つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

「達成感の記憶」

両親が設立した体操教室で3歳から体操を始めた内村航平選手。

4月に行われた全日本個人総合選手権では、残念ながら3位に終わり記録がストップしました。

昨年10連覇を果たした時に「まるで地獄」と言ったわけは、期待に答え続けなくてはならないから。

しかし、今回、頂点に立つ重圧から解き放たれた安堵の表情は爽やかの一言。

「おめでとうという感情しかないですね。すごく晴れやかですよ。ようやく解放されました」

負け惜しみでもなんでもない、「やり遂げた!」という清々しさがあります。

一昨年プロに転向した理由は、

「体操の魅力を後世に伝えたい」と。

練習では、コーチに「終わり」と言われると「あと1回」、「5秒」と言われると「いや、10秒」と言うストイックさ。これが成功に導いた理由かもしれません。

先週の『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出演していた内村選手の一言が心に残っています。

命がけで危険な新技に挑み、成功を見ても、

こどもの頃に蹴上がりができた時の喜びにはかなわない

子どもの頃に好きで好きで打ち込んで練習し、あと一回!と自分に発破をかけた結果の

「できた!」だったのでしょう。

達成感の記憶は宝物。

そしてとことん頑張れる精神力という大きな力となるのでしょう。

体操といえば、私も相当の鉄棒好きで、小学校の時は機械体操クラブに所属していました。

地上回転にバック転、倒立、跳び箱倒立回転・・。

鉄棒は幼稚園の頃から大好き。一番高い棒を独り占めして先生に呼ばれてもいつまでもぐるぐる回っていたほどです。

勉強はさっぱり。せめて得意な運動で自信をつければいいものを、頑張ってできた嬉しさを味わった記憶がありません。

そんなだから、興味が次々に変わり、その時のテーマに移っていく、というありさま。

「達成感の記憶」は皆無です。

内村選手は努力の人、と言われます。

できるようになりたい!という明確な目標を持って努力して達成した喜びに勝るものはないでしょう。

練習で死んでもいい、とも話す内村さん。

逆説的だけど、「生きる意味」に真摯に向き合う真面目さが爽やかで気持ちいい青年です。

眩しくもあり、羨ましくもあり。

子どもの頃、夢中で何かを描いたり作ったりしたもの。

だからきっとあるはず・・できるようになって天にも昇る嬉しさの思い出。

辿ってみることにします。

小さい頃はいつも何かに夢中になっていた。 辿ってみよう「達成感の記憶」