〜スマイリング効果 その4〜

昨日は「病棟の中で活動すること」について書きました。

入院している子どもの学校、院内学級では、安静が必要な生徒はベッドサイド授業を受けることができますので、私も毎日、当たり前のように病棟へ入っていました。だからこの活動を始めるときは、入棟自体、それほど大変なこととは思っていませんでした。

もっとも、教職公務を行う都の学校職員という立場と、どこの馬の骨ともわからない団体(当時は!)のボランティアでは、迎える側としては天と地との差を感じるだろうことは想像に難くありません。

そもそも、私が教員だった頃は、感染症の罹患歴、またはワクチン接種歴を病院に申告する必要はありませんでした。少なくとも私の勤めていた病院では。

しかし、団体を始めるにあたり、抗体検査の上、基準値未満の感染症は予防注射を打って初めて小児病棟に入る許可がおりました。

💉 💉 💉 💉 💉 💉 💉 💉 💉 💉 💉

え?ちょっと待って。

教員は感染症のチェックが必要ないのに、ボランティアは必要?

元同僚に聞いてみると、病院は「教員は抗体を持った上で病棟に入っている」のを当たり前のことと認識していたに過ぎず、しばらくして教員たちも一斉に検査の上接種を義務づけられたと知りました。

もしかして、これもスマイリング効果?

たまたま新規のボランティア団体の責任者が院内学級の教員だったという偶然から、教員が抗体をチェックしているかは不明であることがバレてしまった!

でも、感染に極端に弱い子どもたちのためには絶対に必要なことが徹底されるきっかけを作ったということは、やっぱりスマイリングは子どもたちの味方。

リスク回避、規則の徹底に大きく貢献した SHJの設立。

スマイリング効果は偉大である。

と自画自賛再び!

検査結果と基準値未満の感染症ワクチン接種の証明提出を義務づける病院がほとんどですが、そうでない場所で活動するスマイリングのメンバーも、罹患接種歴を調べ、団体に誓約書を提出する、という徹底ぶりです。

これも胸を張って活動できる所以です。

🔹Give One オンライン寄付〜E-ファンドレイジングチャレンジキャンペーンに参加しています〜
開始時間:5/22(火)11:00~
終了時間:7/5(木)~23:59(日付が変わるまで)

〜病棟で活動するということ〜

ホールや外来ロビーで、患者さんたちの癒しの目的でコンサートを催す病院が増えています。毎月定期演奏会をしている病院もあり、絵画や生け花の展示も含め、治療のための場所に心のオアシスを設けることが一般的になりつつあります。

病院に来て本格的な音楽を聴くというのは、痛みや治療で後ろ向きになりがちな気分に光が差し込むほどのエネルギーになるでしょう。

たまたま通院の時に芸術を鑑賞できたら病院の印象もガラッと変わって、薬局で薬を待つ間も気分が違うかもしれません。

患者のためという名目ですが、じつは職員にとって、業務の合間にただ通りかかるだけでも、気分が変わるものです。立ち止まって聴き入る白衣姿を見かけることもしばしばです。

しかし残念ながら、通院している人、入院中に病棟の外に出られる患者さんたち向けになってしまうのは仕方ないことかもしれません。ベッドサイドのモニターから中継を見られる病院もありますが、やはり生演奏を間近で聴くのとはまるで違います。テレビで音楽会を観るようなものです。かえって参加できない疎外感を生み出してしまうかもしれません。

この課題を解決するのがスマイリングホスピタルジャパンの病棟訪問。

小児病棟のプレイルームには、病室を出てもよい子が多くて15人ほど集まります。

こぢんまりとアットホームなやりとりの中ですから、きちんと前を向いて聴く堅苦しいものではなく、一緒に歌ったり希望する子には小さな楽器を渡して一緒に演奏します。

コントラバスや二胡、ギタレレ、カリンバなど珍しい楽器体験の時間もあります。

ピアノを体験した子は音楽に目覚めてベッド上でも弾けるイヤホン付きのキーボードをお母さんに買ってきてもらったほど。入院生活がガラッと変わったといいます。

安静が必要でプレイルームに出てこられない子は・・

アーティストが病室へ行って部屋にいる子たち2~4人を対象に愉快な時間を一緒に作ります。

もっと安静が必要で起き上がれない子は・・

ベッドサイドで家族も一緒にプライベートプログラム。

個室でのリサイタルは、

一人のために、私たち家族だけのために?

と涙されるお母さんもいて。

これだ!

