自分で決める
子どもの成長過程で「自分で決める」ことが保障されることは
自立と成長に大きく貢献すると思っています。
人が決めたこと、勧められたことに従うことで
その結果に納得できない場合は
「自分は本当はやりたくなかった」
と相手を責めてしまうかもしれません。
結果うまくいかないとき、相手のせいにしてしまっても不思議ではありません。
「自分で決めたことだから」と、納得感を持って取り組むことは
その後の人生において力になるし
岐路に立ったとき、どうすればいいのか、自分なりの選択ができる
自立した人間に成長する気がします。
病棟における「自分で決める」
長期入院している子どもにこそ
「自分できめる機会」をできるだけたくさん用意することは
周りでケアする大人の使命のように思います。
そのような視点から、治療を受けるという受け身にならざるを得ない環境にあっても、
主体的に活動する機会を作ろうというのがスマイリングホスピタルジャパンの活動です。
自分で決めて自分で選んだ活動に夢中になる時間をたくさん持つことで
患者でない自分を取り戻すことができます。
そしてそれは
楽しかった!
という一過性の効果ではなく
心の自立や自尊感情を取り戻すことにつながると考え活動をしているわけですが、
拙著「夢中になれる小児病棟」に
病気の告知について思うことを書いたところがあります。
病気の告知について思うこと
受け身にならざるを得ない環境において
一番向き合わなくてはならない「治療」に対して
真実を知り、決定の場で話し合うということは
自尊心を培う、トータルな成長のための良い機会になるのではと綴っています。
本文に以下のようなくだりがあります。
「事実を伝え、嘘やごまかしのないコミュニケー ションをとることによって、
子ども自身が主体的に 病気に向き合い、
医療者との間に信頼関係を築くことができる」
「伝えられた時は大きなショックを受けるかもしれないが、
長い目で見れば、辛い治療や長い入院生活を
自分なりにきちんと納得しながら乗りこえられることに繋がる」
さらに、
「専門家による家族へのフォロー体制が確立してい ることで、
『告知』が治療に、そして何より子ども の成長に最大限プラスに作用することに繋がる」と。
(P.62 「告知について思うこと」より)
積極的に治療に向き合う
診断を知ることで、子どもは治療の決定に積極的に関わるようになるとも言われます。
院内学級の生徒から、飲まなくてはならない薬が
とても苦いのだけれど、治すためにはきちんと飲まなくてはならないこと、
すごく痛い検査も治療の効果がわかるから我慢するんだ!
と話していこと、
さらにそう周囲に伝えながら辛い治療を受け入れ
頑張っている自分を誇らしく思っている様子だったことは
強く印象に残っています。
真実を伝えられないことの落胆や
幼さを慮っているようで
実は子どもから自尊心を奪っているのではないでしょうか。
告知については年齢も大きなハードルかもしれません。
しかし、
少なくとも意思の疎通ができる年齢なら、
その子が理解できる範囲でゆっくり話して聞かせれば、きっと伝わるはずです。
本人がどう感じているのか、どうしたいのか等々、寄り添い聞き取りながら、
一緒に落とし所を目指していくことが周囲に求められているのではないでしょうか。
子どもは大人が思うより強く賢い
これは病気の告知に限ったことではありません。
大人が子どもを信じて向き合うことで良い関係が作れる気がします。
子どもたちは私たち大人が思っているより、
強く賢く、そしてたくましいと
そう思っています。
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