SHJのこと

〜病院で笑う、ということ〜

◼︎Happiness Helps Healing

患者にとって

闘病中に笑うことがいかに

治療の助けになるか、ということは

すでに誰もが認めるところです。

私もそうでした。

長く入院していたなかで

主治医がよく話し相手になってくれ、

その時の世間話は時に笑いを誘い

回復を助けてくれるようでした。

まさに

Happiness Helps Healing

  〜楽しむことは治癒を助ける〜

です。

◼︎上質の笑いは人生の宝物

身体が弱って自信を失っている時に

心から笑顔になるのは

自分の内側から湧き出るもの

例えば

何かに感動したり

やってみようと積極的な気持ちになったり

人の役に立ったり

自発的な行動によるものであれば

その笑いの質はとても高く

辛い闘病中に自分に起こった奇跡や魔法のように

いつまでもいつまでも心に残る一場面であり

思い出と言っては軽すぎるほど人生に

大きなインパクトを与えるように思います。

◼︎闘病中に笑う

闘病中に笑う

ということがどれほどの価値のあるものかを

一番よく知っているのは患者その人であり

いっぽうで

入院している自分のために

あれこれ世話をしてくれ

自分の回復のために

一生懸命になってくれる周りの人が笑うというのも

患者その人にとって

大きな喜びなのだと思います。

 自分のために悲しまないで

 自分のために苦労しないで

 自分のために楽しいことを我慢しないで

そんな心の叫びは

入院している子どもの声にならない声。

一度声に出してしまったら

家族は泣いてしまうかもしれない、

そんな風に思うのでしょうか、

長く闘病する子の精神は

本当に成熟しています。

◼︎人を幸せにする力

院内学級にいた頃、

人を笑わせるのが大好きな少年がいました。

心臓移植のために渡米を待っている4年生。

家族、医療者、心理士、病棟保育士、院外学級の教員・・・

みんな彼を笑わせ元気付けようと

色々仕掛けてみるけれど

笑うのはいつも大人たち。

みんなそんなに頑張らないでよ、僕は大丈夫。

というメッセージが身体中から発信されているようでした。

彼はもともとひょうきんな性格、

ということもあるでしょう。

しかし、私が出会った子どもたちは

ほとんどと言っていいほど

本当によく笑わせてくれました。

支えるはずの立場が

いつの間にか支えられ、

笑顔になっている。

辛い治療に立ち向かっている彼らですもの

その勇気たるや!

凛とした佇まいに

どんな力が備わっているのか

敬服に値します。

◼︎そもそも支えるってどういうこと?

支えるつもりが実は支えられてるってこと

実は本当に多いのです。

それならいっそのこと

フラットな関係に徹して

一緒に湧き出るような感動を味わいながら

極上のひと時を過ごすことが

最良の”支え合い”なのではないでしょうか。

病気の治療は科学の力に任せるとしても

科学を助けるのはそれを受け止める土壌

つまり、治癒を助けるHappiness

があってこそ。

笑ったり夢中になったり

感動したり

憧れたり

挑戦したり

そして

新しい自分に出会ってもっと自分が好きになったり。

病院の子どもたちと

早く一緒に笑い会いたいな。

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