小さい頃、部屋の角隅に椅子を倒して四角い小さな空間をつくるのが好きでした。
自分だけの場所で何かになりきってごっこ遊びをしたものです。
そんな思い出、結構誰もが持つ原風景かもしれません。
落ち着くんですよね、「隅っこ」。
大人だって、ほら、新幹線や飛行機の座席は窓側や通路側の、片方だけでも仕切られたところを選ぶでしょう?
会議でも、長机の両端が空いているのにいきなり真ん中に座る人は見たことありません。
子どもは子どもで、学校で席替えになって窓側や廊下側になるとなんとなく嬉しい。
自分のテリトリーができた気分?人より自由空間を多目に与えられた気分だし、何より「隅っこ」だから落ち着く。
大人も子どもも「隅っこ」好きなのはおかしいくらい明らか。
人間って可愛いなあ。
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さて、日常に見る「隅っこ」現象。
代表的なのはやっぱり電車。
始発駅で電車のドアが開くのをじれったく待った後、
ついに!開くと、どどどーっと誰もが目指すのは、
「隅っこ」
途中で隅っこが空くとわざわざ移動するくらい好き!
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でもちょっと待って!
「隅っこ」を必要としている人がいます。
杖をついたり白杖を持っていたりなど、高齢の方や障がいのある人は手すりやつかまるところ、寄りかかれる「隅っこ」が断然便利です。
床の一部にわかりやすいよう滑り止めを施せば杖をたてかけることもできる。
ドアのすぐ傍なら混んだ電車でも降りやすい。
赤ちゃんを抱っこしている人も、動きに自由度が増すかもしれない。
仮に優先席の真ん中が空いていても座りにくいようで、あえて立ったままの方を見かけます。
「座りますか?」
と譲られても、
「いえ、大丈夫です」
立っている方が後で降りる時、楽なんだろうな、と察します。
だから、優先席を今の場所 and/or すべてのシートの両端「隅っこ」
にしたらどうでしょうか。
さっそく、毎日使っている「京王井の頭電鉄」に提案してみようかな。
まずはローカルから!
改めて、誰もが感じる(であろう)
「隅っこ」の心地よさ、安心感。
困難ととともに生活する方の生活改善に一役買いそうです。
みんな大好き「隅っこ」。