”ママは身長100cm”

友人の伊是名夏子さんが

本を出しました。

・・抱っこもできないママだけど・・

と副題がついています。

伊是名さんらしいユーモアに

ほっこりします。

伊是名さんは骨形成不全症で

電動車椅子ユーザーです。

右耳にも障がいがあり

しかし重複障がいをものともせず

バイタリティに溢れています。

2児のママとして子育て奮闘中です。

この本には

生い立ちや家族

障がいのこと

恋愛、性教育など

多岐にわたるエッセーが散りばめられています。

中でも一番印象に残り

そうだそうだと頷きながら読んだところ

そして

なるほど!

とインスピレーションをくれたテーマは

”子育て”と

”性教育”。

まず

子育ては

褒めて育てるのが良い、

とよく言われます。

一人でできると

「偉い!」

と褒められると

子どもも嬉しいでしょう。

私は以前

同じように「褒める」ことについて綴りました。

→2018/2/15投稿~褒めること、共感すること

褒めることには罠がある

と言ったような内容でした。

・・挨拶したり

・・お年寄りに席を譲ったり

褒められたいがために良いことをするようになってしまう。

まるでしてはいけないことを

なぜしてはいけないのかを考えさせる前に

「怒られるからやめなさい」

と制止するのと同じです。

考える習慣と主体性が育ちません。

伊是名さんはここで

一人でできると「偉い!」と褒めることの弊害を書いています。

一人でできることがいいこと

になると助け合うことができなくなってしまうと。

一人でできることを大切にするのではなく

一人でできなかったらどうやったらいいか考え

人と助け合うことの方が大事。

子供は手伝ってもらえるからこそ

自然に相手に手を貸すようになり

お手伝いが大好きになる、

といいます。

大人になっても

「一緒にやろう!」と人に寄り添うことができる人になるために

子供が望んだらできるかぎり手を貸す子育てをされています。

なるほど

伊是名さんの

並大抵の苦労ではない日々が培った

懐深さ、そして

愛情は人一倍です。

もう一つ我が意を得たり!

という内容がありました。

ズバリ!性教育。

→2018/11/1投稿~性教育って何?

→2019/2/21投稿~性教育って何?2

に思うところを綴っています。

日本の性教育には

行為についてにばかり目が行き

赤面しながら行うという幼稚さ

を常々感じていますが、

まず根底にあるのは

愛。

相手を愛すること。

そして

性教育=自分を大切にし相手を大切にすること

と述べました。

→2018/8/9投稿~小学校の科目に「からだ科」なんてどう?

そして伊是名さんは著書の中で

性教育=セックス

ではなく

性教育=自分を大切にすること

とはっきり書いています。

おお!

全く同じ意見

共感に心踊りました。

今日は

笹川保健財団による公開講座

を聴きに行きます。

講演は伊是名さんと

やはり友人の本間りえさん。

重度障害の人たちの暮らしに焦点を当て

より良い未来を切り開くため、

当事者、家族、支援者

がそれぞれ講演した後

パネルディスカッション

となります。

書籍販売コーナーにて

お手伝いを申し遣わされました。

”ママは身長100cm”

壮絶なはずの生い立ちが

爽やかに

愛情深く

そしてユーモアたっぷりに

書かれていてオススメです。

楽しみながら

当事者の生活や視点を知り

改めて

重度障害の方達の素晴らしさを

確認し

尊敬の気持ちが再燃しました。

コラムニスト伊是名夏子ブログ

インクルーシブ教育 2

前回に続きインクルーシブ教育について書きます。

理念先走りで定着できずにいる

日本のインクルージョンの実態を知りたい

と思ったのです。

それほど、ふつうに暮らしていると

見えてこないことって多いんだな、と感じます。

改めて当事者の視点が

国を暮らしやすく豊かにすることに

合点がいき、

新参院議員 木村氏の提唱の重みを感じます。

*****

平成19年4月、

教員になって3年目でしたが

東京都では

特別支援学校の生徒と近隣の普通校の生徒が

交流する趣旨の「副籍制度」というのができました。

これはまさにインクルージョンへの布石だったと言えるかもしれません。

→2017/10/3投稿「副籍制度、機能してる?

