府中市美術館で開催中のフィンランド・デザイン展へ行ってきました。
フィンランドといえばマリメッコやムーミンが有名。
デザインは奇抜なイメージがありますが、そのコンセプトの根底にあるのは「自然との調和」。
自然素材を生かした木の葉の形の皿や、しずくをモチーフにしたガラスの器。
日々の生活を楽しむためのデザイン、暮らし優先のものづくり・・という印象でした。
家具には機能美に温もりがプラスされていてまるで体に吸い付くようなデザイン。
一方マリメッコの奇抜な色使いは、
「第二次世界大戦後まもなく、敗戦国フィンランドに登場した、明るい色と鮮烈なデザインのドレスは、新しい時代の幕開けを予感させました。」
と、フィンランド・デザイン展パンフレットにあるように、時代や社会、人々が求めるものを担えるアートの力を感じます。
華美な装飾を極力抑えたフィンランドのアートは、流行に左右されない安定感を感じさせます。
そのシンプルさには、使う人のライフスタイルによっていかようにも発揮される柔らかさがあります。
ムーミンの物語も自然との調和というコンプトに基づいて作られたような気がします。
孤独を愛し旅を続けるスナフキンに憧れつつ、家族に包まれて暮らす男の子。自然の営みの中での暮らしとよく似合います。
フィンランド独立100周年記念 フィンランド・デザイン展 10/22まで開催中
府中市美術館 東京都府中市浅間町1-3 03(5777)8600