手紙が添えられた現金が
某NPOのポストに入っていて
送り主へお礼を、
と連絡してみたところ
住所も架空のものだった
という報道があったのはつい最近のこと。
篤志家の存在は
希望を失いそうになる昨今
久しぶりに良いニュースでした。
と、数日後
SHJ事務所に匿名の電話が。
声からすると子育て中のお母さんかな、
という印象でした。
「お世話になった者です。
匿名で◯◯円ほど寄付したいのですが
びっくりさせてしまっては返ってご迷惑かと思い、
前もって連絡させてもらいました」
本当に驚きました。
しばらく声が出ず
慌てて
「ありがとうございます!」
と伝えたものの、
どう続けたらいいのか戸惑いつつ
「ぜひ団体からお礼状と領収証を送らせてください。
確定申告してくだされば税制控除が受けられます。
認定NPOとしてはお名前を頂戴できればとても助かります」
と、後で思えば
事務的なことで言葉をつなぐしかなかった自分が
恥ずかしくなります。
「いえ、そういうことはいいんです。
ご迷惑でしょうか」
「いえいえとんでもない。
子どもたちのために大切に使わせていただきます。
本当にありがとうございます」
「活動をいつまでも応援しています」
言葉少なに
そのまま通話が切れました。
にわかに信じることができずに
しばらく身動きできませんでした。
しかしその後、
気になって銀行に記帳に行くと
そのままの額が入金されていました。
「いただいていいのかな・・・」
という気持ちと
活動のために助かる!
という気持ちがないまぜに。
誰かに伝えないと
なんだか密かに悪いことでもしているような
罪悪感に似た気持ちになりました。
団体スタッフにメールを、
そして帰宅途中の夫にも。
誰もが返してくれた言葉は
「正しい道を歩んでるってこと」
「改めて襟を正そう」
9年間がむしゃらに活動してきて
やっと拠点ができた今、
今さらながら
この活動をしていていいんだ、
とお墨付きをいただいた気持ちになりました。
改めて身の引き締まる思いを噛み締めています。
コロナ禍を経験して
等身大のまま
「今、ここ」
を大切に生きることを
誓いにも似た思いで胸に刻んだ今、
ふいに訪れた贈り物に
浮かれることなく地道に進めという
いましめを感じます。
それにしても
無私の思いでSHJを応援してくれる
あの声の主はどんな人なのだろう。
実態が掴めないけれど
同じ空の下に確かに存在する人。
いいのかな・・という
なんとも落ち着かない気持ちが
100%の感謝にそっくりと入れ替わり
大切な友を得たような
今では清々しい気持ちです。
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