と思う瞬間です。

小規模だけど一人一人に寄り添う定期的な活動・・・生活のリズムにもなっているといいます。

✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏ ✏

作ったり描いたりといった美術系の活動はまずホールや外来ロビーでは行われません。病棟訪問だからできること。

これについても別の機会に書こうと思います。

🔹Give One オンライン寄付〜E-ファンドレイジングチャレンジキャンペーンに参加しています〜
開始時間:5/22(火)11:00~
終了時間:7/5(木)~23:59(日付が変わるまで)

 

エリアごとの連携はSHJの大切な宝物

スマイリングホスピタルジャパンは東京の本部で事業管理しながら、活動自体は北海道から沖縄まで、12の地区で独立して運営しています。総勢160名ほど。

たくさんの人を巻き込んだものだ、と我ながらよくぞここまで、と思います。

心ある人たちが集まってくれたことに感謝を込めて、気持ちよく活動できているかな、と各地へ思いを馳せる毎日です。

まず地区コーディネーターの存在なしではこのシステムは無理というもの。リーダーとしてしっかりエリアを引っ張ってくれています。

研修会の前に行ったコーディネータ連絡会の風景@日赤医療センター小会議室

業務は病院や施設の窓口、アーティスト対応、活動マッチング、活動付き添い、報告書作成、地区報告ブログ更新など。

地区ごとにカラーがあり、それぞれ、コーディネーターを中心に、十分なコミュニケーションをとりながら仲良く活動を盛り上げています。

時々、コーディネーターに連絡をとり、困ったこと、やりにくいこと、新しいアイデア、エピソードなどを聞いたりするのは、代表としての楽しみです。

先日嬉しいことがありました。

各地区ブログはもちろん、広報など、S N Sでできる仕事を遠隔で行うボランティアがいます。在宅業務のため、地区のメンバーともメールやラインでの連絡が中心で、会う機会がありませんでした。

やっと一堂に会したのは3月に開催したSHJ全国研修交流会でした。

そんな在宅広報ボランティアが体調を崩して入院したと知った地区のメンバー6名ほどが、揃って見舞いに行ったと連絡が来ました。

その時の様子を写真付きで教えてくれ、真ん中で嬉しそうにピースする当人の周りでキラキラの笑顔で支えるメンバーたちを見て、ああ、いいなあ、みんなあったかいなあ、と心が温かくなりました。

活動者がまず寄り添い合っている・・素敵だな、これは原点かもしれないと感動したものです。

担当のアーティストが突然の体調不良で活動ができなくなると、コーディネータが中心となってささっと連絡し合います。

待っている子どもたちをがっかりさせないようにと、代わりを引き受けるアーティストがいる・・。そんなことはしょっちゅう。

各地区が同じ1つの目的のもと、良い関係を築き、子どもたちからたくさんのことを教えてもらいながらやりがいを持って活動していること、誇りに思います。

コーディネータが核となる各地区のSHJコミュニティへ、本部からエールを送ります。

今年加わったのは沖縄地区と茨城地区。

もっともっと増えますように。

13番目はどこでしょう。楽しみです。

🔹Give One オンライン寄付〜E-ファンドレイジングチャレンジキャンペーンに参加しています〜
開始時間:5/22(火)11:00~
終了時間:7/5(木)~23:59(日付が変わるまで)

〜もうちょっとの想像力〜

あと少しの想像力があったらもっとあったかい社会になるだろうなあ、と思うシーンがあります。

中でも、電車内。

たまたま乗り合わせた人同士が同じ空間を一定の時間、偶然一緒に過ごすという、ものすごい一期一会の繰り返し。

その一瞬の積み重ねが社会生活だとすると、”今この時”を大切にすること以上に大切なことってあるかな?と思います。

人間観察を楽しむというおまけ付き。まずは電車の中を見回してみることをお勧めします。

”人の振り見て我が振り直せ”

あ、あの人もう少し寄ればもう一人座れるなあ、

と感じたら自分がそうしたらいい。

空いている席の前に立つと、私みたいに図々しいオバサンでないかぎり、あの席は無駄になるなあ、

と感じたら、

たまたま空いている席の前に立った時、座ってしまえば必要な人のためにとっておける。その時はさっと立てばいい。そうでなかったら目的地まで座るというお得感あり。

満員電車の中で、なぜかすっぽりと空間があるときがあります。

ここに一人入れば入り口の押し合いへし合いもきっと少しは減る、と考え、その隙間にすっぽりと身を斜め横にして滑り込ませてみたりします。

ここまでくるとちょっとおかしいんじゃない?と言われそうですが、それは小柄な私だからできること。

スマホからほんのすこしの間でも顔を上げたらハッとする発見があるかもしれない。さあ顔を上げて人間観察。

おしゃれな人からインスピレーションをもらったり、何気ない子ども同士のやりとりに最近のトレンド!?を知ることができたり・・。

「気づいた」と「気づかなかった」

これだけのことでどれほど違った未来(次の瞬間から先)があるだろう。

思いがけず未来が開けるのか、または現状維持か。

ちょっと大げさだけど、一期一会はそれほどの意味があるような気がします。

これな〜んだ?想像力!!