「学びサポート」はマストですから!

在宅訪問学習支援「学びサポート」は7/11を持って

順調に再スタートを切りました。

在宅訪問学習支援「学びサポート」とは?→ウェブサイト

学校も始まり通常登校が落ち着いた7月が

ちょうど良いタイミングだと判断し、

各ご家庭に

  そろそろいかがですか~

と提案したところ

  待ってました!

とばかりに全家庭が

  お願いします!

と嬉しい返事をくれました。

病院と施設での活動は

現場の判断を待つ体制で

ボランティア側がそろそろ~

という打診はしません。

感染の状況と現場の方針をもとに現場が再開が決めるのに対し

家庭への訪問は

それぞれの家庭の判断一つで決まります。

「学びサポート」が訪問するのは重度の障がいを持つ子どもですから

毎日、ヘルパーさん、訪問看護師、医師等の訪問が当たり前にあります。

1日に何人もの職種の人が子どもを支えています。

新型のウイルスが蔓延したからと

訪問医療やヘルパーを断ることなどあり得ません。

ですから他人の訪問受け入れに対して

必要であると感じるならば迷うことなどないのです。

「学びサポート」はマストですから!

というお母さんの言葉は心に迫りました。

ご家庭が

「医療」と「学び」は等しく子どもの命や生活に欠かせないもの

と考えていることを

このコロナ禍が教えてくれた、と言っていいかもしれません。

見通しの持てない状態が長引き

病院と施設での「参加型芸術活動」がままならない今

現場には

感染症に怯えて守りに入るのではなく

学びと成長という観点から

主体的に学び活動し自己肯定感を取り戻せるような活動を

可能な限り保障していかなくてならない

と訴えたいと思っているところですが

学びサポートの現場では

そんなことはもとよりご家庭が承知なのだということが

わかります。

我が子の成長と命に24時間体制で寄り添う家族は

有事の際にジタバタすることはありません。

毎日、1秒1秒が命と向き合う瞬間です。

ひたすら我が子の健康と成長を見守るのだという

愛情とそれに裏付けられた底力を感じずにはいられません。

子どもから、そしてご家庭から学ぶ日々が再び始まりました。

「芸術活動」も広島で再開しました。

しかし再開の足取りは重いままです。

「学びサポート」に対するご家庭の価値観が

病院や施設にも飛び火し

再開が他の地区にも拡大していくことを願うばかりです。

もちろん、

譲れない部分・・

”主体的な活動を通して心の自立を目指すこと”

はそのままに

・訪問するアーティストの人数を絞る 

・時間を短縮する 

・日やグループを分ける

など

持続可能な方法を工夫して

現場に理解を求め

リスクコミュニケーションをしっかりと取りながら

再開への道筋をつけていこうと思っています。

「参加型芸術活動」もマスト

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〜休校と医療的ケア〜

在宅訪問学習支援「学びサポート」は

目下お休み中ですが、

学習支援ボランティアがメールで各ご家庭にお子さんの様子を伺っています。

前回は毎月の学びサポートの成果により

できることが増えたことで

お休み中も意欲的に課題に取り組めています!

