~手をつなごう。~

患者になってわかったこと

患者として長期間ベッド上で過ごした頃の無力感、やるせなさが

今の活動に導いてくれた

奇跡の生還をどう生かすか

無意識のうちに夢が膨らんでいったのかもしれない。

それならここでもっと勉強しなさい、

子どもたちから教えてもらいなさい、

と連れて行かれたのが病院内の学校だったと。

そんな風に前回綴りました。

1/30投稿〜患者になってわかったこと〜

私の場合

多発性の外傷ですから

生死の間をさまよったとはいえ

一旦回復が見えればあとは傷が癒えるのを待ちながら

これからに希望を持つことができる

後遺症があったって、

あの頃の長く続いた苦痛に比べれば・・・。

しかし、院内学級、病院で関わってきた子ども

これからも関わっていくだろう子どもには

小児がんの子どもがたくさんいます。

一進一退を繰り返し、

薬の副作用に耐え、

辛い化学療法や移植を重ね、

子どもたちは本当によく頑張ります。

一旦回復が見えても

再発や後遺症への不安に

子どもも家族も押しつぶされそうです。

そんな姿から知ること、

教えてもらことのために

教員として身を置いた現場は私の学びの場だったのです。

そして家族を含む当事者として

こんな時、一緒に闘病生活を送った仲間というのは

生涯にわたる宝物でしょう。

情報の共有や気持ちをぶつけ合う

今まさに自分の心を占め苦しませるものを

話せるのは同じ経験をした人だということも

身にしみて感じました。

経験者が立ち上げたというサイトが新聞で紹介されていました(東京新聞12/19朝刊)。

手をつなごう。

サイトを開けると

~小児がんに罹患した経験のある方とそのご家族が経験談を共有・交流する場所~

と紹介されています。

きっかけは、サイトの管理人が闘病ブログに

困ったことや悩みを綴ると

同じ経験をした母親からのアドバイスの書き込みがあり

その助言は無力さを和らげてくれたこと。

一言で小児がんと言っても種類はたくさんあって

同じ病名でも症状は様々です。

それでも誰かの役に立つ情報や助言はあるはずだと。

そんな経験やおすすめの対処法を共有する

小児がんコミュニティ 手をつなごう。

ブログを通じて知り合った小児がん経験者の父母3人で運営しているといいます。

治療中の悩みを始め、

治療後の生活、

復学について、

本人、周囲への説明

など項目別の掲示板が作られています。

子どもたち一人一人が頑張った証が

誰かの力になればいい。

自分たちもたくさんの方に助けてもらったことに感謝しながら

ともに頑張ろう・・そういう場でありたい。

というサイト設立者の言葉からは

溢れるような愛を感じます。

今では何についてもネットで検索すれば山ほどの情報が得られます。

情報が多すぎて、その波に溺れてしまいそうです。

そんな思いをしながら一番必要な情報は何かに気づく。

それは当事者の経験談。

「はいどうぞ」、という一方的な情報ではなく

温かくそっと寄り添ってくれるなまの声。

「手をつなごう。」https://c-cancer.com/thought

〜患者になってわかったこと〜

アートを病院や施設の子どもたちに!

