病院の中の学校といっても教育課程は普通校とほぼ同じ。行事だって同じくらい、いえそれ以上にあります。
入学式などの式典はもちろん、新学年が始まると春の遠足、校外学習、夏休みは夏季登校日もある。
2学期はまさに行事の秋。芸術鑑賞会、文化祭、2回目の校外学習。3学期は書き初めや卒業生を送る会。
忘れちゃいけない、定期試験もバッチリあって、通知表、修了証で1学期を、1年を振り返ります。
変化のない院内の生活にイベントが潤いを与えてくれます。
特に芸術鑑賞会の企画運営を担当した時は、子供たちの笑顔を楽しみに当日を迎えた覚えがあります。
しかし、「芸術鑑賞会に予算が全くついていない」事実には面食らいました。外に出られない子どもたちにとって本物のアートを鑑賞する貴重な機会だというのに・・。無償で芸術を見せてくれるボランティアを探すことから始まりました。
そうだ、せっかくここは大学の構内。部活動やサークルを当たってみることに。
すぐに思い当たったのが、御殿下記念館(体育館)の外での練習風景をよく目にしたジャグリング部。休憩中に声をかけてみると二つ返事で引き受けてくれました。
日常、縁のないジャグリング。事前学習ではお手玉で子どもたちと体験しながらその難しさを実感。
目の前で繰り広げられる芸に、キラキラ輝く目をまん丸くして技の数々を堪能していました。
こういう高揚感はきっと血の巡りも良くなるだろうな。
血液の循環が良くなったら治癒力もアップ!
さらにワクワクする時間が繰り返しあったら治療だって頑張れる。
治療は対症療法(お医者さんゴメンなさい)、アートは活力増進剤。
体力がアップして、底力がつく!自然治癒力がグーンと高まる!
こんな理屈を自分の中で反芻しながらニンマリ。
知り合いの芸術家の顔を次々に思い浮かべては、次回の芸術鑑賞会は⚪︎⚪︎さんに頼んでみよう、などと勝手に計画。
そこではたと気づく。鑑賞会は年にたったの2回。ワクワクが足りない!
と、これも思えばSHJにつながる課題の一つだったのだ。
次の鑑賞会には知り合いのジャズシンガーに来てもらいました。バンドも集めてくれて・・その中にはボイズパーカッションの第一人者もいたから、特に男の子たちは大興奮。
ただいま治癒力アップ中。と一人呟く私。
課題への手立てにまた一歩近づきました。
続く・・。