これは紛れもなく…
ここは釧路。3日目になりますが、国道では1日に一度はシカの親子が歩く様子が見られます。思わずカメラを向けると母親は子鹿をかばうように先へと促し、姿を消してしまいます。
釧路湿原にある達古武湖湿原を歩くとヒグマやシカの足跡と見られるものに遭遇します。けもの道らしき痕跡に親子のヒグマ?シカ?の足跡がくっきりと、そしてその先には水芭蕉の実を食べ荒らした跡が!
湿地帯や山道を歩くと動物や植物だけでなく、大自然の中に小さな昆虫の営みをたくさん感じることができます。
例えばオトシブミ。
オトシブミは1センチにも満たないとっても小さな甲虫。その小さな体をいっぱいに使って、驚くべき知恵を発揮しています。
メスは葉っぱを噛み切って丸め、その中に1つづつタマゴを生みます。
この丸められた葉っぱは
「オトシブミの揺りかご」
と呼ばれていて、幼虫が生まれた後に、外敵から身を守り安心して葉っぱを食べて大きくなれるように、という母親の愛情です。そして硬い葉脈にあらかじめ切り目を入れてからくるくると巻いていくなど大いなる知恵も備わるオトシブミのお母さん。小さな身体で、その身体ほどの大きさのゆりかごを作るのは大変!ひとつ作るのに1時間半もかかるそうです。母は偉大!
そのほか、原生林の厳しい環境にあって懸命に生き、子孫を残そうと頑張る小さな命の発見がありました。
どこにいても母の偉大さを、そして自立に憧れながら命いっぱい成長する子どもの健気さを感じます。
これ何だろう? どうしてかな?自然が作るすべては不思議で美しい。人間の手が及ばない大いなる自然に圧倒され、感動したり不思議に思うことで、日常忘れてしまう大切なことに気づくはずです。幼い頃の原風景にひたり、生かされていることに感謝して少しだけ謙虚な気持ちになります。