胸がときめくような活動報告書を
在宅訪問学習支援ボランティアとして音楽を担当する
SHJアーティストで
シンガーソングライターの石橋和子さんから届きました。
コミュニケーションの道具でもある音楽を通して
シンプルに
「同調する」「共鳴する」
という方法で
互いに理解が深まるということを改めて知った
貴重な学びサポートだったと。
確かに、SHJにはドラムサークルファシリテーター
をしているアーティストがたくさんいます。
音楽はノンバーバルコミュニケーションだと
彼らの熱い語りに引き込まれたものです。
なかでも彼らの専門
太鼓や様々なパーカッションを通した
打楽器でのやり取りは
メロディーが進んでいって
それにあわせて聴き入ったり
身体を動かしたり楽器を鳴らしたりする、
どちらかというと
合わせる
ついていく
といったような受け身の活動ではなく
次に音を出す人に進行が委ねられる
参加者の誰もがファシリテーターになれる音楽
と言っていいと思います。
ドラムサークルの手法が浮かんだのは
外でもない
今回の学びサポートの音楽の時間が
まさに打楽器が合図となって
セッションが成立するものだったからです。
杉並区のCさんは前回の音楽の時間に
膝立ちしてジャンベを。
今回も
まるでパーカッショニストのように
ぐるりにキーボードやその他色々な楽器をセット。
しかし周りからあれこれ提案されたり
なんとか音を出すようにと
あの手この手を工夫してワイワイされるよりも
え?いま?
と言ったタイミングでいとも簡単そうに
ひょいと突然太鼓を叩いたりキーボードを鳴らしたり
自分で奏で始めたりします。
大人達は自分を低く見積もっているな、
というのを見透かしているかのよう。
その後はCさんの首を振る動きを合図に
アーティストがキーボードを引く、
Cさんが止まるとキーボードもストップ。
そのうち、音を変えたりCさんの表情にあわせて
話しかけたり
共鳴が生まれました。
次第に楽器に気持ちが向き、
タンバリンに手を伸ばします。
トントントンと軽く叩くと
今度はアーティストがエイサー太鼓を
トントントンと叩きかえす。
「1拍目と2拍目の首振りと首振りの間に、ギュッと思いが詰まっていて、
空白の間にも細かいリズムが規則的に刻まれているのが伝わってきました」
とアーティスト。
その細かいリズムは、まるで伝えたくても
伝えられなかったCさんの思いのように聞こえたと。
「そういえば、小さい頃はいつもしゃべっているか歌っている
ような子でした」とお母さん。
感受性と知性による言葉が頭の中に
いっぱい詰まっているエネルギーを感じ
Cさんを少しずつ理解し近づけた気がする
と石橋さん。
Cさんをわかろうとしていることが
Cさんに伝わったらいいな、とも。
しまってあるたくさんの言葉や思い
感じていることをCさん自身が音色やリズムで具体的に
表現できればと思うものの
すでに表現していたのに
読み取れていなかったのかな、
と振り返ってみたり。
もっと読み取っていきたい、
そんな風に活動報告書に思いを綴る
学習支援員がいること
幸せだなあ、としみじみ噛み締めた
そんな報告書でした。
ノンバーバルコミュニケーション・・・
打楽器で思いを伝える
伝え合う
言葉ができるずっと前からコミュニケーションの道具として存在した
打楽器。
太鼓然
としているものでなくていい。
その辺にあるものを叩けばそれが打楽器。
伝えたいときに伝えられる。
打楽器万歳!
そういえばCさんのお母さん
前々回に犬のクッキーが入ったタッパーを
太鼓がわりに叩いていて
なんだかいい音を出していたのを思い出しました。
Smiling Hospital Japan Official Website
Smiling Hospital Japan Facebook