スマイリングホスピタルジャパンが最初に活動を開始したのは神奈川県立こども医療センター。
こちらでは、保育士とボランティアが患児の兄弟あずかりを行っています。
兄弟あずかり?
小児病棟は基本、保護者のみ、面会に入ることができます。その主な理由は、学童は特に多くのウイルスにさらされていて、どんな感染症を病棟に持ち込むかわからないというリスク回避のためです。
だから親が入院中の子を見舞うとき、兄弟は病院まで一緒に来たはいいけれど、病棟にいる兄弟には会えないのです。会えても、病棟入り口のガラス扉越しです。この光景には涙が出てしまうけれど、当の子どもたちはしっかりと受け止めていて、ここでも子どもの圧倒的な現実への包容力を感じます。
現在、兄弟のあずかりを行っていない病院がほとんど。子どもたちは、親の面会が終わるまで病棟外の廊下のソファなどでゲームをしたり漫画を読んだり、宿題をしたりして待ちます。
親御さんは目の前の子どものことが気がかりなのに加えて待たせている兄弟には罪悪感のようなものを抱きます。なんという不条理でしょう。
このことの解決のために、
兄弟あずかりコーナーを設ける病院があります。
スマイリングホスピタルジャパンの活動は2時間ですが、参加人数や病室訪問の数によっては早めに終わることが度々あります。そんな時はここあずかりコーナーで残りの時間を歌やパーフォマンスをしていました。
今では、病棟で時間いっぱい活動した後も、ほとんどの場合、あずかりコーナーでも短時間活動するようになりました。病棟の外にいる子どもたちにもケアが必要なんだ、と気づき少しでも役に立てるなら、という気持ちからです。なんてあったかいんでしょう。
「子どもたち、いますね。寄りましょう!」
「どんなことしようかな」
などと言いながら、コーナーへ。
「面白いこと」「ワクワクすること」
をして、子どもたちはもちろん、保育士さんやボランティアさんたちにも大歓迎されます。
「退屈してたんです」
「ママ、取られちゃったって泣いてたんですよ」
子どもたちは、
「風船作って~」
「お話して~」
と。我慢の中にも屈託のなさが愛おしい。
隔週水曜日と金曜日、今では兄弟あずかりコーナー15:30頃からスマイリングホスピタルジャパン登場~!です。