーさんに伝えるというのも

家族の負担軽減のために必要なこと。

覚えてもらうまでにはかなりの時間と根気を要しますが、

毎月の訪問学習・訓練にヘルパーさんに同席してもらうことで

家族も一緒に学び

誰が入っても同じように対応できるようになったそうです。

「学びサポート」から届く課題を通して

違う事業所のヘルパーさんとも

学習内容や教材の使い方などを共有でき、

皆に理解してもらえ学習しやすくなりました

と。

まだまだ先が見えず、誰か感染したら…

と不安いっぱいの毎日ですが、

今まで頑張ってきたことを大切に

できる事を続けていければと思っています。

とメールの最後で伝えてくれました。

ケアの苦労や制度上の問題、限界とぶつかりながら

日々、子どもの成長や可能性を肌で感じつつ

お母さんはもちろん、家族全員が

子どもを通して学び成長していることが伝わってきます。

医療的ケアがあると送迎なども含めて学校に付き添わなくてはならないケースもあり

それもお母さんの役目(医療的ケアのある子ども専用のスクールバスは導入されたものの

まだまだその恩恵を受けられないケースがあります)。

しかし今

家にいることで付き添いの負担からは解放されているとのこと。

ここで改めて

医療的ケアの子どもを持つ家庭へ

社会がもっともっと寄り添ってほしいと感じます。

新型コロナウイルス感染拡大で非日常となった世界。

しかしいっぽうで

世の中に何が起こっても

難病や障がいは存在します。

この普遍的な課題に

今回の災禍にあたふたまごつく我々が

とてもちっぽけに思えてなりません。

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在宅訪問学習支援「 学びサポート」でできることが増えた!👦

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて

病院や施設での芸術活動同様、「学びサポート」も休止中です。

「学びサポート」が再開できる日が早く来ますように・・。

とお母様から嬉しいメールが届きました。

メールには学びサポートを始めてからの

お子さんの変化がとてもウキウキとした様子で綴られています。

「できなかったことができるようになっています。

先生手作りの教材はすごいです」

外出自粛要請を受け、さらにこもりがちになる毎日、

平仮名カードで名前を作って並べてみたり、

数字アプリを押して電話ごっこしたり。

電話ごっこに支援員の名前が出てくるとか。

「コロナが終わったらまた教材持って来てくれる、と楽しみに頑張っているようです」

「色々と理解が進むと同時に、指先の操作も本当に上達しました。

iPadの数字の指なぞりも出来るようになり、

今までつまらなかったアプリもドンドン進む…という好循環。

自分から『先生に電話をつなげたいからね!』といいながら、

一生懸命ひらがなを並べています」

と。

学びサポートでは、紙と鉛筆ではなく

量を実感できる数の棒などの手作り算数セットや凸文字教材を使います。

目で見て数や文字の形を把握するのが苦手な場合にも

感触を手掛かりに

身体の感覚で学ぶことができるのです。

これを繰り返すことによって

プリント学習や

アプリ操作ができるようになりました。

我が子の可能性と成長を目を細めながら話すお母様の顔が浮かんできます。

遊び感覚で自発的に学習に取り組む子どもの様子もありありと。

スタッフにとっては何よりの励みです。

「『ママ~、早くカードやろうよー』と

誘ってくれる息子とただ遊び感覚で毎日楽しくて。

長期のコロナ休校中も、できる事がいっぱいあり

巣篭もり生活を楽しむ事ができています」

とも。

何をどう教えていいのか全然わからなかった時と違い、

お母様も一緒に遊んで一緒に勉強しているそうです。

お母様からのメールを読んで

よし、頑張るぞー

と俄然張り切るスタッフ。

子どものもっともっと学びたい!という姿から

学んでいるのは支援員の方かもしれません。

そしてお母さんも。

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 〜「学びサポート」が大切にする”見ること”の支援〜

”学ぶ主体は子ども、教えるのは環境と教材、それを準備し導くのが教師” 

                      筑波大学准教授 佐島毅

スマイリングホスピタルジャパンは

大きく分けて、

✔︎芸術活動を病棟や施設に届ける活動

✔︎学習支援を重症心身障害児の自宅に届ける活動

を行なっています。

もとは入院中の子どもたちの日常を豊かにするために

参加型のプロフェッショナルアートを病棟に届ける活動を行なっていましたが、

障がい児施設にもその活動を広げ、

さらに在宅を余儀なくされる重症心身障がいの子どもに

学習(国語、算数、コミュニケーション、音楽、美術)の支援を行う活動へと波及しました。

在宅訪問学習支援「学びサポート」と名付けるこの活動は、

それまでの活動を進めるなかでの気づきをもとに

その必要性を感じ発展させた結果と言えます。

担当する学習支援員は

特別支援学校教員と言語聴覚士、プロの音楽家やアーティストなど

病棟へアートを届けるスタッフ同様、

プロフェッショナル。

一緒に学ぶ子どもたちは身体障がいと知的障がいを併せ持ちますが、

同時に視覚障がいを伴う場合が多いことは見過ごされがちです。

そんななか、担当学習支援員は

「見ること」の困難さに寄り添うことの必要性を強く意識し

そのための研究や教具作りに力を入れています。

支援員の一人が所属する

佐島研究室(筑波大学 人間系視覚障害学専門 佐島毅准教授主宰)

のホームページに

視覚障害児の発達と教育の研究がわかりやすく紹介されていますが、

その理念に心動かされます。抜粋します。

🌀使命

視覚障害児が指先を目として、

見えにくい目を通して、

その潜在的能力を自ら開発していくことを、

科学から支え実現することです。

🌀理念

子ども自身が能動的・主体的に外界に働きかけ、

環境がその働きかけに応答し、

その自己と環境との相互作用の中での問題解決の過程においてのみ、

新たな知性が開発されます。

学ぶ主体は子ども、教えるのは環境と教材、それを準備し導くのが教師です。

これこそが「主体的、対話的で深い学び」にこめられたメッセージです。

👧 👦 👶 👧 👦

生活する上で得る情報は8割が視覚から、と言われます。

「見ること」を最大限に意識した

「学びサポート」の手法は

佐島研究室での研究に裏付けられた理念がもとになっています。

サイトでは、学びサポート学習支援員が作成した教材教具がふんだんに

写真とともに紹介されているのでご覧ください。

これらの教具はもちろん

在宅訪問学習支援「学びサポート」でも

欠かせない教材です。

視覚障害児の発達と教育の研究 佐島研究室 ホームページ

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