という嬉しい報告をいただいたことについて書きました。

続けて返信いただいたお宅では

ヘルパーさんが午前・午後と定時で訪問し

「学びサポート」の課題と

リハビリテーションの課題を

うまく振り分け1日のスケジュールを決めて

過ごせているとの報告です。

休み時間も十分作り

休校中のお姉さんと一緒に仲良くのんびりやっています、

というほのぼのとしたメールです。

そうはいっても、お母様は

健康管理・ヘルパーさんへの指示・食事作り・家事・家族の健康管理・・・

と休む暇がなく、学校付き添いとは別の意味で、

時間に追われているのは確か。

このお子さんの場合、常時医療的ケアが必要です。

特に導尿・浣腸などのケアが頻繁に必要なので

お母様はつきっきりになります。

排泄のたび、訪問看護師さんに来てもらうというわけにはいきません。

また、給食がない分 

食事も都度、形態食*を作り家族の分を作り・・・

目の回る毎日なのです。

形態食*=食べる機能や飲み込む機能が低下した人のために工夫された食事のこと。食材の大きさ、

固さ、水分量、粘性の違いなどで、きざみ食、ソフト食、ミキサー食などがある。

いっぽう

日常のケアとは別に

在宅での学習の進め方やリハビリの方法を

ヘルパーさんに伝えるというのも

家族の負担軽減のために必要なこと。

覚えてもらうまでにはかなりの時間と根気を要しますが、

毎月の訪問学習・訓練にヘルパーさんに同席してもらうことで

家族も一緒に学び

誰が入っても同じように対応できるようになったそうです。

「学びサポート」から届く課題を通して

違う事業所のヘルパーさんとも

学習内容や教材の使い方などを共有でき、

皆に理解してもらえ学習しやすくなりました

と。

まだまだ先が見えず、誰か感染したら…

と不安いっぱいの毎日ですが、

今まで頑張ってきたことを大切に

できる事を続けていければと思っています。

とメールの最後で伝えてくれました。

ケアの苦労や制度上の問題、限界とぶつかりながら

日々、子どもの成長や可能性を肌で感じつつ

お母さんはもちろん、家族全員が

子どもを通して学び成長していることが伝わってきます。

医療的ケアがあると送迎なども含めて学校に付き添わなくてはならないケースもあり

それもお母さんの役目(医療的ケアのある子ども専用のスクールバスは導入されたものの

まだまだその恩恵を受けられないケースがあります)。

しかし今

家にいることで付き添いの負担からは解放されているとのこと。

ここで改めて

医療的ケアの子どもを持つ家庭へ

社会がもっともっと寄り添ってほしいと感じます。

新型コロナウイルス感染拡大で非日常となった世界。

しかしいっぽうで

世の中に何が起こっても

難病や障がいは存在します。

この普遍的な課題に

今回の災禍にあたふたまごつく我々が

とてもちっぽけに思えてなりません。

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 〜「学びサポート」が大切にする”見ること”の支援〜

”学ぶ主体は子ども、教えるのは環境と教材、それを準備し導くのが教師” 

                      筑波大学准教授 佐島毅

スマイリングホスピタルジャパンは

大きく分けて、

✔︎芸術活動を病棟や施設に届ける活動

✔︎学習支援を重症心身障害児の自宅に届ける活動

を行なっています。

もとは入院中の子どもたちの日常を豊かにするために

参加型のプロフェッショナルアートを病棟に届ける活動を行なっていましたが、

障がい児施設にもその活動を広げ、

さらに在宅を余儀なくされる重症心身障がいの子どもに

学習(国語、算数、コミュニケーション、音楽、美術)の支援を行う活動へと波及しました。

在宅訪問学習支援「学びサポート」と名付けるこの活動は、

それまでの活動を進めるなかでの気づきをもとに

その必要性を感じ発展させた結果と言えます。

担当する学習支援員は

特別支援学校教員と言語聴覚士、プロの音楽家やアーティストなど

病棟へアートを届けるスタッフ同様、

プロフェッショナル。

一緒に学ぶ子どもたちは身体障がいと知的障がいを併せ持ちますが、

同時に視覚障がいを伴う場合が多いことは見過ごされがちです。

そんななか、担当学習支援員は

「見ること」の困難さに寄り添うことの必要性を強く意識し

そのための研究や教具作りに力を入れています。

支援員の一人が所属する

佐島研究室(筑波大学 人間系視覚障害学専門 佐島毅准教授主宰)