スマイリングホスピタルジャパンの4つの活動方針は

🌀本物のアート

🌀定期活動

🌀参加型活動

🌀個別活動

と、1つずつの意義と必要性を綴ってきました。

その過程で

自分自身が患者として長期間ベッド上で過ごした頃を思い出し

その時の無力感、やるせなさが

今の活動に導いてくれたのだ、

改めて確認することができました。

🛌 🛌 🛌 🛌 🛌

意識は戻っても

動けずにベッドに張り付いていた頃。

上半身はコルセットで固められ、右肩から手首まではギプスと包帯でぐるぐる巻き。

指先まで自分の意思では動かない。

点滴に耐えられる血管を求めてやがて足の甲に針が常駐され、

かろうじてナースコールが左手に握らされていました。

そんな私の周りでは

白衣が動き回り電子音が響き、

そして看護師さんのパタパタという足音が行ったり来たり。

それらが日常の風景になっていました。

しまいにはこの軽やかな足音は○○さん・・

この重々しい足音は○○先生・・

足音の持ち主まで判別できるほどに。

あ、誰かが点滴台を押しながら廊下を歩いてくる。

さっき出て行ったこの部屋の窓側の患者さんが戻ってくるのかな。。

医療機器が載せられたステンレス製のカウンターが

キャスターに揺られてカタカタとやってくる。

どこかの部屋で誰かがナースを呼んでいる。

ナースの小走りが続く。

あの音は夕飯を運ぶキャリアに違いない。

心なしか病院食の匂いが一緒に運ばれてくる。

そんな風に一にちが過ぎる。

音があってよかった。匂いがあってよかった。

情景を想像して楽しんでた。

ささやかなエンターテイメント。

長いようで短いようで。

それにしても単調で退屈なはずなのに、

痛みと不安だけがちゃちゃを入れてくる。

こんな時間の流れに

ダイナミックな刺激があったらとも思うし、

そっとしておいて欲しいという内向きな気持ちもある。

長期入院生活・・

自分には縁のないことと思っていた。

患者になってわかったこと・・・

言葉にできないくらいの

苦痛や心配や無念さが怒涛のように押し寄せてくる。

身体が動かない分、頭の中ではあれこれとマイナスのことばかりがぐるぐる忙しい。

しかしそのうち、自分の生き方を反省し、これからどうしていくべきなのかを考える時間が与えられたのだとわかった。

🎈 🎈 🎈 🎈 🎈

長期入院生活・・

自分を持て余しているなか、

笑わせてくれる人が来てくれたら・・。

おもしろい話をしてくれる人がいたら・・。

歌ってくれる人がいたら・・。

いやいや、あの頃はそんなことは

夢にも思わなかった。想像もしなかった。

時代は変わったなあ。

病院に楽しい催しがあるなんて。

遊びと学びが仕事の子どもたちのいる病棟では

定期、参加型、個別の質の高い芸術活動があるんだって?

入院してないと経験できないかもしれないほどのわくわくを取り入れている病院が増えているとか。

あれ?

それって

いつの間にか自分が設立したNPOの話?

そう、

時代を変えたのは

スマイリングホスピタルジャパン!

長期入院生活の中で患者になってわかったことを通し、

奇跡の生還をどう生かすか

無意識のうちに夢が膨らんでいったのかもしれない。

それならここでもっと勉強しなさい、

子どもたちから教えてもらいなさい、

と連れて行かれたのが病院内の学校だったと。

そんな風に思います。

個別にベッドサイドを訪問するということ

物理的にも精神的にも極端に制限された空間、病床において

どうしたら自分の世界を作ることができるか

SHJが大切にしている「主体的に」活動してもらうためには・・

アートを病院や施設の子どもたちに!

