不登校の数の増加と教員の残業時間の増加、比例してないですか?
何のための残業!?
子供と向き合う時間が長いから事務仕事や教材研究は残業で、というのではない。
近年、子どものいじめや自殺問題が深刻になってきているのは、教員が事務仕事に追われ生徒理解が十分でないことが原因の1つと言われていますが、それを裏付けるような調査結果を見つけました。
文部科学省教員勤務実態調査(学校や教職員の現状についてー文部科学省初等中等教育局初等中等教育企画課作成:平成27年1月20日 初等中等教育分科会 チーム学校作業部会 参考資料1)によれば、
昭和41年と平成18年では授業時間が変わっていない反面、勤務時間中に事務的な業務に当てる時間が倍近くに増えたのが主な結果として、月当たりの残業時間が4倍以上に増えています(↓図1のグラフ)。
平成18年に実施された教職員意識調査によれば、
授業準備に充てる時間が減っており、十分な時間がないが為の負担を感じている教員が多いことを表しています(↓図1の赤枠)。
それだけ、指導をしっかりとやりたい熱意がありながらもその準備がままならないことで教師としての業務が満足にできない精神的な負担も多いのが浮き彫りです。
他国と比較してみましょう。
OECD経済協力開発機構参加国の平均と比べます(↓図2)。
まず、
仕事時間の合計(時間/1週間)=
・日本 53.9
・参加国平均 38.3
このうち、
授業に当てた時間=
・日本 17.7
・参加国平均 19.3
一般的事務業務に使った時間=
・日本 5.5
・参加国平均 2.9
さらに、
課外活動の指導に使った時間=
・日本 7.7
・参加国平均 2.1
もはや、追い詰められるのは子どもばかりでない、教職員もギリギリのところで業務を行っている。
この説明も本末転倒と言いたいところですが、
子どもたちを守るためには、まず学校の先生に本来の仕事が十分にできるような余裕を持ってもらうことです。
学校には職員室と経営企画室(昔の事務室)が隣同士になっていますが、
この間に是非、
教員事務局を置き、
🌀教員は生徒理解と授業に専念、
🌀事務局は現在教員が行っている事務(教務や予算など)を専門に、
行う。
こんな学校運営体制を是非作ってもらいたい!!
担任はクラスの子をじっくりと、
そしてより多くの人の目が子どもたちに行き渡ることにもつながります。
すべては子どもたちのために!