幼稚園、小中高、特別支援学校の子どもたちがオリ・パラに招待される!
対象は競技会場周辺の自治体、東日本大震災の被災地など。
都教育庁によれば
「オリパラ教育の集大成として
学校の教育活動の一環」
だそうだ。
まず
オリパラ教育って何?
と思い調べてみた。
なんと2016年から東京都の公立学校全てで実施されているそうだ。
年間35時間を5年間かけて・・・。
その内容は
✔︎オリンピックやパラリンピックについて知る
✔︎アスリートを招聘する
✔︎スポーツに対する興味・関心を喚起する
✔︎参加国について調べ学習する
これらを通して
・ボランティアマインド
・障害者理解
・スポーツ志向
・日本人としての誇り
・豊かな国際感覚
の5つの資質を育むとともに
共生・共助社会の実現を目指し、
「平和でより良い世界の構築に貢献する」
のが究極の目的だそうだ(→東京都教育委員会サイトより)。
シンプルにスポーツを楽しんだり
芸術や文学同様、文化的活動を世界レベルで競ったり
それらを通して交流したりすること
と思っていた。
それを教育に生かすのがオリパラ教育なのですね・・・
IOC によるオリンピック憲章に
肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた総体としての人間を目指すもの。
人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。
より)。
教育基本法、学校教育法における教育目標の一つ
「伝統と文化を尊重し、それらを育んできたわが国と郷土を愛するとともに
他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」
という目標に高い親和性がある、
と東京都。
なるほど、人々の目下最大の?関心ごとである国際的な祭典を
教育に活用するのは親しみがあり
子どもにとっては取り掛かりやすいだろう。
しかし競技会場にまで出向いたオリパラ教育には
疑問しかない。
真夏にぞろぞろと大移動する手間とリスクに見合う以上の意味があるのかと。
マラソン会場が変更になったほどの酷暑の中、
熱中症は?食中毒は?
ただでさえ交通機関の大混雑が予想され
企業によっては期間中は在宅勤務が検討される中、
大勢の移動は安全?引率は目が届く?
(え?引率教員のチケットは20人に1枚だって⁉︎)
弁当の持ち込み禁止、飲料はペットボトル1本だけ?
教育関係者の間では
「強制ではないが、都や自治体の教育委員会に言われたら仕方ない。
国↓都↓市区町村に降りてきた!事業。断れない」
もはや実質の「動員」???と疑念が専門家の間でも。
もっとも都教育庁指導部では
「希望制で参加しない学校もあり強制ではない」
というが、
全校や学年単位の観戦は授業日として実施するので
夏休みだが観戦に参加しない、つまり大会組織委の招待を辞退すると
欠席扱いとなる。
観戦できる競技や日程は
チケット代を負担する東京都が学校ごとに割り振るので
自由に選べない。
とても強制的で窮屈な”お達し”に思える。
現場では
「仕方ないから10分ほど見て帰ろう」
の声も。
意味がない。
滞在時間を大幅に短くしたところで
移動や熱中症のリスクは減らないだろう。
あっちをたてて、こっちに寄り添い・・・。
現場に声を上げる権利はないのか!
子どもたちの無事を祈る。
ここまで現場の事情を汲まずに
危険さえ容易に察することができるにも関わらず
一方的に押し付ける。
強制的な現場への介入はいい加減にしてもらいたい。
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