教育をテーマにしてみると
以前はなかったなあ、と思われる現象を感じることが多い。
まずテレビをつけると
進学塾の宣伝に児童文学の世界を巻き込むコマーシャルが結構な頻度で流れる。
ほとんどテレビを観ないのにそう感じるほど。
児童文学は成長期の子どもに生きる上で
大きな示唆を与えてくれる。大人になってから読んでも
また別の気づきがあるほど、深い洞察力を与えてくれるものだ。
人生のテキストともいうべきものを
かなしいかな、意図しているかしていないかに関わらず
企業の宣伝と、数値による競争扇動に利用されてしまってる。
怖い。
それから
全国学力テストが抽出式だったのが全員参加に変わった。
2007年から小学校6年生と中学校3年生を対象に行われている
学力テストは、民間企業に莫大な税金を投じてのこと。
癒着?
さらに
小中学校で子ども一人に一台のパソコンを配布?の動きとも耳にする。
お金をかけるところ違うんじゃない?
癒着?
あ、またこの言葉が浮かんでしまった。
これって全部
教育の市場化ってこと。
そんな議論は専門家を中心に起こって久しいが、
もう私達一般にとっても目に見える形でジワリジワリと・・。
教育とは一体なんだろう。
本当の教育とは?
数で勝負、競争、競争。競争させることが学力を高める。
???
どんどんぶれてしまう(と私は思う)世の動きに
押し流されてしまうのは悲しすぎる。
現に学力テストは
学校間の点数競争を引き起こし
結果、子ども達を
殺伐とした競争社会に陥れ
勝ち組とか負け組といった言葉で人を評価する風潮を作る。
教員は点数を上げる対策に追われ
子ども理解や生きた触れ合いの時間が圧迫される。
そんなことが本当の教育だと思って先生をしている教師は
ほとんどいないはず。
流されずに先生たち頑張って、と言いたい。しかし
子どものためを第一に考える先生たちは
理想を求めて疲弊してしまう。
そんなことあっていいのか!
と怒り心頭である。
「教育を数値化しテストで子どもや教員を競わせれば教育は良くなる、という考えは間違っている」という教育研究者のコメントが
新聞に載っていたがもっともだと思う。
しかし、
もはや教育を良くしようとしてやっている施策ではなく
教育を市場化し子どもたちを市場活動に利用していると
「そんなつもりはありません」
と言われようが、私はどうしても
そう思ってしまう。
経済とは本来人を幸せにするためのもの。
しかしこんなかたちで経済産業省が教育への参与を強めていることを考えると
経済の定義自体がなんだか汚いものに思えてくる。
教育にビジネス理論を持ち込むのは
やめてほしい。
子どもたちの本当の幸せを求めるために。
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