教育・医療関係者、アーティスト必読の書
「教育・医療関係者、アーティスト必読の書」
と題して
私が活動を始めた原点を、簡潔な文章でレビューしてくださった方がいます。
院内学級の担任として初めて受け持った子どもが、出会ってからたった3週間でこの世から去るという悲しい経験から、「病気と闘う子どもたちが、病気のことを忘れて、自分らしく楽しめる時間をどうやったらつくれるのだろうか」と自問することで、著者は病室にアーティストを定期的に呼ぶことを決心した。
最後には教育・医療関係者、アーティストはもちろん
子育て中の保護者にもぜひ読んでもらいたい。
と伝えてくださっています。
病院の概念を変えたい!
レビュアーがまとめてくださったように
「病気と闘う子どもたちが、病気のことを忘れて、
自分らしく楽しめる時間をどうやったらつくれるのだろうか」
という課題から出発した活動ですが
その課題解決のために
病棟にアートに取り組む時間を作りました。
それにより起きた子どもたちの変化を
エピソードを交えながら書き、1冊の本にまとめたのですが
時を置かず、ある思いに至りました。
それは
「病棟は病気を治すためにベッド上で生活するところ」
という概念自体を変えることはできないだろうか、ということ。
もちろん
学校は勉強をするところ
図書館は本を読んだり借りたりするところ
スーパーマーケットは買い物をするところ
など
場には1つの目的がありますが、
病棟というのは
必要とされた期間滞在し、治療に集中するところです。
入院と同時に患者が孤独を感じるのは
医療現場が病気を治すことに集中し、
病気という側面から向き合わなくてはならない自分がいるいっぽう、
「自分らしさ」という大切な側面を
一旦脇に置かなくてはならなくなるからではないでしょうか。
病棟が芸術をはじめとした活動や多様性が保障された場所ならば
アートを持ち込むことなど、難しいことではなく
さまざまな要素を通して人間関係がフラットになれる、
そんな気がします。
患者という括りでななく「唯一無二の存在」
生育歴や食習慣、家族やライフワークや趣味など、
いろんな要素がからみ合って唯一無二の「その人」が出来上がっています。
その中に病気があったり障がいがあったり・・・
と考えれば
病気だけをみる、ということ自体に無理があるように思います。
医師や看護師など医療者が忙しすぎる、ということも大きいでしょう。
病院がもっともっと余裕のあるトータルなコミュニティになれば、
そこに身を置く人が自分の人生そのものを携えて生きる場所になりうると。
医療が、一時的であってもその人の人生を諦めさせることにならないように。
病気を診るだけでなくその人をみること、
生きる力、一人の人生そのものを大切にすること
それはまさしくアートが活躍する領域ではないでしょうか。
そんな風な思いがふつふつと沸いてきたこの頃です。
パラダイムシフト
医療の場に対するパラダイムの変換が実現できれば、
病院の存在意義までもが変わるように思います。
壮大過ぎる発想?ですが、
本に綴ったようなアートを通したささやかな変化を目の当たりにすると、
不可能ではない気がします。
現に、アート活動が患者と医療者の垣根を壊すことができたのですから、
あとは制度や建物の構造など、物理的な要素を人間の全体性に合わせることが
根本的な医療の変革となるように思います。
それが治療そのものに大きな効果をもたらすと考えれば
創造活動やアートが当たり前に存在するような病院づくりが
これからの医療を考える上で
大変重要な要素になり得ます。
アートで人は元気になれる
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