子どもが大切にされる平和な社会へ

〜フィンランドの教育〜

東京新聞6/28日朝刊掲載の「フィンランドの教育」を読んで

チームで協力する姿勢を学んだり、失敗を決して恥ずかしいことと捉えずにそこから学んだり、何度でもやり直したりできる。全国統一テストもなく、あえて落ちこぼれを作るような無駄な競争はない。日本の教育とは随分違う、というのが強い印象。自分の好きなことを見つけて伸ばしたり、コミュニケーションの力をつける機会がふんだんにありそうだ。

学校の自由度の高さは、教師が社会的な信頼を得ているからだそう。国が地域や学校を信頼し、学校が教師を信頼して任せる体制があり、国が定めるコアカリキュラムの中で教師は自由にカリキュラムや授業をデザインできる。生徒も比較的自由に個人の学習計画を立てられる・・。なんだか、自分と向き合う時間が十分に確保されていそうです。子どもの幸福度2位というのもうなずけます。おっと、幸福度も競争じゃないよ!と言われてしまいそうです。就学前から高等学校まで教育は無償。教科書はもちろん、鉛筆やノートに至るまで全て支給される。教育が、子どもがなんと大切にされる社会だろう。しぜん、日本の子どもの貧困問題へと思いを馳せる。

さらに、教師の労働環境。午前8時に出勤、午後2時に授業が終わるので普通は3〜5時には帰るのが標準で、長時間労働とは無縁だ。そして1クラスの子どもの数も日本の平均31人に比べ平均18人と少ない。その上、生徒指導ではカウンセラーやソーシャルワーカーが関わるため、教師一人の責任や負担は日本よりぐっと軽くなっている。

何れにしても、福祉制度や生涯学習が充実したフィンランド、やる気になればいつでも伸びると信じ、それを実現できる風土がある。人権意識の高さや、互いを信頼し合う土壌、文化の高さを強く感じました。