SHJ子どもとアート研究会
子どもとアートにまつわるテーマで会員から話題提供いただき
お話を聞く会
「SHJ子どもとアート研究会」を毎月開いています。
最近の研究会では
グラフィックデザイナーの廣岡衣奈さんに
障がい者芸術支援という活動を通じて、絵画表現について感じていること
というテーマでお話しいただきました。
廣岡さんは障がい者施設にて絵画ワークショップを開催していて
その取り組みが文部科学大臣賞を受賞した・・・
というのに
受賞したことを後で知った、
ただただ楽しくみんなで制作をしているだけ、
と気負いなど全くないその自然体なところがとても魅力的。
ああ、真心のこもったいい活動をされているんだろうなあ、
というのがお話を伺う前の感想。
アートが自分も周りもハッピーにする
廣岡さんはSHJの活動に賛同くださり、
「芸術は生そのものに力をくれるもの。
医療の場にアートがあれば、個としての生きる喜び、
そして場そのものに調和をもたらす、
だから全ての医療現場がそうなるといい」
という私の思いに深く共感くださり、
温かく優しく背中を押してくれています。
活動を体験した方たちについて
「自己表現活動により
日々が充実してきて
作品作りの楽しさを知る前より
周囲とイキイキ接することができるようになった。
自ずと周りの人たちをハッピーにし
生活そのものが向上してくる」
といった変容を紹介されましたが
SHJで言うところの
アートに取り組み自分らしさを発揮することで、
治療に前向きになれ、
家族にも医療者にも笑顔をもたらしている、
という現象に似ているかもしれません。
作品を展示する、ということ
さて、廣岡さんのお話の中で
「作品を展示すること」の意義が語られました。
展示して観てもらうことで
自己肯定感や前向きさが生まれるといいます。
展示は自分の作品を人に発表できる貴重な場。
作品の良さを最大限伝えるために
展示という作業を大切に
作品が宿すものをできるだけ
観る人に伝わる形で提示できるよう
工夫しているとか。
作品を展示するにあたり、
置く、吊るす、貼る……様々な見せ方があります。
壁のどの位置にどんな高さで絵をかけるか、
並べ方や照明をどうするか、などが、
作品の見え方にかなり影響してくるのではないでしょうか。
見られることではじめて作品となる
作品は見られることではじめて作品となる、
とはどこかで聞いた言葉です。
子どもたちが病棟で闘病しながら仕上げた作品の展覧会をしてみたい、
と思ったことはありましたが
結果より
夢中になって制作する過程を本人が楽しみ、
生きる喜びにつなげることがSHJの趣旨、
という観点から
ずっとそれをせずにいました。
しかしそこに固執することなく
公開していいよ、ぜひたくさんの人に観てほしい
という患者さんがいたら
いつの日かやってみたい、
と思います。
見てもらうことが本人の励みとなるのであれば
それはもう、活動の一つにしてもいいのではないか
と思うに至りました。
アートがもたらすもの
アートを媒体に、まず我を忘れて製作に没頭した後に
周りの作品を鑑賞したり共感しあったりしながら他者との関係性ができてゆく、
というのは、病棟での活動で度々目にする光景です。
感動や共感を真ん中に他者との関わりが豊かになってゆくことを考えると
作品は見られることではじめて作品となる、
という考え方にも一理あり、と納得！
やっぱりアートって素晴らしい！
アートで人は元気になれる
アートが好き、アートで人は元気になれると共感してくださる方、
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