痛みや不安に心を塞ぎ、お母さんを悲しませているという思い込みから甘えたい気持ちを隠す子ども。
代わってあげられない辛さを抱える母。
そのような心理面に、正面から向き合うことはできなくても、できることがある。
「レスパイト」という言葉があります。
「=気持ちをそらすこと」
でもその先に心から楽しめるアクティビティがなくちゃ。
愉快な気持ちになること、あっとびっくりすること、感動すること、自分で作れたと得意になること、知っている歌に心踊り一緒に歌うこと。
ふと気づくと、隣でお母さんも笑ってる!
どれほど気持ちが軽くなるでしょう。
陰りある表情が明るくなり、お母さんも心を救われる、と。
それが1日のうちのほんの数分でもあれば、子どもには活力が、お母さんにはちょっとした切り替えの機会になるかもしれない。
できれば毎日、そんな時間があったらいい。
入院だって長くなれば日常になる。
入院したら普段なかなか出来ないことできるね。なんて当たり前に口にする時代が来たらいい。
お母さんから寄せられた感想から・・・
✏ベッドサイドで歌っていただき、特別な感じがしてとても嬉しかったです。入院していなければこんな特別なことは体験できなかったと思います。似顔絵も初めて描いていただけて嬉しかった
✏次はいつどんな活動なのかいつも楽しみにしています。入院中だと、外に出て気分転換をすることもできず、病室でできることも限られてしまうので、とても良い刺激になっています。今後も楽しみに待っています。
✏手術に怯える娘に優しく楽しく接してくださり、娘から笑顔がこぼれました。救われたのは母である私も同じです。
子どもの心はスポンジのよう。いつまでも一つの感情にとらわれない自由さ、順応性があります。
治療は嫌だ、でも病院で楽しいこともある。我慢は決して無駄なものじゃなくて、希望や勇気の素になり、強くなれている自分を確認できる、子どもにとっては自尊心を育んでくれるレッスンかもしれません。