のホームページに

視覚障害児の発達と教育の研究がわかりやすく紹介されていますが、

その理念に心動かされます。抜粋します。

🌀使命

視覚障害児が指先を目として、

見えにくい目を通して、

その潜在的能力を自ら開発していくことを、

科学から支え実現することです。

🌀理念

子ども自身が能動的・主体的に外界に働きかけ、

環境がその働きかけに応答し、

その自己と環境との相互作用の中での問題解決の過程においてのみ、

新たな知性が開発されます。

学ぶ主体は子ども、教えるのは環境と教材、それを準備し導くのが教師です。

これこそが「主体的、対話的で深い学び」にこめられたメッセージです。

👧 👦 👶 👧 👦

生活する上で得る情報は8割が視覚から、と言われます。

「見ること」を最大限に意識した

「学びサポート」の手法は

佐島研究室での研究に裏付けられた理念がもとになっています。

サイトでは、学びサポート学習支援員が作成した教材教具がふんだんに

写真とともに紹介されているのでご覧ください。

これらの教具はもちろん

在宅訪問学習支援「学びサポート」でも

欠かせない教材です。

視覚障害児の発達と教育の研究 佐島研究室 ホームページ

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モンテッソーリと「環境設定」🧱

人間が自然の法則に従って成長していくのが乳幼児期。

しかし子どもを取り巻く環境は

都市化、機械化、さらにIT化によって

どんどん人工的になりました。

ですから子どもたちは

本来経験しなければならない

必要不可欠の経験さえできない環境に置かれています。

時間を戻すことはできないし

当然機械化やIT化による恩恵は計り知れないものです。

そんな時代にあって

人間の子どもが乳幼児期に経験しなければならないことは

意図的に経験させてやらなければならない。

その方法を生理学的根拠に基づいて教えてくれているのが

モンテッソーリ教育です。

こどもの生命を観察することから始め

子どもがよりよく生きるための支え

と言っていい教育法です。

例えば

✔︎ゲーム機の進化などにより

室内で電子画面を見、電子音を聞くばかりの時間

✔︎核家族化により小さい子の面倒を見る

おばあちゃんおじいちゃんの知恵をもらったり

手伝ったりと言った人間的交流の減少

✔︎利便性の発達によりボタン一つで操作簡単になった故

蛇口さえひねる事ができなくなった

✔︎遊びが変わり指先で細かな作業をしなくなったとか

✔︎外遊びが減り重たいものを運ぶための知恵や

バランスをとって歩くことなど必要がなくなってきている

このような環境のもと

生涯にわたる心身の健康の土台になる

基本が経験ができにくくなった今、

今から100年ほど前に

障害児教育から発した

モンテッソーリの教育方法は

まさに現代にこそ必要なのです。

何かのやり方を親や周りの大人が教える時

「子どもがやりやすい環境を整えること」

「ゆっくり見せること(提示)」

これがまずモンテッソーリ教育の基本です。

自分でするんだ!

という気持ちを大切に

最大限活かせすための環境設定。

そして

その気持ちに最大限応えるために

「してみせること」が有効なのです。

決して大人のペースでなく。

まるで自然の法則を人工的に作っているようですが

それが現代の子どもを取り巻く環境においては

必要不可欠ということです。

それは健常と呼ばれる子も

障がい児と呼ばれる子も同じです。

自分のベストを尽くして

「自分一人でできるようになった!!」

という至上の喜びを通し

子どもたちには

生きる喜びをたくさんもってほしいものです。

🧱 🧱 🧱 🧱 🧱

スマイリングホスピタルジャパンの

重心児在宅学びサポートでは

モンテッソーリ教育の専門家が学習支援ボランティアに加わりました。

例えば、感覚により数の概念や文字を学ぶという

モンテッソーリの理念をかたちにした

感覚教具は

特別支援教育が専門の学習支援ボランティア手作りの

S HJオリジナルユニバーサルさんすうセット。

感覚教具は先に述べた

「子どもがやりやすい環境」作りに当てはまります。

そして

「ゆっくり見せること」

により概念やしくみを集中して体得

できるようにしています。

大好きなモンテッソーリ教育の理念

「子どもがやりたい!と思う環境設定」と

「子供のペースで・・」は、

スマイリングホスピタルジャパンの理念にぴしゃりと重なります。

それは

在宅障がい児へのアプローチ

そして

プロがファシリテーターに徹する小児病棟での芸術活動も然りです。

公益財団法人モンテッソーリ教育綜合研究所

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スペシャルニーズのある子どもと家族支援を考えるシンポジウム

