SHJのこと

〜活動はいつもwin win win〜

入院しながら闘病生活を送っていると

ときに後ろ向きな気持ちに襲われます。

お友達はどうしてるかなあ・・

自分のことを忘れてしまっただろうか・・

妹や弟は元気にしているかなあ・・

早くおうちにかえりたいな・・

寂しい・・

治療は辛い。なぜ自分だけこんな痛い思いをしなくてはならないんだろう・・

だけど、自分が病気になってしまったせいでお母さんが大変・・

いい子にしていなきゃ・・

辛いなんて言っては心配をかけるから・・

我慢して早く退院するんだ・・

そんな思いから、無理に笑顔を作ったり、自分の気持ちを抑えたり。

お母さんはそんな我が子の気持ちはとっくに察している。

一番辛いのは子どもなのに、かえって気を遣わせている、

できることなら代わってあげたい。

そんなに頑張らなくていいんだよ、と言ってあげたいのに

余裕がなくなってしまっている。

そんな親子の葛藤が日常続くと、ギクシャクした関係を作ってしまうかもしれません。

また、兄弟や父親としても、

入院している当人のことが一番心配だけれど、

日常的に一番正面に向き合う付き添いの家族、

・・母親だったり父親だったり・・

との意思疎通や寄り添い方に戸惑いを感じることもあります。

チーム医療には医療者の他に、

心理士

保育士

ケースワーカー

など多職種が参加し、患者、家族への心のケアへの介入は十分行われています。

しかし、心理へのダイレクトなアプローチはときに

特に患児には「支援されている」

という受け身な気持ちにさせてしまうかもしれません。

僕は私は自分だけなんだ、

という自尊心が損なわれないような関わりが必要です。

2018/8/27 投稿~心に寄り添うということ

でも述べていますが、

直球でない寄り添いが、子どもに主体性を促し

笑顔や達成感を生みます。

やりたい気持ちをそっと引き出し、

やりたくなったら参加する

SHJの質の高い定期的アートプログラムがまさにそれ。

主体的参加型芸術活動によって、

子どもたちは、

心から楽しみ、

夢中になり、

心のままに自分の世界に没頭します。

我が子が喜んで自分から取り組む姿に、

お母さんが安堵し、救われたと話す方もいます。

お母さんが笑うと子どものストレスや心配が減っていく・・

そんな笑顔の連鎖が医療者を安心させます。

医療を施しながら子どもの心のバランスを心配する医師や看護師。

ホッと胸をなでおろし、職務に没頭できると聞かせてくれた医師もいます。

そればかりか、

「一緒に子どもたちのために頑張りましょう!」

と、医療とアートのコラボを意欲的に進める医師もいます。

患児

家族

医療者

の間に起こりがちな閉塞した煮詰まり感や

一番密接でいながら立場的な相入れなさがあるとすれば、

医療でない立場として病棟に身を置く私たちが

誰もが楽しみながら解決できる実践者かもしれません。

 

もちろん、私たち自身が活動を楽しみ、子どもたちから学ばせてもらっていますから、

誰もが嬉しい活動です。

まさにwin win winの連鎖。

三方よし!