東京では早くも散り始めたハナミズキですが、安曇野のハナミズキは満開を迎えています。
白、淡ピンク、濃ピンクなどの花を咲かせますが、ここ安曇野の白は北アルプスの雪渓に負けないほどに純白です。
東京では見られないこの清らかな白が、安曇野の清潔感をさらに引き立てています。
大好きなこの花。
そしてこの季節になると歌いたくなる歌。
一青窈さんの”ハナミズキ”。
”空を押し上げて
手を伸ばす君 5月のこと”
ハナミズキは空に向かって咲く、まさに手を伸ばし空を押し上げながらまっすぐに成長する子どものようです。
ウエディングソングとして歌われる大切な人への歌、もとは9.11テロに際して書かれたと言われますが、私は違った捉え方です。
一青窈さん、勝手な解釈をしてごめんなさい。
”一緒に渡るには
きっと船が沈んじゃう
どうぞゆきなさい
お先にゆきなさい”
”待たなくてもいいよ
知らなくてもいいよ”
自分の世界を歩き始めた娘に宛てた想い。
母親のことは心配しないであなたの道を進みなさい。
”母の日になれば
ミズキの葉、贈ってください”
そして5月の母の日にミズキを贈ってくれたら嬉しいな、と。花ではなく葉なのは、娘にとって重荷になりたくないという母ごころ。
”君と好きな人が
百年続きますように”
母の願いはあなたが幸せになること。
好きな人とずっと一緒に笑っていてね。
こんな感じです。
愛する娘に向けた母からのメッセージだからこそ、5月にふさわしい。
「母から飛び立って自由に自分の人生を謳歌しなさい。
好きな人と幸せにね。
でも母の日だけはちょっぴり思い出してね」
こんな詠み方です。まさに私の娘に対する想い。
苦難を共に乗り越えてくれ、時にはうんと我慢をさせた。支え続けてくれた娘には感謝を込めて幸せを祈るだけです。
この歌を初めて聴いた時は鳥肌が立つほどでした。
とんだ勘違いだというのに、聴くたびに涙が出ます。そして、
勝手な解釈、続けていきます。
”ひらり蝶々を
追いかけて白い帆を揚げて
母の日になれば
ミズキの葉、贈って下さい
待たなくてもいいよ
知らなくてもいいよ”
「親の手を離れて自由に駆け回り、
『白い帆を揚げて』風を受け進む帆船に乗って、
思うまま、前へ前へ・・。
遠くから見守っているよ」
『君』への母の願いです。
今となってはすっかり成就されたこの願い。
娘と歩んだ道のりを思い、さらに涙が溢れます。