3年ぶりにアメリカから帰国した息子。
いくつになっても母の味を、と思うのが親心。
彼が中学3年生の頃から別々に暮らしている私たちは、
親子というよりは友達?同志?
本人がどう思っているかはさておき。
小学校では水泳、サッカー、剣道、野球・・。
ステージママよろしく練習に行って声を張り上げていた。
特に剣道は見てるだけじゃつまらない、とお姉ちゃんも誘って
親子3人で竹刀を振り回すように。
夏には剣道合宿の引率に興津健康学園に何度か行ったものです。
中学に入って地元の軟式チームに入ると、フルタイムで英語塾室長をやっていた私に母の会代表のお鉢が回ってきた。
容赦ない。
どれもこれも大変だったけど、勉強になったし、
一緒に暮らす時間が短かったことに負けない、「濃さ」だと今なら言える。
スペイン、イギリス、カナダ・・・海外へもよく一緒に行った。
高校生、大学生になって母親と旅行?
マザコン?
いえいえ、言ったでしょ、親子というより友人の関係って。
確かに、私のお腹の中から出てきたけど、とにかく不思議な親子関係なんです。
旅行から帰ると親子なのに帰る場所は別々。
話は大幅にそれるけれど、
「おやこ」を漢字にすると
親子
親娘
決して親息子と書かないのは、
子=息子
という暗黙の考え方が漢字が登場した頃からあるのか~と、なんとも釈然としない。
ちなみに、娘は大学2年になって、実習が朝早くからあるからと大学の近くで一人暮らしを始めたが、
その後は一緒に買い物をしたり飲みに行ったりする程度で、ほとんど実家に帰ってこなくなった。
全く自立心の強い2人に恵まれた。それも幼い頃から「親から苦労させられ」の連続がそうさせたのか。
もっとも、娘は第一子を実家からほど近い助産院で産んで産前産後一緒に暮らしたし、
3人の子どもたちを月に1度預けに来るほど、今では頼ってくれている。
孫たちとの時間は娘からのプレゼントだなあ、としみじみ思う。
えっとテーマはなんだっけ?
そうそう、息子が久しぶりに帰国したのでお袋の味を、という話。
そもそも、たまに帰ってきていたようだが、私が忙しいからと気を遣ってくれたのか(?)母親のところに寄ることは数回に1度。
さて、食べさせたかったのは和食ではない。
自慢のパエリア。
魚介のパエリアは定番でたまに作るが、「鶏肉のパエリア」、これを是非!
と腕をふるった。
「じゃことトマト、ブロッコリーのマリネ」と「アンチョビ入りオリーブ」「自家製人参のピクルス」がサイドディッシュ。
「おお!これはまず見た目が美しい!」
などと煽てながら、
「スペイン人の友達に見せる」
と、写真をばちばち撮っていました。
私も我ながらうまくいった、と得意な気持ち。
味の方は・・?
「これはうまい!」
息子も親が作ったものを素直にうまいなんて言うほど、大人になったんだなあ、と。
まずはパエリアの美味しさととともに、母親の料理の腕は健在!であることを証明でき、ほっと胸をなでおろす。
この美味しい鶏肉のパエリアのレシピはまたの機会に綴ります。