東京都では副籍、埼玉県では支援籍、

また横浜市では副学籍と呼びますが

ここでは東京都について書きます。

〜〜〜〜〜〜〜

文科省サイトによると、

副籍制度の定義は、

「都立特別支援学校小・中学部在籍の児童生徒が、居住地域の小・中学校に副次的な籍をもち、直接交流(※1)や間接交流(※2)を通じて、居住地域とのつながりの維持・継続を図る制度」

※1:小・中学校の学校行事や地域行事等における交流、小・中学校の学習活動への参加等

※2:学校・学級便りの交換、作品・手紙の交換、地域情報の提供等

です。

その目的は、

✔︎障害のない子どもは、「心のバリアフリー」を育む。

✔︎障害のある子どもは、「社会で自立できる自信と力」を育む。特に特別支援学校に在籍する子どもは、地域との関係を深める。

と示されています。

特別支援学校(病弱)現職の頃、

その手続きに時間がかかること、

実際運用するのは双方の連携が煩雑でままならなかったこと

などを痛感した覚えがあります。

実施していても学校便りなどの交換など

「間接的な交流」があったくらいです。

地域学校での学習参加を行った小学生のケースがありましたが

継続には至りませんでした。

実態はどうなんだろうと、サイトを読み進めると

その実施率が載っていました。

  • 平成19年度 29.4%(小・中学部)
  • 平成20年度 39.9%(小・中学部)
  • 平成21年度 38.0%(小・中学部)

とても残念なことに

このサイトでは21年度までの統計しか見つかりませんでした。

→文部科学省ホームページ資料6

副籍、支援籍、副学籍について(東京都)

文科省ホームページ「副籍制度」

を見ても情報がアップデートされていない、

または情報がないのかな、という印象。

「交流事例&アイデア集」が載っているけれど、

これも平成27年度までに発行されたのが

紹介されているくらい。

副籍制度とは・・

というフライヤーのようなものを見つけましたが

発行元不明のPDF

限定された地域での調査結果や

個人のブログなどで制度への疑問を投げかけているものは

たくさんありました・・。

制度の形骸化を垣間見た気がします。

*****

1994年(平成6年)にサマランカで開かれた

「特別なニーズ教育に関する世界会議」で

障害の有無に関わらず、ともに学ぶ仕組み

「インクルージブ教育」

が打ち出され(サマランカ宣言)ました。

さらに

2006年(平成18年)には

国際連合において

「障害のある人たちの権利に関する条約」が提唱されました。

2007年度(19年度)実施の「副籍制度」は

これを受けてのものだというのは明らかです。

インクルージブへの繋ぎ、という印象です。

この制度の定着が見られないなか、

2010年(平成22年)に文科省により

「特別支援教育の在り方に関する特別委員会」

が開かれ、インクルージブ教育理念の方向性が示されました。

そして

2012年(平成24年)には文科省の中央教育審議会で

「共生社会の形成に向けたインクルージブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」 

→前回投稿「インクルージブ教育」参照

が提唱されるに至りました。

この中で

💫環境整備

💫合理的配慮

💫学校間連携

というキーワードが光ります。

やっとインクルージョンの夜明けか!というタイミング。

さらに

2016年(平成28年)の

「障害者差別解消法・障害者差別禁止法」施行をみます。

キーワードに見られる理念の反面

停滞している理由は

巷の人権意識の壁でしょうか。

木村氏がリーダーとなり、改革していってほしい。

そして

意識改革には長い時間がかかるかもしれませんが

諦めずに

地道に個人レベルでも話題にしていく必要性を感じます。

〜仲間と作る現実は理想を超える〜

”仲間と作る現実は理想を超える”

そんな理念を掲げた出版社の仲間になれたこと

心から幸せに感じています。

スマイリングホスピタルジャパンを立ち上げ

たくさんの人たちを巻き込んで

全国で活動する団体へと成長した

そのストーリーを本にする・・

そんな企画に全会一致で賛同し

応援してくれる

英治出版

プロデューサー4名に

背中を押してもらいながら

執筆中です。

改めてここで感謝いたします。

昨日は

創立20周年記念イベント

PUBLISHING FOR CHANGE

にお邪魔しました。

”誰かの夢を応援すると

    自分の夢が前進する”

そんな創立者 原田英治さんの思いが

下支えしたことで

発展してきた英治出版。

そのことは

集まった大勢の人

一人一人が夢に向かって

生き生きと自分を生きている姿を見て

納得しました。

そもそもこの出版社に出版企画を送った理由は

長いこと憧れていた出版社だったから。

なぜ憧れを?

