つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

〜6/23 沖縄に思いを寄せて〜

ー 沖縄慰霊の日 ー

息子が離島留学していることで

沖縄、特に久米島はとても身近で親しみのある場所だ。

昨日は沖縄慰霊の日。

各地で慰霊の催しがあった。

練馬区男女共同参画センターで開催された

「沖縄に思いを寄せて」

に参加した。

沖縄の歴史と沖縄戦に際し久米島で起こったことを

久米島出身の2人の語り部が講演した。

そのうち一人は息子の大先輩

久米島高校の卒業生。

大学進学とともに上京し

教職を経てそのまま東京に住んでいるが

幼い頃目の前で体験した酷い出来事を追究することもなく

周囲に伝えることもなく

土地を離れて暮らしたことを悔やむと話していた。

だから今、

三線を教えたり

歴史を紐解いたりしながら

語り伝えることをライフワークとしている。

また、証言者に話を聞きながら

史実をまとめ

出版にこぎつけたという。

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語りは

恐ろしさと悔しさと悲しみとで

自然に涙が溢れるものだった。

琉球王国の時代からの起伏ある歴史の解説に続き

沖縄戦に際し久米島で起こったことが語られた。

20人の住民が、日本軍に「スパイ容疑」で殺戮されたという出来事。

米軍に捕まったり近づいたりした者を、みんなスパイ容疑としたというのだ。

終戦の8月15日を過ぎた8月20日まで続いたという。

アメリカの兵隊に捕まり、

『隊長に降伏勧告状を届けろ』と依頼された郵便配達員が

敵の手先だとして、

隊長に殺害されたというような具体的な話もいくつか紹介された。

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戦争の恐ろしさ・・

沖縄戦の不条理・・

それらを訴えるとともに

もう二度と戦争はしてはいけない

というメッセージである。

しかし、

沖縄の人のすごいところはここにとどまらない。

「琉球王国の統治」

「薩摩藩の統治」

そして

「米国の統治」

のもと翻弄され

長年に渡って辛苦に耐えてきたなか

「なんくるないさー(どうにかなるさ)」

の合言葉で和の心を持って生き抜いてきた

沖縄の人々のたくましさ

全てを受け入れる包容力を感じたのは、

最後に

折に触れ歌われる沖縄民謡と

カチャーシ踊りでの締めくくりの場面でだ。

久米島を訪れると必ずと言っていいほど

そして

同郷会に参加すると毎回

沖縄宮古島でのチャリティライブでも

そして今回やっぱり

初めて会場で出会った人たちと

笑顔で歌い踊り

笑顔でお開き。

世の中の不条理を

悔しさを込めて訴え

人々の心に平和への誓いを新たにさせ

そして締めくくりはとびきりの笑顔と踊りと歌ごころ。

”生きる”

ということへの

深い示唆に富んだ沖縄の歴史と文化。

青く美しい海と空・・

観光の島として世界中の誰もが愛し親しむ沖縄。

視覚的な美しさの裏には

その素晴らしさを持っても足元にも及ばない

深い歴史と文化と人々の営みという価値がある。

その偉大さに

世界中の多くの人が関心を持ち

沖縄の苦難に寄り添う世の中になりますように。

そう願わずにはいられない。