助成金のはなし
先日、杉並協働プラザ主催の勉強会「助成金のはなし」
にてお話をさせていただきました。
助成金獲得へのアドバイスを!
とのことでしたが
乏しい経験に基づいたお話しかできませんが
何か少しでも参考になれば、
とお伝えして引き受けました。
申請のポイント💦
もともと、
在宅訪問学習支援「学びサポート」で使用する
凸文字教具作成用立体コピー機の購入と
「バリアフリーみんなの教材図鑑」500部印刷
に対して2018年に杉並支援基金から助成いただきましたが
それをもとに
申請の際に苦労したこと
申請を受けて広がったこと
などをお話しし、
そのほか申請書の書き方や報告書作成のポイントなど
一般的な話をしました。
*****
スマイリングホスピタルジャパンは幸い
昨年度(令和4年10月1日〜令和5年9月30日)
申請した助成金のうち7割ほど採択されました。
それも助成金申請担当者が頑張ってくれたおかげ。
彼女に登壇してもらうほうが実のある話になりそうなものですが
松本が出向くことになりました。
彼女からのアドバイスを参考にまとめた
申請書作成のコツは・・・
✔︎助成する側の意図を読み取るために募集要項を熟読する
✔︎グラフ、数字、写真を使用し視覚的に見やすくする
✔︎冗長な文章でなく文章を簡潔に
(思いが先行してしまうとつい繰り返しが多くなります)
✔︎推薦書は任意の場合も必ず添付する
(第三者からの評価はかなり有効です)
✔︎助成金を生かした後の見通しとその後の展望
(助成金によりステップアップしたい気持ちを込めると意欲が伝わります)
✔︎新規事業の場合、軌道に乗れば地域や社会の課題が改善されるという観点
(これ、助成する側が求めるうちで大きな点です)
✔︎助成期間が過ぎた後の資金的な見通しを示す
(活動が一過性のものでないことを伝えると良いです)
背景を具体例をもって説明する
さらに、
既存の制度の限界などを具体性をもって説明することも
とても大切なことです。
例えばスマイリングホスピタルジャパンの在宅訪問学習支援では
日常的に医療的ケアを含む様々なケアが必要であるため、
通学が困難、または通学できたとしても日々のケアに追われ
十分な学習時間の確保が難しい重症心身障がい児が主な対象ですが、
障がいが重い場合、支援者による学習環境の整備や内容の精選が難しく、
学習自体が停滞することが多いのです。
既存の制度でのこのような状況の改善には、
教育課程の変更、教職員増員など
大掛かりな改革が必要であり難しいといったことが挙げられます。
個別の学習支援の充実や時間の増加は
日頃からご本人・保護者から希望が多く、
学校評価アンケートでも
要望が多く出されています。
このような助成金を必要とするバックグラウンドを強調したいところです。
丁寧さを大切に
あとは基本的なこととして
✔︎時間に余裕をもって申請することが大事。
→修正を求められることもあるからです
✔︎複数回、複数人でチェック
→計算ミスなどの基本的な間違いがあることで
活動内容や助成金の必要性という
大事なところへの審査員の注目が削がれてしまっては残念すぎます。
助成金をもとに活を開始したら・・・
助成が採択され当該年度が開始した後は
✔︎報告書作成を念頭に、領収証等を都度費目別に保管する
✔︎申請〜報告までをシンプルにするために申請する費目を少なめに限定する
→これは助成金申請初心者に特におすすめです。
✔︎活動を見学していただく機会を作る
→助成金が生かされている現場を見ていただくことで
winwinの気持ちが生まれるように思います。
✔︎助成期間がすぎても活動報告を!
→その後の成長ぶりや新たな展開を知ってもらうのは
感謝の気持ちを表すのに最適です。
✔︎困ったら相談!
助成金の枠を超えて
その中で特に
助成金を受けて実施した
教材作成や教材図鑑の全国配布により
販売を開始するに至り
オンラインストアの立ち上げに繋がった例は
助成金活用がもとになった成功例の1つとして
参考になるような気がしました。
No money, no mission!
どの団体も
制度の隙間にある社会課題を私たちが解決していくのだ!
という使命感と
資金繰りが大変だから・・
などという後ろ向きな迷いが入る隙のないほどの
熱い思いで活動を始めたのだと思います。
自分がやらねば誰がやる⁈
そんな信念を遂行するために
助成金制度を利用します。
No money, no mission!
ですね。
しかし10申請して1当たる!
などと言われる助成金。
連続で却下されると本当に心が折れます。
しかし、
常に情報のアンテナを張り
必要なところを助成金で賄いたいところです。
何度も申請していくことで
書き方のコツが掴めやがて成功例ができていくと
それが次回の申請の見本になる
という効果につながります。
却下された助成団体から
もう一度チャレンジしませんか、
という連絡を受けたり、
また
HPを見てくださり申請しませんか
と声をかけてくれる団体も出てきたり。
自転車操業でヘトヘト?
しかし何と言っても
助成金は貰ったら申告した用途のために使い切る性質の資金調達です。
また、人件費や事務所経費が対象の助成金制度はほとんどありません。
活動のために
打ち合わせをしたり必要なものを作ったり
オンラインでの活動を届ける発信の場所、
そして事務作業など拠点となる場所は絶対に必要。
そして活動のために
運営業務や事務作業をする人、
ボランティアを支える人も絶対に必要。
つまり人と場所に当てる資金を磐石に確保すること
ができなければ
とても持続可能な活動とは言えません。
自転車操業でヘトヘト・・・
なんてことにならないようにしたいものです。
制度の限界からくる困りごとを解決しよう!
人権を守ろう!
と日夜活動するNPOへの社会からの理解と寄り添いが
一人でも多くなれば嬉しい。
パートナーとして一緒に活動しようとする企業や
毎日のコーヒー代を少し節約して寄付しよう
といったような文化が根付くことを心から願います。
アートで人は元気になれる
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