「ティール組織」
フレデリック・ラルー著 英治出版
を読み進めているうち
4/17投稿「ティール組織-1-」
4/22投稿「ティール組織-2-」
見つけました!
ティール(進化型)学校。
生徒、教師、保護者が自主運営する学校です。
通常、教育の運営は、
校長、副校長そして主幹教諭、主任教諭、教諭とトップダウン。
そして1名の教員に対し日本では上限を定めた人数の生徒*がひとまとまりになって
決まったカリキュラムに従って1年を過ごします。
「自主性」からは対極にあるイメージです。
ちなみに1学級編制基準は
小学校1年 35人
小学校 2~6年40人
中学校 40人
文部科学省サイト文部科学省「諸外国の教育統計」平成30(2018)年版より
しかしティール組織の中で
進化型学校として紹介されている
ドイツ ベルリンにある7年生~12年生の学校、ESBZは、
実に一人一人が主体的に活動している学校なのです。
老朽化したプレハブ校舎の学校を
理想の教育を主張していた保護者たちに任せたのだとか。
ほとんどの生徒が
他の学校の入学を断られた!か
退学になった問題児。
しかし数年で生徒数500に達したと言います。
モデルとして学ぼうと全国から校長、教師、教育専門家が数百人も訪問しているというから
先日「正解のない学校」として紹介した
世田谷区立桜丘中学校(→5/9投稿「正解のない学校」)
をモデルとして後に続けという学校が日本にないという嘆きが
一層強いものになってしまいました。
理想の学校を作ろうとしていた保護者たちに強く望まれて
この改革に乗り出した教師マーグレット・ラスフェルト氏。
暴力やいじめなど学校で起こっている様々な問題について話したいという生徒たちに
ラスフェルト氏は求められても答えを言わず、
自分たち自身で考えるように促した結果、
これまで学校が全く引き出そうとしなかった子供達の力・・
勇気、忍耐、知性、回復力、思いやりに気づき
子供達の可能性と本来の姿に向き合うことが何よりすべきこととと悟ったといいます。
必ず行われる担任との毎週の個別面談により
自分を気遣ってくれる人がいる、私の話に耳を傾けてくれる人がいる
ということを生徒誰もが実感しているようです。
まさに
生徒を怒鳴ることでコントロールせず
「話を聞こう!」
と全教員に伝えて改革がかなった桜丘中の校長と同じ道を辿りました。
🔖学習の基本は
・自分の学習について全責任を持つ
・自分で学び互いに教え合う
・学習は一人でもいいしグループでも良い
・教師は助言者に徹する
・各教科が小さなテーマごとに区分される
🔖学校の運営は
・3つのクラスで1つのミニスクールを構成
・校長からの承認を得ずに決定できる
🔖保護者も自主運営
・PTAのようなおきまりの組織ではなく必要なこと、やりたいことのテーマで集まったチームが自主的な活動をする
この学校の理念は、
「子供は一人ひとりが個性的な存在で、誰もが他の人に貢献できる才能を持ち、
全員が人として価値があり評価され必要とされている」
というもの。
子供を一人の対等な人間として向き合う
それだけで
学校は変わるのです。