最近は孫が来るとあやとりで盛り上がります。
見てみて・・これがほうき。
ばあば、できる?
う~ん難しそうだなあ。
もう一度ゆっくりやって見せて!
孫は得意になって、
この指とこの指に紐を通して・・
ここまできたらひっくり返すんだよ。
子どもは最近出来るようになったことを大人に見せるのが大好き。
教えて、なんて言われたら、それはそれは嬉しそうな顔をして優しく教えてくれます。
じゃ、今度はばあばが川を作るよ。
よーく見てて。
つい、子育て中に勉強したモンテッソーリ教育法を実践してみたくなります。
何かの方法を教えるときは、
「ゆっくり、して見せながら教える」のがモンテ流。
実際子育て中は1から10までガミガミ言っていた自分ですが、さすが孫となると焦ることもなく、
「まったりと縁側で日向ぼっこ」
のペースで遊べます。
「ゆっくり、黙って、して見せる」
○ゆっくり・・・ゆっくりなされる動作をじーっと見つめながら「動き方」を学んでいるその過程では、子どもの脳の中でいろんな力が育まれているのでしょう。
○黙って・・・視覚という1つの手段に集中し段取りを自分の中で整理しているかのようです。
○して見せてもらう・・・早く自分でやりたくてワクワクする!けど、我慢我慢。最後まで見ていよう。ちゃんとできるようになるために。・・・子どもの目はキラキラと輝いています。
口先で教えるより効果的なのは、子どもが落ち着いて自分の頭で整理できるからだと思います。説明を加えると途端にどちらも2倍忙しくなってイライラカッカとなります。
片付けなどさせるのに、どこの親も苦労しますが、さりげなく子どもの眼の前で丁寧にして見せ続けると、不思議なことに見た通りに実行するようになるといいます。
「人格の力」とは、「自分で考えて行動する力、計画する力、見通しを持って行動する力、段取りをする力、抑制する力」。
子どもは、黙って、ゆっくり、して見せてもらっている時、「人格の力」を培い、脳の一部である運動連合野というところで行動のプログラムを作り、自分で実行するに至る。
相良敦子著「親子が輝くモンテッソーリのメッセージ」より
自分のペースで考えて手を使うことが、人格形成に大きく影響するということでしょう。
ばあばのあやとり”川”の作り方をじいっと見ていた孫。
最後まで見たら、「やらせて!」
一回失敗したけど、気を取り直して再挑戦。
できるようになった顔はなんて誇りに満ちているのでしょう。
まったりとした孫との時間は至福のひと時。
この春、小学校に入学する孫。
ちょっぴり速くなる時間の流れに流されず、またばあばにあやとりを教えて欲しいな。
そんなときは、君は君のペースで、ゆっくり、ゆっくりでいいんだよ。
⭐その他のおすすめモンテッソーリの本
「モンテッソーリ教育学入門」市丸成人著
「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」相良敦子著
「モンテッソーリ教育が見守る子どもの学び」 松浦公紀著