運賃値上げラッシュ!
鉄道各社、
この春から順次運賃値上げですって!
その名も
「鉄道駅バリアフリー料金制度」。
ホームドアやエレベーター設置など
バリアフリー化を進めるための費用を運賃に加算する制度!だそう。
当事者からは
「障害者のため、限られた人たちのための値上げ」
と捉えられるのが心配だという声が上がります。
言葉のひびきとして、そのように感じてしまうことも十分考えられます。
バリアフリー化、というのは誰にとっても必要なことのはずなのに、
なぜ
「バリアフリー化のために
鉄道利用者全員に負担してもらいます」
と言われると
恩着せがましく聞こえるのでしょうか。
しかもこれまでのホームドアやエレベーター設置のために
利用者から徴収することはなかったのに
ここに来てなぜこのような
仰々しい名前の制度を?
しかし、そもそもバリアフリーって?
なんとも釈然としないのは私だけでしょうか。
なんだか上からの感じがするのに加えて
ホームドアやエレベーター設置が
バリアフリー化なのか、
という思いに行き当たりました。
バリアフリーとは
バリア(障壁)をフリー(なくす)ことで生活しやすくすること。
そもそもホームドア設置は
高齢者や小さな子ども、障害者などに関わらず
誰もが安心してホームを歩くことができるように
安全を確保する仕組み。
むしろ歩行者と走行する鉄の塊との間に
障壁を作って安全を確保するためのものです。
エレベーターも、
四方を壁に囲まれた箱で安全に人々を移動させるためのもの。
あればいいわけではなく
「バリアフリー」を謳うならば
車椅子やベビーカー、杖などを利用する人にとって
アクセスしやすい場所に設置したり
広く改良したり
またはホームを広くしたりすることで
障壁をなくす対策を
意味するのではないでしょうか。
国土交通省のバリアフリー(~_~;)
いっぽう、国土交通省は
「本料金制度では、鉄道事業者が利用者から収受した料金を、
ホームドアやエレベーターなどの
バリアフリー設備の整備(設置、改良、更新、維持管理等)
に充てられることとしております」
と伝えています。
もしかして、
安全のための設備を整えることを巷ではバリアフリー化というのか・・・
と仮説を立て、ネットサーフしながら調べてみました。
参考:
バリアフリーとは?
障害のある人が社会生活をしていく上で
障壁 (バリア)となるものを除去するという意味で、
もともと住宅建築用語で登場し、
段差等の物理的障壁の除去をいうことが多いが、
より広く障害者の社会参加を困難にしている社会的、
制度的、心理的なすべての障壁の除去という意味でも用いられる。
なるほど、
「広く障害者の社会参加を困難にしている障壁の除去」
という観点から言えば、
障害者の社会参加に向けて
ホームドアがないことが
危険という障壁と捉えることができるし
エレベーターがないことが
移動の妨げになる、
と捉えることができます。
とするとやはり
限られた人のための値上げという印象を持たせることになります。
つけるなら誤解を生まない制度名を!
そんなつもりはないけど
あえて値上げに「制度名」をつけたい
というのなら
趣旨が伝わるように
「バリアフリー料金制度」より
「鉄道駅安全化料金制度」にすれば
受け取る側それぞれにとって、
みんなのため、
という捉え方が容易にできます。
車椅子使用者の単独乗降化?
さらに国土交通省は
車椅子使用者の単独乗降と
列車走行の安全確保を両立する
ホームと車両乗降口の段差・隙間の縮小
に向けた整備、
案内表示やスマホアプリの整備
を行なっているとか。
こちら、みんなの心のバリアフリーが伴ってこそ有効。
物理的な整備が整っても
周りの気づき気遣いがなければ
人並みに押されてしまって危険・・・
空間をあけてもらうのが困難・・・
ものを落としてしまったら・・・
案内表示が見えない・・・
など、様々な事態が考えられます。
車椅子ユーザーとひと言で言っても
複数の困難を併せ持っている場合がとても多いし
段差さえなくせばバリアフリー化できる、
と考えるのは想像力の欠けた単純な発想でしかないと思います。
やはりこれまで通り
係の職員が必要なことを手伝う
という形が続いて欲しいし
周りの乗客も安心です。
表面的な施策が生むもの
屁理屈かもしれませんが
言葉の使い方にしろ
バリアフリー化にしろ
車椅子使用者の単独乗降化にしろ
何においても
本来的なことを蔑ろにした表面的な施策は、
無駄やいらない分断
ひいては
一番避けたいはずの危険を生みます。
丁寧に生きること
大切にしたいものです。
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