神奈川県立こども医療センターのボランティア組織は全国のモデル。
各地から訪れる見学者が、その運営を参考にしているようです。
病院にはボランティアがいて当たり前、ボランティアがいなければ成り立たない、そんな欧米に比べれば、日本は病院でのボランティア活動に対する意識はまだまだ途上にあります。
そんな中、この病院ではボランティアの気持ちを大切にし、気持ち良く活動ができるような様々な工夫がされています。
例えば定期ミーティング。意見交換、活動紹介、バザー手伝いの募集等々で賑やかです。
また、広々と明るいボランティアルームには活動の合間にホッと一息するための計らいが。
冷蔵庫の中に自由に飲んでいいドリンク。テーブルの上にはちょっとつまめるスイーツ。十分な荷物置き場とロッカーも。
縫製のボランティアさんたちが慣れた手つきでミシンを踏んでいる傍ら、こちらのテーブルでは打ち合わせ、あちらのテーブルではクリスマスオーナメントや名物のつるし雛を手縫いするグループ。そしてSHJはといえば活動前のリハーサル。病棟へ行く前後、ボランティアルームに居合わせた方たちに音楽や紙芝居を披露させていただくこともしばしば。みなさん、得した気分!と言って喜んでくださいます。
「子どもたちの喜ぶ顔が目に浮かぶね!」と。
まとめているのは、オレンジクラブというボランティアグループ。
ボランティアコーディネータを中心に300人以上がボランティアとして登録、個人と団体30近いグループがさまざまな活動をしています。
グループはボランティア募集を目的にパンフレットを作成、総長さんのコメントも添えられています。
「オレンジクラブのボランティアさんたちは子どもたちが病院にいることの緊張感や 不安感を和らげてくださっています。 専門職と並んで欠くことのできない存在。 通院や入院されているこどもたちやご家族の支援のため、ボランティアの人材を必要としています」
パンフレット ボランテイアのご案内 より
子どもたちのために何かできることをしたい、と集まってくるボランティアたちをスタッフの一員として位置付け、信頼し、期待を寄せる病院の考え方は、ボランティアのモチベーションを高め、結果、開かれた病院というイメージにつながっています。モデルといわれる所以がここにもあります。
パンフレット 神奈川県立こども医療センター ボランティアのご案内
たくさんのボランティアをまとめるコーデイネータは優しさの中にも厳しさが。
時にはピリッと辛口のコメントあり、お叱りあり。
最初の活動場所でボランティアのあるべき姿を叩きこまれた、と言ってもいいかもしれません。
開始してから1年間、神奈川県立こども医療センター1カ所で月に4回の活動を通して実績を積みました。
その実績が他の病院からの信頼を得ることにつながりました。
5年間で変わったこと。
活動場所が45までに増えたこと。
そしてSHJスタッフが子どもたちがら学びながら楽しく気持ち良く活動するスタイルを築けたこと。
そして一番は、子どもたちの笑顔が増えたこと。
続く・・。
Smiling Hopsital Japan Official Website