と日々取り組むスマイリングホスピタルジャパンの4つの活動方針は

🌀本物のアート

🌀定期活動

🌀参加型活動

🌀個別活動

この中でも究極と言っていいのは個別のベッドサイド活動。

安静が必要であれば、プレイルームはおろかトイレも導尿管を通してまたは簡易トイレで。場合によってはおむつのことも。

入浴の代わりは看護師さんによる清拭です。

入院中を思い出します。

テレビをつけたくても届かない。

かゆいところがあればナースコール。

喉が渇いてもナースコール。

少し動けるようになったとしても、

カーテンを閉め切ってしまえば

看護師さんやお医者さんを除けば一日誰とも会わない

という日もあるかもしれません。

音楽を聴いたりテレビを見たりして

だるさや痛みを凌いだりするかもしれません。

各病床に設置されたモニターを通して

外来ロビーで催されているコンサートを観ることもあるでしょう。

しかしこれは自分の不自由さを思い知ることに

繋がらないとも限りません。

私はこのモニターを見るたびに、そして

「~時からロビーコンサートが放映されます」

というお知らせを見るたびに、

残念な気持ちになるのです。

これぞ、医療現場につきもののパターナリズムの一種だと。

この一見寄り添った配慮。

「パターナリズム」とは「父親的温情主義」のこと。

もともとは半人前の子どものためにあれこと世話を焼く父親のことだそうです。

「良かれ」と思ってしていることが

実は余計なお世話だったり不必要だったり

ときには傷つけるものだったりします。

このモニター、必要な情報を得るためにはときにあったほうがいいでしょう。

でも看護師さんがコールを聞いて駆けつけてくれれば

温かなやり取りの中で情報を得ることができミュニケーションを補うことになるでしょう。

まして、エンターテイメントのためにモニターを使う

というのは反対です。

だから私たちはベッドサイドに押しかけているのです。

アートに人間的な温かみがなくてどうする?

出来上がった作品を観ること

演奏の録画や中継を観ること

これでは、ただでさえ受け身ばかりに辟易している生活に

輪を掛けることになります。

じゃあ、どうやって?

体の状態や環境に合わせてできることをいくつか用意して

選んでもらうのです。

場合によっては

二択、三択なら子どもにとってより負担は少なくなります。

曲、色、形、お話、楽器、

トランプマジック? コインマジック?・・

こちらで活動を決めるは最小限。

自分で選んだ活動ができたら

もうそれは「主体的な参加型」活動です。

子どものペースに参加させてもらい

子どもの表情と語り合う。

無駄な長居は禁物。

Smiling Hospital Japan Official Website

〜優先席の怪 ・・;〜

優先席については以前に書いたことがあります。

しばらく様子をみて、

特に座りたそうな方が見当たらない場合は着席。

自分は楽だし、

いざというときにささっと譲ることもできる。

だから優先席は座っておきましょう。

みたいなことを綴りました。

2018/1/15 投稿〜広がれ!ヘルプマーク 

今回は一年生の孫と一緒に北の丸公園にある科学技術館に行った時の地下鉄での

偶然にも行き帰りに起こった

なんとも考えてしまう出来事です。

🚃  🚃  🚃  🚃  🚃

まず往路。

土曜日の10:30頃の地下鉄は案外混んでいます。

たまたま優先席の近くに立っていましたが、

若い勤め人や中年の方が

疲れた表情で座っていました。

と、停車駅から乗り込んできた外国人が

いきなり結構な剣幕で

ちょっと、ここは優先席でしょ。

なんであなたたちが座ってる?

何を考えてる、Japanese people!

とまくしたてました。

見ると、その男性と同じ駅で乗車したと思われる初老の婦人が、押されて押されて優先席の前に。

その方に譲りなさいと言うでもない、

若い人は優先席には座ってはいけない、

という論理です。

結果、全員がいたたまれなくなって立とうとしましたが、 

あなたはいいんですよ

と一人の夫人に立つのを制止しました。

その方は、席を譲るべきか、かえって失礼なのかと迷う微妙な年頃の婦人でした。

当然あなたは優先席に座っていい

と言われて気持ちいいものでもないでしょう。

なんとも失礼に感じました。

奥へと押されてきた初老の婦人は顛末の一部始終に目を白黒させていましたが、

激高男性に

どうぞ、

とやっと促されて

ありがとうございます

と遠慮がちに空いた席に座られました。

想像するに、

その婦人は最後まで居心地悪かったんじゃないかな。

当の男性、弱者優先を叫んでいるのだろうけれど、

残念ながら

想像力に欠ける人

他の人も体調が悪かったり内部障害だったりかもしれません。

自分の価値観を他人に押し付ける

どんな権限ががあって人の良心に踏み込んでくるんだろう

こういう人こそ、本当は差別主義なのかも

それも無意識レベルで。

あの気の短さでは、

表に出ない障がいへの理解どころか

妊婦さんマークも

ヘルプマークも

目に入らないんだろうな。

🚃  🚃  🚃  🚃  🚃

そして復路。

夕方まで満喫した孫はまだまだ体力が有り余っていたけれど

私はといえば、

孫の喜ぶ様子が嬉しくて気持ちは幸せいっぱいだけど

身体はヘトヘト。

年齢を感じつつ、ふと空いた優先席を見て

「ばあば、疲れちゃったから座るね」

と言いながら座席に向かおうとしたら

空席の隣に座っていた初老の婦人が、

孫に向かって手招きをしているのです。

孫はなぜ?と戸惑いつつどうしていいのかわからない様子。

私は私でストップをかけられたようで

座るにすわれずそのまま渋谷で下車。

「せめて井の頭線は各駅で座って帰ろうね」

と孫に話しかけながら

優先席に対する多様な価値観に

お腹いっぱいになりさらに疲れが増幅したものです。

🚃  🚃  🚃  🚃  🚃

移動のしやすいシートの両端を全て優先席に!

