新型コロナウイルスの感染が確認されてから1年が経ちました。
毎年春に行なっている全国研修交流会は
昨年に続き、今年も中止となり、寂しい限りです。
全国研修交流会とは
北海道から沖縄まで全国から
SHJアーティストやスタッフが一堂に会して
近況を報告し合い、活動のアイデアを交換し、
医療や教育、音楽や笑いの専門家など多様な講師による
講義を受け、それぞれのアートを披露しながら
歌えや踊れ?の宴会で締めくくる
みんなが楽しみにしているイベントです。
ここで理念の共有を新たにし、各地区で
さらに実践を重ねていく節目となっています。
今年はオンラインで研修会を、
と考え企画中ですが、
それに先駆けて先日、
各地区をまとめる地区コーディネーターに
オンラインで集まってもらって
それぞれの状況など持ち寄りました。
しばらくは
緊急事態宣言が出された地区のますます深刻になっている状態や
一都三県以外でも感染が爆発傾向にあることをリアルに伝え合い、
それでもほとんどの病院が活動再開を待っていることを共有し
希望を取り戻すも、
やはり今はどこも活動再開どころではないですね・・・
という感想が口々に。
全員の気持ちが停滞しかけた頃、
コーディネーターの一人が
「これまで子どもたちにみてもらっていた動画を
さらにバージョンアップして
より参加型に近い内容にできないか」
「アートのジャンルごとに分かれて
アイデアを出し合うオンライン分科会をしよう」
という案が出て
画面越しに
コーディネーターたちの瞳がきらり
と光るのを感じました。
さすが!現場で子どもたちと日々交流していた
アーティストたちの意欲と熱量に圧倒され
とても嬉しくなりました。
感染拡大が深刻化する中で家族との面会もままならない中
がんばって治療を続けている子どもたちに、
少しでも楽しみや張り合いを
というのが趣旨です。
話すっていいなあ。
話しているうちにふとアイデアが浮かんだり
共感が芽生えて気持ちが前向きになります。
コーディネーターからは
「活動ができなくなってモヤモヤしていたので、
皆さんと前向きな話ができて、とてもスッキリ」
という意見が出て、
事務局からは
「地区を越えたアーティストが参加することで
たくさんの素晴らしいアイディアが生まれるのではないかと期待でいっぱい」
というアーティストと一緒に分科会を盛り上げようという
やる気がみなぎるコメントありでした。
本来はリアルにふれあう中で
豊かなコミュニケーションを通して
また夢中になってアートに取り組む中で
自分の可能性に気づいたり
主体的に活動する中で充実感を味わえたりと、
そんな心の動きが閉鎖的な病棟にいる中では
必要なことです。
友だちができたり
保育士さんやお医者さん、看護師さんの知らなかった一面を発見する
機会にもなっている活動です。
しかし今は我慢。
第1波、第2波、そして爆発的な第3波を見た今、
これからかなりの期間は前のような活動形態は取れないという
覚悟がますます必要となりました。
オンラインという手法を
団体内でもっともっと活用し、
子どもが主体的に取り組むことに主眼を置くのはそのままに
オンラインでの活動を前向きに取り入れ
活動の新しい形、と捉えることで
これまでなかった気づきや学びが
双方向にあるかもしれません。
もちろん、医療現場に負担をかけない範囲で可能な限り参加型を追求していく
ためのアイデア集めです。
そんな期待を込めて
新しいフェーズへの入り口に立つSHJが
これからどんな成長を見せるのか、楽しみです。
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