子どもが大切にされる平和な社会へ

〜9月1日問題〜

9/1は何の日?そう始業式の日。

長い夏休みが終わって登校する初日。

子どもの自殺が一番多い日として「9月1日問題」と言われ始めて久しい。

不登校や引きこもりの子どもは、まず夏休みが始まると次の日を迎えるのが苦痛だという。

休みが1日減って登校する日が1日近づく。恐怖だと。

夏休みが終わる数日前から学校に行くか、死ぬかの選択を迫らるというから絶望感の深さはいかばかりだろう。始業式が近づくと、いじめで苦しんだ1学期のことがよぎって恐怖感に苛まれ、逃げたい気持ちから死を選ぶ。18歳以下の自殺者数は年間約300人~400人だそうだ。

原因は勉強や家庭問題、学校や友人関係などがあり、これらの問題が複合的に重なっている場合が多いが、その中でも特に深刻なのがいじめ。

自分の中学時代を振り返る。

いじめられてることをとかく本人は隠す傾向にあるが、私の場合、いたたまれず親に相談した。

しかし、止める私を振り切って親が学校へクレームを。すると次の日に臨時ホームルームが開かれ、反抗的な主犯格の子に先生がビンタを!そのあと、先生が生徒たちに袋叩きにされるという羽目に。

二次的な顛末に学校がどう対応したかは覚えていない。とにかくめちゃくちゃ。さらに子どもの喧嘩に親が口出ししたと、火に油をそそぐ結果となり、学校はますます針の筵と化した。

もう先生にも親にも言えなくなったけど、なんとかこらえて春休みまで通い、クラス替えで鎮火した。

根本的な解決は何一つなされなかったと思う。とにかく一件落着で忘れ去られた。

なぜ不登校にならなかったんだろう。

多忙な親の背中を見て育つ時代だった。親の眉間のシワを見たら何も言えなかった。いじめを隠すためには昼間母が仕事をしている家にはいられない、他に居場所などない。だからしぶしぶ学校へ行っていたように思う。学校へ行く、それは決まっていること。それくらいの考えしかなかった。そのうち日にち薬が効いて元の平穏な学校生活が戻った。

今は子どもを取り巻く環境が激変した。LINEやツイッターなどSNSのいじめは時代を反映している。

いじめ相談ホットラインなど、相談機関も多くあるが、会ったこともない人に電話で相談できる精神状態でない場合が多いだろう。ただでさえ人間不信に陥っているというのに。

自殺の原因の多くが学校にあるのが事実。

学校って一体何なんだろう。

多様な子どもが集まる場所なのに画一的な教育、違いを受け入れない不寛容さ。それがいじめの原因。

息苦しいのは誰もが経験していると思う。大人は気づいている。分かっているけどそういうものだから仕方ない、と自分に言い訳する。それが子どもを苦しめる。

子どもの心に向き合わず他と比べたり、はみ出してないか心配したり、そんなことに気をとられているうち、子どもはどんどん孤独になる。大切なのは向き合うこと、そして命。

学校は命をかけで行くところじゃない。少なくともみんな同じじゃなきゃいけない場所なら。