SHJのこと

 困難さに寄り添いながらアートを楽しんでもらうということ🎨

あるアーティストからいただいた、

挿絵のとても綺麗な暑中お見舞いに目が釘付けになり、

次なる図鑑は写真ではなくこんな作風の挿絵だったら素敵だろうなあ・・・

という願いから1冊送った時のこと。

彼女のサイトを見ると静物画だけではなく人物画にも独特な味があり

とても気に入ったのです。

Sachiko Hane – watercolor illustrations –

どの場面を挿絵にしてもらえるかな・・

と思い巡らせていたところ

心に響く感想をいただきました。

🎨 🎨 🎨 🎨 🎨

挿絵を描くためにも

とうぜん、内容の理解は必要ですが、

まるで最初から図鑑の趣旨に興味を持ったかの視点で、

内容をとても熱心に読み込んでくださり

病院や施設でのアート活動のあり方と

障がいの重い子どもへの関わり方に共通理念を

見出してくれました。

しかし

それゆえにこのアーティストを

悩ませてしまったな、という印象があります。

重度の障がいの子どもに対して、

半ば強制的にワークショップを行ってしまった苦い経験が

頭から離れずにいるというこのアーティスト。

ワークの最中から終了後もしばらくとても落ち込んだと。

重度なハンデがあるからと考えた作業だったのに

対象の子どもにとっては

何が起こっているのかも

何が自分に行われているのかもわからず

不快な気持ちを持たせてしまった。

果たしてここにいる子どもたちに

この機会は必要だったのか・・と。

その時のワークは手のひらに絵の具を塗り

台紙に手形をつけるというもの。

あの時の釈然としない感覚が

この図鑑により明確になったことが

感想の中から伺えました。

「感覚過敏」という困難さがあることを知り

あの場にいた職員やボランティア全員が

その知識に乏しかったと気づき、大いに反省したと。

数ある困難さの中で

感覚過敏というものがあり、それに対して

教材の一つひとつを細部までやすりがけをして感触を滑らかにする工夫。

また視覚障害に対しては

色が手掛かりになる、という視点。

このようなことを図鑑から感じ取り

これからのアート活動に反映させることができるのではないか

ということに気づいたと伝えてくれました。

色々と考えさせられ、

大変勉強になった・・・。

図鑑が大切なことに気づかせてくれた・・・。

そんな真摯な姿に

私はとても感動したのです。

企画を押し付けるようなことは絶対にせず

その子の状態に寄り添い

図鑑により気づいたことを心がけながら

何か気付きを得てくれる子や

嬉しかったり、幸せな気分になってくれる子がいたらいい。

ということも書かれていました。

このバランス感覚こそが

限られた時間に子どもたちとともに活動する

私たちにとって大切な要素だなあと

このアーティストから学んだような気がします。

Sachiko Hane – watercolor illustrations –

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