まず

4/3 投稿~本を書くということ2~

に綴ったように

教員時代に

児童労働を題材にした

国際理解教育の授業で参考資料にしたのが

英治出版発行「チョコレートの真実」

だったこと。

さらに、

病児保育の先駆者である某NPOのカリスマ代表に憧れ

彼みたいに毎日ブログを書こう。

彼みたいに

子どもを取り巻く社会を

(全くもって微力だけど)

変えたい。

そして彼みたいに

本を出したい

そう、彼の本は英治出版発行でした。

もちろん事務所の書棚には

その他この出版社の手による本が数冊収まっています。

これほどの憧れが

気づかないうちに

”念ずれば花開く”を具現化!?した

ということなのでしょう。

思い続けること・・大事です。

さてこのイベントの盛り上げ役はアニバーサリー・ビール。

創業者 原田さん念願のオリジナルビール造りが

EIJI PRESS Baseという

理念や方向性を共感しあう仲間が集う会員制シェアスペースで

企画されたそう。

ここは

「仲間と作る現実は、自分の理想を超えていく。」という

原田さんのビジョンが形になってきた場所。

今回も意気投合した仲間が

Eiji Yell Beer

の誕生を成功させました。

そして生まれたビールがさらに人と人とのつながりのきっかけづくりに

大いに貢献したところ

文字通り、理想以上の現象だったのでしょう。

ほんのりとしたゆずの香り

爽やかなテイストは

笑顔を満開へと誘いました。

🍻 🍻 🍻 🍻 🍻 🍻 🍻 🍻 🍻 🍻 🍻

ひとしきり交流が続いた後は

ワークショップ

”それぞれの夢をみんなの夢に”。

1年後、10年後、100年後の

Life, Business, World別に付箋に夢を描いていくというもの。

この中から選ばれた人が自己紹介後、付箋の「夢」について語る。

その人がまた次の「夢」の持ち主にマイクを渡し・・

と続きました。

ちなみに私は10年後には

「障がいという言葉がなくなっていますように」

と付箋に書くと、

同じ思いで障害者就労に取り組む方の指名で

次なる発表者としてマイクを渡されました。

こうして素敵な出会いがたくさん生まれました。

出版社ですからイベントが行われたスペースには

これまで発行した書籍が展示され、

また年度ごとに積み上げられ・・

「気に入った本があればいくらでも持って行ってください」

というなんと太っ腹な出版社。

ここでも

ただ売るだけのために本を作るのではない

誰かの夢を伝える、応援するために

本を作り出版するのだ。

というビジョンがキラリ!

3/11投稿  〜本を書くということ1〜

4/3 投稿~本を書くということ2~

SHJスタッフがOriHime テストパイロットに!

~分身ロボットで働くテストパイロットを約10名募集!働く意思がある外出困難者が対象~

そんな募集を目ざとく見つけた

在院スタッフの白髭萌さん。

病室で応募し見事審査を通過。

現在パイロットとして働いている。

この広告は

遠隔操作型ロボット「OriHime」を開発・運用している株式会社オリィ研究所が、

外出困難者によるロボットテレワーク研究のテストパイロットを募集していたもの。

分身ロボット「OriHime」を用いて

テストパイロットによる

社会参加・働き方を模索していく・・

そんなコンセプトだ。

白髭パイロットと

 

パイロット側からの風景

テレワークとは

働きたいけど

身体障害や

介護など様々な理由により外出が困難な人の働き方。

実際、SHJのホームページは

沖電気株式会社の特例子会社、OKIワークウェル

の在宅ワーカーが作ってくれている。

ただいまメールでのやり取りで

絶賛リニューアル作業中!

