つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

〜合理的配慮について、今一度考える〜

🔳社会は誰のもの?

誰でも行きたいところへ自由に行けるのは

当たり前のことではないでしょうか。

車椅子ユーザーの友人が

JR の無人駅で

介助を拒否されたのはつい先日のこと。

この事実自体が悲しいし、

問題視した彼女のブログ発信に

非難の声が殺到、とは。

事前に連絡しないのが悪い・・・

駅員の負担が大きすぎる・・・

なんという共感力の欠如。

その人の立場になってみる、

障がいのある人の困難さを想像してみる、

そんな風にできない方が大勢いることに

愕然とします。

🔳障害者差別解消法と合理的配慮

社会は健常者と呼ばれる

不自由のない人間用に作られています。

多様性はここでは絵に描いた餅です。

だから、障害者差別解消法が定める

合理的配慮が必要です。

世の中が

いろんな人がいることが当たり前に成り立っていたならば

本来はそのような法律はなくたって

暮らしやすいはずですが・・・。

例えば障がいを理由に

学校の入学を拒否したり

サービスの提供を拒否したりすることは

差別に当たります。

そして

通路に点字ブロックをつけたりスロープをつけたり

テレビのニュースなどで手話通訳をつけたりなどは

バリアフリーに向けた合理的配慮です。

🔳障害者差別解消法の落とし穴はここにも!

この障害者差別解消法は

行政機関を対象とした

不当な差別を禁止する義務。

民間事業者に対しては現在のところ

努力義務となっていますが

義務付けに変える法改正案が現在審議されているところ。

合理的配慮の努力を促すだけではなく、

事業者にも義務付けるというものです。

しかし気になるのが

「合理的配慮はその実施に伴う負担が過重でない時に行う」

という条件がついています。

この過重でない時、

というのが曖昧で

どの程度なら過重なのかは

それぞれの環境や立場によって異なってくることだと思います。

個人の感じ方にもよるでしょう。

「実施に伴う負担が過重でない時に行う」

という但し書きは削除するか

具体性を持って改正されるべきです。

「ちょっと負担が大きいのでできません」

で済ませられてしまいそうです。

合理的配慮怠慢の言い訳や

逃げ道を作ってはいけないと思うのです。

🔳当事者の言葉こそ社会を変える!

差別され合理的配慮もされなかった彼女は

自分の被った不愉快な出来事を

やり過ごすことなく

社会を変えるために発信しました。

しかしその挙句

非難されるとはどんな冷たい社会でしょう。

わがままだと指摘した人もいるそうですが、

決して自己中心的なことを言っているのではないのです。

自分が感じる差別や不便さは

どんどん訴えるべきです。

生活する上での障壁を指摘し

全ての困難のある人の代弁者として

社会を変える力になるのですから。

*****

電動車いすユーザーの友人が

行政に訴え、駅へ向かう道の段差を

コンクリートでスロープ状に変えた

ということがありました。

電動車いすは少しの段差でも大きな障壁になるといいます。

彼女の生活の質はぐんと上がりました。

ベビーカーを押す方や高齢の方にとっても

便利になったと思います。

一面的に作られた社会の未熟さに対して

別の角度で問題提起し

どんな人にも住みやすい世の中にしようという

当事者の声はとても貴重なもの。

行政や事業者はもちろん、

全ての人が積極的に彼らの言葉に

耳を傾け、一緒に考え

良い社会にしていけたらいいなと思います。

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