「わきまえない人」

私はどちらかというと

わきまえない人

だと思う。

そのせいで何度職員室で浮いたことだろう。

  🌀教員としての立場をわきまえずに

   いつまでも病棟にいて

   生徒の病室で子どもの様子を見て回ったり

   お母さんと立ち話をしたり。

  →職務逸脱!と先輩教員から叱られた

  🌀休日だというのもわきまえずに

   気になる子の病室を訪問した。

  →やりすぎ!と看護師長に怒られた

  🌀平教員だというのもわきまえずに

   ある生徒への対応に疑問を持ち

   主任教諭に楯突いた。

  →しばらく学部全員から無視された

言わずにいられないのだ。

身体が自然と動いてしまうのだ。

黙ってなんかいられない。

曲がった事が大嫌い。

* * * * *

東京五輪・パラリンピック組織委員会の前会長が

「理事の女性はみなわきまえておられて」

(女性という立場をわきまえているから余計な発言はしない)

と発言し、

女性蔑視だと世界中で批判を浴び、辞任に追い込まれた。

ジェンダーギャップ指数、153カ国中、日本は121位という数字を

この方が見事に証明した。

〜 〜 〜 〜 〜

さて「わきまえる」・・・

その意味は

 ・区別する

 ・理解する

 ・道理を心得る

と辞書にある。

使用例として

 ・分をわきまえる

 ・身の程をわきまえる

 ・礼儀をわきまえる

などがある。

本心という余計な口出しは遠慮するのが美徳、という印象。

道徳的で控えめ

美しい立ち姿の大人の女性のイメージがする。

空気が読めて

出すぎたことをせずにおとなしくしている淑女の。

しかし決して男性の姿は浮かばない。

それだけ男が主導の社会ということか。

そんな人でありなさいと

女性に課すのが男性。

脈々と続くこの男尊女卑の文化は

男性によって作られてきた。

女は黙ってろ!

という男性を恐怖し

力に屈することで自分を守るしかなかった女性たちの我慢の上に。

でも「◯◯をわきまえる」というこの言葉は

女性たち自身が被った不条理や

差別という事実を目的語にするのでは決してない。

善悪、分、身の程、礼儀・・・

全てとても曖昧で抽象的な目的語だ。

わきまえろと言われている本人が判断するしかなく

煙に巻かれおしまい。

ところが近年

me too運動や

ku too運動、

フラワーデモ・・・

性差別のせいで苦しんできた女性たちが

声をあげ、

声をあげていいんだ

という空気をつくった。

わきまえてなんかいられない!

女性たちよ、もっともっと声を出そう。

主張しよう、

それが自分を大切にする

ということ。

何故ならば

黙って嵐が過ぎるのを待つことくらい

屈辱的なことはないから。

だから、

職員室でいくら浮いたって

構わなかった。

「わきまえない女」でいい。

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