SHJが2年前に開始した
在宅訪問学習支援「学びサポート」。
これは他でもない
「誰一人取り残さない」 というSDGsの理念に合致しています。
ホームページを開設しました。
この活動を始めた理由を振り返ります。
病棟での参加型芸術活動を始めてしばらくした頃
病室の子どものところへ案内してくれる病棟スタッフが
重症心身障がい児のベッドサイドを素通りしてしまう
ということが何度か重なり、
その時の違和感は頭から離れませんでした。
障がいの重い子どもに対する社会の目が
そこに凝縮されているように感じたのです。
→2018/7/17投稿~ここにいるよ、学びたいよ~
アーティストにとっても
障がい児への関わり方について戸惑いを抱く場合が多いのは事実。
ですから研修会で学び合ったり
ハンドブックを作成し配布したりしています。
活動をより充実させたい
わからないことをわかりたいという
アーティストたちの高い意識と向上心のおかげで
障がい児への関わりを
活動者自身も活動を楽しみ、
子どもたちから学ぶようになりました。
さらに
病棟で対象外とされたこのような子どもたちは
退院して在宅を余儀なくされた時に
どれほどの疎外感や活動不足と折り合いをつけながら
生活しなければならないのだろう
という思いに胸が締め付けられ、
駆り立てられるようにして
在宅訪問学習支援「学びサポート」
を開始した、というのが経緯です。
「学びサポート」は
医療的ケアや重い障がいのために在宅医療を受ける子どもへの
学習の機会と質を補うことを目的とし、
- 学び合うこと
- 一人一人の困難さに寄り添うこと
- 豊富な教材を用意すること
を大切にしながら
学習支援ボランティアが対象児・者の家庭に訪問し、
個別のニーズに合わせた手作りの教材や支援機器を使い、
主体的な学習の機会を作っています。
障がいが重い子どもは、大きく分けて
運動、感覚、意思伝達
という3つの困難さに日々直面しています。
運動の困難さがあると、
思いどおりに身体を動かすことができないために
自分でやってみるという行為が制限されます。
見えにくさや聞こえにくさ、触覚の過敏など感覚に制約があると、
私たちが普段何気なく受け取っている
「どこ・だれ・なに」などの、コミュニケーションや
行為の土台となる情報を十分に活用できない可能性があります。
「制約が多い分諦めていたけれど方法さえ工夫すればできる事がたくさんあることに気づき、我が子の可能性に気づいた」
「親としても希望が持てるようになった」
お家の方にとって
我が子が輝く姿が何より嬉しいものです。
この度
「学びサポート」のホームページができました。
スマイリングホスピタルジャパンのHPにリンクしています。
活動中に病棟で取り残された子どもたちの姿が
「学びサポート」の原体験。
誰一人取り残さず
一人一人の違いを大切にし
誰もがどんな状況にあっても主体的に学ぶことのできる土壌を作るために
これからも学習支援ボランティア一同
取り組んでいきます。
– 参考までに –
SDGsについて・・・
2015年9月の国連サミットで全会一致で採択された「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包 摂性のある社会の実現のため、2030年を年限とする17の国際目標。→外務省HP
Smiling Hospital Japan Official Website
Smiling Hospital Japan Facebook