昨日の日本財団でのシンポジウムは

医療的ケア児がテーマ。

医療の進歩により、多くの小さな子どもが救命されるようになり

その結果、たんの吸引、経管栄養、人工呼吸器、酸素などの

医療的ケアを必要とする

「医療的ケア児」

が増えている一方、

医療、福祉、教育、保育などの分野での受け皿は不足し

家族に大きな介護負担を強いる現状があることから

2016年6月3日に改正障害者総合支援法・改正児童福祉法が成立しました。

同時に「医療的ケア児」

という名前が一般的に使われるようになったことで

医療的ケアとともに頑張る子どもと家族の存在が

認知される大きなきっかけとなると良いなと思います。

医療的ケア児の数は10年前の約倍になり

人工呼吸器を常時つける子ども(0~19歳)の数は役12倍に膨れ上がったと資料にありました。

この数の急増により

社会が当事者の存在にもっともっと目を向ける

どころか、当たり前に共に生きる存在である

という意識変革が期待されます。

自分ごと、他人ごと

の前に

ノーマライゼーションが発達し

当然のように支えあう世の中が来たらいいなあと。

実際、

医療的ケアがあると

・たんの吸引

必要な時にすぐ吸引できるように常にそばを離れられない

・気管切開

管は詰まりやすい、抜けやすいことを前提に再挿入の準備の必要あり

・人工呼吸器

アラームがなるたびになぜ鳴ったのかを調査する必要

・経管栄養

流動食の注入(一日3~5回)水分の注入 片付け

・酸素

重たい酸素ボンベの予備を常に用意

流量や残量の管理

などで家族は疲弊します。

また、気持ちの上でも

障がいがある子ども

障がいがある子どもの親

というレッテルを社会から押し付けられている感覚

さらに当事者自身が

障がいがある子ども

障がいがある子どもの親

という立ち位置に自分を追いやってしまい

社会との距離を作ってしまわざるを得ないという現実もあります。

ここでシンポジウムでは

どの立場であっても

「決めつけない」

という言葉がキーワードとなりました。

家族にとって

病名に振り回されず

溢れる情報に溺れず

我が子が一人の人間として

何をしたいのかを見ることが大切。

家族も

障がい児の親、と自分をくくらず

自分に制限をかけず

やりたいことはやる。

無理だと「決めつけない」。

シンポジウムのクライマックスは

これらをさらに現実のものにできるよう

「頼る力の育み方」

と題して、

孤立しない社会づくりとみんなでかんがえるセッションがありました。

楽しんで子育てができるような取り組みや

施設の設立が全国で展開されています。

地域で安心して子育てができ

親が就労できるような

そんな社会を目指し

日本財団がその拠点づくりを推進しています。

何よりも

「『預かってもらえるだけでありがたい』

という当事者家族の声を聞くが

本当にそれでいいのか」

という登壇者の意見に

「我が意を得たり!」

と感じました。

この思い、

2018/1/17投稿「その先の支援」で述べています。

スマイリングホスピタルジャパンも

重い障がいのために孤立してしまいがちな

学齢期を過ぎた子どもの学習の継続を目的に

在宅学習支援事業を進めていきます。

学びサポート通信

■2017/12/11 医療的ケア児や重い障がいの子にお家で学習サポート!

■ 2017/12/12 ユニバーサルさんすうセット

■2017/12/28 重複障害児のこれから

■2018/1/12 重複障害児のこれから2

■2018/8/13 視線入力装置と映像楽器+SHJアーティストジャズセッション!

■2018/8/20 支援機器講習会

■2018/8/21 支援機器講習会でわかったこと

■2018/8/22 支援機器を使えばたくさん遊べる!

■2018/12/3 在宅ジャズセッション!

■2018/12/4 ベッドサイド授業の学習環境づくり

■2018/12/25 在宅学びサポートでの工夫

■2019/2/4 i+padタッチャーでセッションをリード!

■2019/2/7 学びに導く教具・教材・支援機器

■2019/2/19 ドラムが走る!

「学びサポート通信」続く・・。

日本財団ホームページ

日本歯科医師会 x 日本財団 TOOTH FAIRY

*SHJの小児病棟や施設にて推進する芸術活動はToothfairyの支援により行なっています。