アートを病院や施設の子どもたちに!
スマイリングホスピタルジャパンの4つの活動方針は
🌀本物のアート
🌀定期活動
🌀参加型活動
🌀個別活動
と、1つずつの意義と必要性を綴ってきました。
その過程で
自分自身が患者として長期間ベッド上で過ごした頃を思い出し
その時の無力感、やるせなさが
今の活動に導いてくれたのだ、
と改めて確認することができました。
🛌 🛌 🛌 🛌 🛌
意識は戻っても
動けずにベッドに張り付いていた頃。
上半身はコルセットで固められ、右肩から手首まではギプスと包帯でぐるぐる巻き。
指先まで自分の意思では動かない。
点滴に耐えられる血管を求めてやがて足の甲に針が常駐され、
かろうじてナースコールが左手に握らされていました。
そんな私の周りでは
白衣が動き回り電子音が響き、
そして看護師さんのパタパタという足音が行ったり来たり。
それらが日常の風景になっていました。
しまいにはこの軽やかな足音は○○さん・・
この重々しい足音は○○先生・・
足音の持ち主まで判別できるほどに。
あ、誰かが点滴台を押しながら廊下を歩いてくる。
さっき出て行ったこの部屋の窓側の患者さんが戻ってくるのかな。。
医療機器が載せられたステンレス製のカウンターが
キャスターに揺られてカタカタとやってくる。
どこかの部屋で誰かがナースを呼んでいる。
ナースの小走りが続く。
あの音は夕飯を運ぶキャリアに違いない。
心なしか病院食の匂いが一緒に運ばれてくる。
そんな風に一にちが過ぎる。
音があってよかった。匂いがあってよかった。
情景を想像して楽しんでた。
ささやかなエンターテイメント。
長いようで短いようで。
それにしても単調で退屈なはずなのに、
痛みと不安だけがちゃちゃを入れてくる。
こんな時間の流れに
ダイナミックな刺激があったらとも思うし、
そっとしておいて欲しいという内向きな気持ちもある。
長期入院生活・・
自分には縁のないことと思っていた。
患者になってわかったこと・・・
言葉にできないくらいの
苦痛や心配や無念さが怒涛のように押し寄せてくる。
身体が動かない分、頭の中ではあれこれとマイナスのことばかりがぐるぐる忙しい。
しかしそのうち、自分の生き方を反省し、これからどうしていくべきなのかを考える時間が与えられたのだとわかった。
🎈 🎈 🎈 🎈 🎈
長期入院生活・・
自分を持て余しているなか、
笑わせてくれる人が来てくれたら・・。
おもしろい話をしてくれる人がいたら・・。
歌ってくれる人がいたら・・。
いやいや、あの頃はそんなことは
夢にも思わなかった。想像もしなかった。
時代は変わったなあ。
病院に楽しい催しがあるなんて。
遊びと学びが仕事の子どもたちのいる病棟では
定期、参加型、個別の質の高い芸術活動があるんだって?
入院してないと経験できないかもしれないほどのわくわくを取り入れている病院が増えているとか。
あれ?
それって
いつの間にか自分が設立したNPOの話?
そう、
時代を変えたのは
スマイリングホスピタルジャパン!
長期入院生活の中で患者になってわかったことを通し、
奇跡の生還をどう生かすか
無意識のうちに夢が膨らんでいったのかもしれない。
それならここでもっと勉強しなさい、
子どもたちから教えてもらいなさい、
と連れて行かれたのが病院内の学校だったと。
そんな風に思います。