この画期的なアイデアを自画自賛した

2018/11/29投稿 〜みんな隅っこが好き〜。

しかし、このさい、

全ての席を優先席にしたらどうなんでしょう。

それにしても、帰りの地下鉄に

行きで一悶着起こした男性が乗っていたら、

孫に手招きした婦人になんと言ったでしょう。

席を勧めるのは少年じゃなくて、

おばあちゃんのほうでしょ、と言ったかな。

それはそれでありがたいやら寂しいやら。

病棟の白い壁をポップに変えようプロジェクト開始!

2013年からスポンサー契約を結んでいる

Fiat Chrysler Japan

が取り組むCSVプロジェクト

Share With FIAT*

のプラットフォームで展開したクラウドファンディング

子どもたちと一緒に病棟の白い壁をポップに変えよう!

おかげさまで予想以上のたくさんの方からの共感と

目標よりも大幅に上回る支援をいただき、

”子どもたちと一緒に

ウォールステッカー作りワークショップ”

を開始しました。

Share With FIAT*とは・・

          FIATが2011年1月より

        『Share with FIAT』を合言葉に取り組むCSV活動です。

         人も自然も豊かになれるクルマづくりとともに、

         社会全体で共有できる価値を創ることを目指したCSV*

         世界中のNPOやNGOとコラボレーションをしながら

         人と人の想いをつなぎ、

          社会に笑顔をひろげていこうという理念です。

CSV=「社会と共有できる価値を創造する」こと。

          社会にとっての価値と企業にとっての価値を両立させ、

          企業の事業活動を通じて社会的な課題を解決することを目指す考え方。

ウォールステッカー作り・・・

SHJ登録アーティストのイラストレータMari manabeさんによる

塗り絵モチーフを

入院中の子どもたちが夢中で塗り絵していきます。

中にはアーティストの絵に独自のデザインを加えたアート(これぞ本物のアート!)

を爆発させる子もたくさんいて、

子どもの感性の素晴らしさや可能性に

感動すること頻り。

作品は一旦持ち帰り、ステッカー加工します。

病棟の壁ばかりでなく、入り口の扉までをも飾ります。

自分がデザインしたステッカーが

今、そしてこれから自分を含めて入院する仲間のために

白いだけの壁を楽しく明るくすることができるなんて!

作る楽しみに、貼る楽しみ、そして今まさに完成した壁を思い描いてウキウキワクワク!

手を動かすことに加えて

どんな病棟になるのか想像するみんなの顔は

真剣な中に期待感と得意感とで

本当に楽しそうでもあり忙しそうでもあり。

 

ステッカー作り第一回は魚がモチーフ。

柄も色も大きさも、そして表情も形も違う個性的なfishたちを

病棟の入り口扉に貼ります。

こんなにたくさんできました!

この病棟の入り口はガラス扉なので外からも内側からも見ることができます。

おまけに、開くたびにガラスが重なるから

海藻の間を泳ぎ回るかのように見える仕組みです。

このアイデアは病棟保育士さんによるもの。

子ども目線が光ります。

退院しても外来受診の時に

病棟の入り口まで行けば、

入院して治療を頑張った時の自分の作品を見ることができます。

ピンポーン!

保育士さんや看護師さん、お医者さんを呼んで

退院した姿を見せながら、

これが私の魚!

これが僕の!

と盛り上がること請け合い!

さて次週は

移植室へ向かう廊下の天井に貼る鳥やらUFOやらに取り掛かります。

GREEN FUNDINGサイトでの報告

Smiling Hospital Japan Official Website