学校で思いっきり身体を動かせないなら・・・と、
近所の広場や公園は走り回ったりサッカーしたりする子どたちで賑わっている。
遊具は感染予防のために黄色いテープがぐるりと貼られ使用できないが、
かくれんぼしたり鬼ごっこしたりの格好の障害物として
存在意義を醸し出している。
「最近の子は外で遊ばずに家でゲームばかりしている」
と閑散とした公園を横目に嘆く大人も多いが、
ここにきて、ほとんど使われずにいた公園が
子どもたちの居場所になっているというのはまさに一斉休校の副産物だ。
唯一残念なのは、みんなマスクをしながら遊んでいること。
しかしこれは仕方ない。
子どもが元気よく声を出し走り回る様子というのは
実に楽しげで笑顔を誘う。
新型コロナ感染拡大の収束が見えないまま自粛自粛という閉塞感に、
潤いを与えてくれるようだ。
「おいおい、僕たち私たちは
公園より学校に行きたいんだよ!」
という声が聞こえてきそうだが。
ところが、
「家にいろと言われているだろう」
「外出自粛中に何を外で騒いでるんだ」
と乱暴な物言いで子どもを叱る大人が少なからずいる、と聞く。
屋外で動き回っているから3密になってないんだけどな。
4/30付東京新聞の編集局コラムに載っていた厚生労働省調べによれば
4/28現在、
全世代の感染者13576人のうち
20歳未満の未成年感染者数は527人。
全体のたった3.8%。
重症化したのはわずか2人で死亡者は0。
子どもは同世代間や大人への感染拡大にはほぼ関わっていないし、
重症化もまれということ。
この傾向は1ヶ月前の同省専門家会議で明らかにされ、
今も変わっていないという。
西浦博 北大教授によれば、学級や友達同士で移ってしまうインフルエンザとはかなり違う、という。
子どもたちに外出自粛や休校を強いる科学的根拠はない、
ということになる。
前述の専門家会議の調査は何のためなのだろう。
結果を見れば3月からの一斉休校に
感染拡大の効果はなかった、ということ。
であれば休校に意味がないどころか
学習面、生活面の格差、家庭の負担という弊害をもたらし
全くの逆効果だったと言わざるをえない。
このままずるずると休校延期をするのなら
思い切った9月新入学制度を導入するべき。
→(4/30投稿~果てしない休校延期から9月新年度へ!)
見通しが持てないことが
子どもや家庭に及ぼすストレス、不安は想像を絶する。
厚労省と文科省には
科学的事実と子どもの成長に真正面に向き合い、
なるべく早くはっきりとした方針を打ち出してもらいたい。
新型コロナ対策は経済と医療の両輪
と大人たちは言う。
しかしここに必要なのは教育というもう一つの輪だ。