つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

土とのかたち - ○△□ –

出会いは信州安曇野で

美しい山々に囲まれた扇状地、安曇野。

清流、湧水、水田、用水路までが清々しい

大自然と豊富な水に恵まれた

年に何度も滞在する大好きな場所だ。

雑草生い茂る原野が20年かけて開拓された安曇野わさび田湧水群。訪れるたび、開拓の歴史と開拓者の心意気に圧倒される。
開拓だましい~安曇野大王わさび田農場~ 「父の声は開拓の鍬の響き       母の声は湧き出す清水の音」 〜開拓の記念碑〜 清らかな水流の景色が大好きで、訪れる先々で湧水...

堀金にある道の駅では朝採りの野菜や花を

どっさりと買い込み、帰宅後

大ぶりの花器に、どさっと花を差し入れ、

ひとしきりうっとり愛でたあと、

安曇野ならではの野菜で常備菜作りに精を出すのが恒例となっている。

目的の食材を購入後、車を走らせるうち、

いかにも文化・芸術の拠点といった佇まいの

安曇野市穂高交流学習センター「みらい」

を見つけた。

安曇野市在住の作家による作品の展示も開催されているという案内に惹かれて

入ってみよう、ということになった。

こらえきれないほどの興味を抱いて

犬も歩けば棒に当たる・・・

ふと立ち寄った場所で思いがけない素敵な出会いがあったりするものだが、

今回の出会いもまた感動ものだった。

「彫刻家・浜田卓二 土とのかたち - ○△□ -」

まずタイトルに心動く。

なに?なに?なに?

丸三角四角?

丸三角四角はかたちの基本形ではないか。

この原点からなにを伝え

どんな表現が生まれているんだろうと。

そもそも、「土のかたち」

ではなく「土とのかたち」

とした意味は・・・?

こらえきれないほどの興味を抱えながら

ギャラリーを見渡し、展示風景に早くも圧倒され

作品一つひとつを見て感動がグイグイと胸に迫り

直感的に作品に共感する自分がいた。

浜田卓二氏のしごと

シンプルさ、遊び心、唯一無二、

そして思わず触ってみたくなる質感とかたち。

このかたちたちと、そして土と一緒に自分もかたち作っている、

という作家の思いが

土との かたち

というテーマに至ったのだろうかと想像する。

浜田氏による、彫刻への思いが掲示されていたので一部抜粋する。

「一握りの粘土を積み上げては崩し

土との対話を繰り返して作品は仕上がっていきます。

徐々に固まるイメージとかたちに土の表情をうかがい、

無言の声に耳をそばだてますが、私にはまだ土の声がうまく聞き取れません。

積み木で遊ぶこどものように自由に、そして、自分に正直でなければならないと思っています」

素材に対する敬い、そして

いずれ完成する自分の作品への心の向かい方が

とても真摯で素直で

邪念や損得、計算や評価の類を全て取り払った、まっさらな、

作家の言葉通り、夢中になって積み木遊びをするこどものような無心さへの憧れが伝わってくる。

土は単なる素材ではなく

ともに成長する仲間のような、共感しあう同志のような

親密さを抱く対象。

そんな作家の思いが響いてくる。

作品は作家の生き方そのもの

100点もの作品をもう一度巡ってみて、

なるほど!作品を通して自分の生き方そのものを表現している!、

そんな印象とともにグイグイと引き込まれた。

浜田氏は

アートフィールドウォーキングガイド(2022 vol.3)「GALLERY」

という雑誌に、こうも寄せている。

「今までしっかりコンセプトを決めていたが、

自然を尊重していないなという思いがして、

土と対話しながら、物事に境界線を分けずに創っていくことにした。

物事の多様性とか、時間と現象の曖昧さ、そういうグレーゾーンを」

ちょっと崩れた美しさ、朽ちたところに見出される美に意識が強いとも。

目的や対象に忠実な写実的な作品よりも

非対称的で抽象性が強くて

崩しや遊びや意外性みたいなものを作品に発見すると

これぞアート!

などと自分の価値観に酔ってしまうことがよくあるが、

今回もこの作家の世界観に完全にハマった。

物事に境界線をつけずに創っていく・・・

これは作家の生き方そのものかもしれない。

全てに通じる示唆に富むアーティストの姿勢がキラキラと輝いて見える。

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作品を通した作家との対話

全くおこがましいことだが、

心動くアートに出会うと、

まさに言葉ではない方法で

作った方と対話しているような気持ちになるのは

いつものことである。

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