外出困難者とひとことで言っても

重度障害の方の占める割合は非常に高い。

昨日は新聞で

”「分身ロボット」通じ介護支援訴え”

という記事を見つけた。

このことについては、

以前ブログでその問題点を指摘した。

→2/8投稿「在宅勤務中にヘルパーさんがやってくる!」

現在の法律では

重度障害者は仕事をする間、

介護にかかる費用の支援を国や自治体から受けられない。

排泄の介助やたんの吸引などのサービスを最大1割の本人負担で受けられる

という「重度訪問介護」制度があるが、

いくら当事者に働く意思があっても

仕事中に受けるサービスは全額自分か雇用主の負担になっているのだ。

同研究所が昨年開いた分身ロボットカフェに参加し

ロボット(高さ125cm)を操作して

注文から給仕までを成功させた

重度障害の20代の女性がいる。

この女性、引き続き就労を希望したが

現行制度が邪魔をして就職に至らなかった

という経緯を通して

改めて

分身ロボットを通じ

自民党本部の党会合で制度見直しを求めた

というのがこの新聞記事の内容だ。

さいたま市が唯一しびれを切らして

独自で在宅就労する重度の方に

「重度訪問介護」制度を適用させている。

さあ、さいたま市に続け!

と叫びたい。

重度障害のために外出のままならない人が

在宅でテレワーク・・

当たり前になってほしい。

スタッフの白髭さんにも

当事者の声を

どんどん発信してもらいたい。

可愛いい元生徒

いえ、協力なスタッフが

パイロットとして働いた初任給で

送ってくれた薔薇に癒されながらそう願っている。

このプリザーブドフラワー

PC横で

毎日仕事の疲れを癒してくれている。

明日は病院に会いに行こう。

パイロットの仕事を邪魔しないように・・。

OriHime越しではない

久しぶりの打ち合わせが楽しみだ。

白髭萌ブログ「白星の成長日記~OriHimeで初仕事!」

~時代を読む~

-東京新聞連載「時代を読む」-

このコラムが好きだ。

経済学者 浜矩子氏の歯に絹着せない辛口メッセージは

時代をバッサリと斬る!

という感じでスッキリするし

関西学院大学准教授 貴戸理恵氏の考え方には

深く頷き

我が意を得たり!

という描写が多い。

この貴戸氏の

先日のテーマ

「上野祝辞の意図」

はとても印象に残った。

上野というのはいわずもがな

女性学・ジェンダー研究で有名な

東大教授 上野千鶴子氏だ。

4月入学式直後の新聞に

上野千鶴子氏による

東大入学式祝辞全文が

大きく取り上げられ紹介されていて

やっぱり凄い人だ!

と思いつつそのままになっていた。

しかし今回貴戸氏が改めて紹介したことで再び

そうだ、そうだ、

個人主義、競争主義でなく

他者と繋がり、ともに助け合い生きていく

そんなことが当たり前の社会になるべきだ!!

と思った次第。

「あなたたちの頑張りを、

どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。

恵まれた環境と恵まれた能力とを、

恵まれない人々を助けるために使ってください」

というくだりに私も痺れたのだ。

著書「当事者意識」(岩波新書)で上野氏は、

「社会的弱者」における、当事者の自己決定権を擁護していて、

「できない、弱い、未熟」とみなされている人たちが

適切なケアを受けさえすれば、

「私が誰であるか、何をするかは私が決める」と

主体的に生きることができると語っているそうだ。

専門家や親の保護的な態度

「あなたのため」

「良かれと思って」

する行動はパターナリズムと呼ばれるが

この良かれと思って手出しをすることで

本人の力を奪ってしまうことが多い。

だから

「あなたたちの頑張りを、

どうぞ自分が勝ち抜く為だけに使わないでください。

恵まれた環境と恵まれた能力とを、

恵まれない人々を助けるために使ってください」

上野氏は、

あなたの頑張りと恵まれた環境、能力を

恵まれない人々のためにどう使うか考えなさい。

決してこのパターナリズムでなく

ケアを必要とする弱い存在が

他者との関係のなかで支えられながら権利を主張しうる

社会を構築するために使って欲しい。

ということなのだろう。

学生たちに向けての上野氏のメッセージ。

貴戸氏はそこから読み取れるのは、

「自分は勝ち組、という認識は

弱い他者への共感や連帯の感覚を鈍らせ、

果ては自分の中にあるかもしれない弱さへの想像力をも奪っていく。

それは孤独ではないか」

と伝えている。

「他者とともにあれ」というメッセージ。

とともに。