子どもが大切にされる平和な社会へ

少人数学級を実現させたい・再び

一斉休校、分散登校により

少人数での対応のメリットを実感した教育現場。

感染予防のためにも

少人数学級を実現させる良い流れだということで

9月に自民党の教育再生実行本部が30人学級を求める決議をし

文科省が来年度予算にそのための経費を要求している。

17日の今日、その予算編成の折衝が行われ、

予算は21日に閣議決定する予定だそうだ。

これまで財務省が頑として教育への予算増を認めなかった中で

来年度こそ、少人数学級を実現させてほしいものだ。

財務省は学力の向上が見られるかどうかばかりにとらわれる。

「効果はないか、あっても少ない

(→12/3投稿「実現させよう少人数学級 Part Ⅱ」)」と。

その根拠がよくかわからないが、

論点としては

学力だけではなく教員と子どものコミュニケーション

というところに意義があることを認識するべきなのだ。

もちろん、学力についても

家庭環境などで格差がある場合

少人数学級なら

より子どもに目が届き効果が上がるだろう。

さらに

「発達が気になる児童」への対応も手厚くするべきだ。

その割合は約6.5%で

通常学級に1-2名は常時存在することになるといわれる。

疫学研究では発達障害の有病率が上昇している

という報告もある。

さて、

少人数学級の必要性を叫ぶのは

教員数を増やして欲しい、ということとイコール。

その主な理由として

上に挙げたような児童生徒へは手厚い対応が必要

ということと、

一人の教員の事務仕事の負担が大きく疲弊し病に倒れる教員が多発している、

さらに

担任が子どもたちに向き合う時間が足りないことで

子供の思いを受け止められず子ども自身が孤立してしまう。

という内容も「実現させよう少人数学級 Part Ⅱ」でも書いた。

そのためには教員一人が担当する児童生徒の人数を

まずは30人にというのが文科省の案だ。

(現在上限40名(小一は35名)

それを実現するための策が少人数学級でもある。

教職員の数は基礎定数というのがあり

クラスの数で決まる。

少人数学級化してクラスを増やさないと

先生の数が増えない仕組みだからだ。

なるほど、教員をしていた頃を思い出した。

「加配」

という教員の追加措置が行われただけで

児童生徒数が増えてもクラスを増やす

という措置はなかった。

自治体の努力に任せられてしまうのか、

予算のない中なんとか教員を増やすために

1年任期の非正規教員や非常勤を雇用して

少人数制を実施するが

非正規の場合、任期は1年だ。

せっかく児童生徒や親と築いた信頼関係も

そこで途切れてしまう。

今更だが

数字で一目瞭然の「学力向上」という価値観から

「一人ひとりが豊かに生きる」という数字には現れないところに

大きな価値があることに国はきちんと向き合って欲しいと思う。

「生産性」重視の価値観を貫く中ではかなり難しい意識変革だとは思うが。

さて、少人数学級を実現させるためには

教室を増やすことが必須。

空き教室や廃校を利用、というのにも限界があるかもしれないが

関東だけでも廃校になっている小学校が52もあるらしい

(→6/5投稿「この際、いっそ学校改革!」)

から利用できるかもしれない。

それにしても

40人学級を30人学級にするとして

単純に計算すれば1.3 ~2倍の教室が必要ということになる。

空き教室で足りないところは徐々に学校を改築するしかない。

運動場が狭くなってしまうことに対しては

近隣のグラウンドを使ったり

フィールドワークを増やして

外での活動を増やす。

そして

運動会は廃止。

どうだろう・・・。

松本恵里Facebook

Smiling Hospital Japan Official Website

「学びサポート」ホームページ

Smiling Hospital Japan Facebook

「学びサポート」Facebook