つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

言葉でない方法で人と繋がること

表現のちから

広島 蔦屋書店さんでは

「夢中になれる小児病棟」ブックフェア”表現のちから”開催中です(3/27まで)。

著書に推薦文を寄せてくださった医師の稲葉俊郎さん、

著書にコラムを寄せてくださった小児科医の平井麻衣子さん、

ドキュメンタリー「帆花」を制作した映画監督の國友勇吾さん、

そして松本が、

いのちの全体性”をテーマに選書した本の数々が展示されています。

言葉でない方法で人と繋がること

このブックフェアの一環として、

稲葉さん、國友監督、松本のオンライン鼎談イベントが

3/13に開催されました。

【広島 蔦屋書店】『夢中になれる小児病棟』(英治出版)

フェア開催記念 國友勇吾✖️稲葉俊郎✖️松本惠里トークショー

テーマは”言葉でない方法で人と繋がること”。

前回、英治出版主催で行われた

いのちの全体性を考える”というテーマで開催された鼎談イベントに続くものです。

「夢中になれる小児病棟」をめぐって

なぜ、”言葉でない方法で人と繋がること

というテーマに至ったのでしょうか。

それはまず、

入院中の子どもを支援するSHJの活動が

言葉によるコミュニケーションや

直接身体に施術したりすることではなく

アートを媒介手段とした場の共有を基本にしていて

そこには言葉を超えた交流や

感動やものづくりの喜びを通した共感そのものが宿ることで成り立っているから。

そして、医師の稲葉先生は在宅医療を通して

その人の生活に包まれることで

言語活動が中心である通常の生活における

言語に依存しすぎる弊害を日々感じていらっしゃる。

体のコトバ、つまり身体の表現にこそ、

真の思いが含まれているという考えを持っていて

それは言葉でない方法で人と繋がるSHJの活動との

大きな共通事項だから。

さらに、國友監督が手がけた

脳死に近い状態で生まれた帆花ちゃんとその家族の生活を追った

ドキュメンタリー「帆花」では、

言葉を発することができない我が子との日常を

豊かに、そして自然体で営んでいるその姿を描いていて、

作品はまさに

言葉でない方法で人と繋がること

が具現化され、

監督の生きることに対する哲学のようなものが作品の根底にあるから。

そんな共通項が3人を繋いでくれたのでしょう。

*****

言葉でない場の共有を

アートだったりからだそのものだったり

生活が作り出す空気だったりが可能にする。

あ・うんの呼吸と呼べる現象かもしれない。

ならばそれはなぜ?

何がそうさせる?

言葉を介さない共有や共感とは?

そんな問いに対し、

それぞれの立場や活動を通して語り合った1時間は魂の時間でした。

アートのちから、表現のちから

具体的にSHJの活動場面を浮かべてみます。

子どもは小さければ小さいほど

言葉で自分の気持ちをうまく表現することができません。

まして入院している子は周りに迷惑をかけていると思い込み、

ああしたいこうしたいと伝えることを遠慮してしまう。

もちろん、入院しているという現実や将来への不安、怒りにより口を閉ざしてしまう、

ということもあります。 

大きい子は反抗期も手伝って不機嫌だったり

無口だったり返事をしなかったり。

思うようにいかない気持ちをイライラや表情で教えてくれます。

そのような子どもたちに正面切って言葉を発するのではなく、

アートという媒体を間に挟み込むことで場の共有がかない、

子供達はリラックスして自分を出せるようになる。

そして夢中になるうちに素直になっていく。

そして想像もつかないような感性を爆発させます。

もう患者だということを忘れている、そんな感じです。

そんな場面を活動のたびに経験すると、アートのちから、

表現のちからを感じずにはいられない。

まさに言葉のちからを超えています。

言葉のちからを超えて

私たちの活動の中に、

在宅医療を受ける重度の障がいの子どもを訪問して学習支援を行う、

というのがあります。

対象は言葉を発することができない子がほとんどです。

でもそこにはもはや言葉を超えた関係性がある。

体を思うように動かせない子どもたちとの学習ですから

紙と鉛筆ではありません。

オリジナルの手作り教材をたくさん持って学習に臨むのですが、

教材を通したふれあいや、面白い、わかった!

という喜びが伝わってくる。

在宅ですから、家族が近くで活動を見たり参加したりしますが、

障がいのある子の存在感はものすごく、

言葉ではない空気で家族が成り立っていることが伝わってきます。

言葉を超えた空気で家族が結ばれていること、

ドキュメンタリー「帆花」でも強く感じました。

一人ひとりの内面は宇宙

言葉で伝え合うということには、ある意味、

表面でわかったつもりになってしまったり

伝え切ったつもりになってしまったりという危険を孕んでいるように思います。

深い心のひだや行間を読み取る作業を、

むしろ言葉が邪魔をしてしまうことも少なくないのではないかと。

言葉で伝えられることが両手に乗っかるほどだとすると、

一人一人の内面にどれほど深く豊かな世界が広がっているのだろうと感じます。

その広がりはまるで

計り知れない宇宙のようだと思うことがよくあります。

もし時間に制限がなかったら

もっと心の深いところを抉り出すような対話になったかもしれません。

じっさい、最後は死生観にまで話題が及んだくらいです。

1つのテーマでこれだけ語り合ってもまだまだ・・・

と思うのは他でもない

言葉では語り尽くせないのが人の心、なのかもしれません。

言葉でない方法で人と繋がる・・・

その連続で社会は成り立っているのかもしれません。

「言葉ではない方法で人とつながること 」〜オンライントークイベント〜 映画監督と対談! ドキュメンタリー「帆花」 この映画を制作した監督と対談することになるとは 全く思ってもみなかった。...

アートで人は元気になれる

アートが好き、アートで人は元気になれると共感してくださる方、

「SHJ子どもとアート研究会」で一緒に子どもたちを応援しませんか。

SHJ子どもとアート研究会について詳しく知る!

*まずは代表著書「夢中になれる小児病棟」を読んでみる

*****

SHJを応援しませんか? 

例えば月1〜2杯のコーヒーを子どもの笑顔に変えませんか?月500円からのマンスリーサポーターを募集しています。いただいたご支援は、アーティスト謝金、交通費、抗体検査、そしてアート&学びサポートセンター運営費に有効に活用させていただきます!マンスリーサポーター申し込み

認定NPO法人への寄付に関する税優遇措置について認定NPO法人への寄付は税控除の対象になります。 認定NPO法人への寄付は、税の優遇措置を受けることができます。個人の方は、確定申告を...

Smiling Hospital Japan Official Website

「学びサポート」ホームページ

Smiling Hospital Japan Facebook

「学びサポート」Facebook

SMILNG STORE

松本恵里Facebook

事務所/SHJアート&学びサポートセンターへ、

ぜひ足をお運びください!

 東京都杉並区永福4-1-9 1-B

オープン 月 火 木 金 10:30~17:00    土日 不定期