養護教諭足りない!
元旦の中日新聞で
“養護教諭増9割超「必要」“
という記事を読みました。
公立小中学校の養護教諭を巡る全国47都道府県と20政令都市の教育委員会を対象にした
新聞社によるアンケートの結果です。
そういえば保健室に複数の大人がいるイメージはありません。
養護教諭一人職場が
保健室の一般的な風景となっている気がします。
養護教諭の業務
怪我をした、体調不良などの
身体的な不調のために来室する生徒の応急処置だけではなく
以下のように多岐に渡るのが養護教諭の仕事。
事務作業も相当の量です。
✔︎ 怪我や急病で保健室に来る子の対応や連絡、保険手続き
✔︎ 保健の授業を担当
✔︎ 健康診断の準備や実施、結果の作成と保護者への配布
✔︎ 水道やプールの環境衛生管理
✔︎ 保健に関する会議の準備や開催
✔︎ インフルエンザ・胃腸炎などの感染症予防
✔︎ 修学旅行や林間学校の引率
✔︎ 教職員の定期健康診断、カウンセリング など
近年では
アレルギー体質などの特別な健康管理、
虐待、いじめ、性の問題行動、発達障害など
状況が多様化するに伴い
養護教諭の業務も増加、複雑化していると言えます。
複数配置への動きは?
そのような状況を踏まえて複数配置が
1993年の義務標準法改正で導入されましたが、
2001年の改正で現在の基準となって以降
変更されていないことを知り愕然としました。
まして新型コロナウイルスの流行を受けて
感染対策への負担は倍増しているというのに。
全国養護教諭連絡協議会は何度も
文科省に複数配置の拡充を訴えているのに
叶えられていないそうです。
参考:
-養護教諭配置基準-
全学年で3学級以上の小中学校
小学校で児童数850、中学校800までの児童数に対して1名の配置
-複数配置の条件-
上記以上の生徒数
いじめ対応が必要な場合
不登校と保健室
上記の業務に加え
学校でのトラブルやいじめ、
体調や精神的な不安などが原因で教室に入るのが怖い子が増えており、
その受け皿としての機能も保健室にはあります。
登校に抵抗がある子どもが、
教室に入る前のクッションとして保健室で過ごし、
教室に行ける・行きたい
というタイミングを待つ方式を
「保健室登校」として選択できるようにする学校が増えていて、
学校と親が連携して保健室登校を続ける形がとられはじめたのが1997年頃。
2016年の全国調査では、
約1/3の小学校で保健室登校が実施されていて、
平均で年に2人が保健室登校をしている
と報告されているそうです。
養護教諭足りない!!
このような新たな役割も求められる保健室で
1人の教諭が業務をこなすのは
相当な時間的・業務的負担です。
国への要望の答えを待ってはいられず
千葉県、茨城県などの8府県と横浜市や浜松市などの7市は
独自基準を設けて配置数を増やしているといいます。
もはや国からの予算をあてにして回答を待っていたら
現場が疲弊してしまうという判断です。
ここでも国の教育に対する財政出し渋りを見ることになりました。
人を、子どもを、教育を大切にする国になることを
願う気持ちがさらに強くなった新年です。
参考サイト:
CHANTO Web https://chanto.jp.net/articles/-/196268?display=b
キヅキ共有塾 https://kizuki.or.jp/blog/futoko/26548/
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