SHJヒストリー31~3年前の3行日記・続き~

たとえたった3行の走り書きでも子ども達の様子が生き生きと伝わってくるのは、感動をいっぱいに浴びていたからかな、と思います。

そんなメモからはお母様の感想もしっかりキャッチしていた熱心さも伝わります。

我ながら毎回のアシスト頑張ってきたな~と。

必ず一緒に参加するご家族もいたり、お母様だけの参加もあったり。

メモから・・。

子どもがお昼寝してしまうと「チャンス!」とばかりにクラフトに精を出すお母様もたくさん。付き添いに疲れているお母様にはひとときの気分転換が必要だ。

「こんな間近で本格的な演奏。入院もしてみるものだね」という感想をくださったお母様。

閉め切った扉の中での個室コンサートでは、涙を流しながら鑑賞してくださるお母様・・。

入院中はじめてピアノに触れ、ブルースのリズム伴奏に合わせてノリノリの男の子、音楽に目覚めた瞬間!。

好きなアーティストが来ると他の子の個室訪問に椅子を持って“おっかけ”、各病室の外でピアノ演奏と歌を楽しむ男の子。

気持ちが沈んで立ち上がることも拒否していた幼児さん。音楽の演奏を聴いているうちにベッドの柵につかまって膝を屈伸しながらいつのまにかリズムをとりはじめ、医療者をびっくりさせた!。

簡単なマジックを教わって「練習して退院したら友達に見せるんだ!」と張り切る子どもたち。

将来の夢を聞いて実現した時の姿を描いたり、好きな色や遊びなどをじっくり聞き取って似顔絵に仕立てるアーティストの様子に、親御さんは「そこまで我が子を理解しようとしていなかった。はっとして涙が出た」と。

ひとつひとつのエピソードが宝物です。

お母様たちにとっても、活動中のふれあいがちょとした気分転換になっているようです。

今日も、3行メモを見ながら、自分がアシストした時の活動を懐かしく思い出してみました。

病院数も増え、関東では現在各病院に担当のアシスタントが付いてくれています。

現場のスタッフとアーティスト、子どもたちをつなぐ大切な存在。

賛同してくれる仲間はかけがえのない大切な宝です。

バタバタのあの頃から今に続いている。

共感して集まってくれるたくさんの人たちへの感謝、改めて感じます。

3行日記、つけててよかった!

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〜感動しながら学ぶ〜

とある子ども向けアートワークショップを覗いてみた。

こちらのテーブルでは粘土工作。

小さな子どもたちのむちむちした手が粘土をちぎったり丸めたりする仕草は、何て愛らしいのだろう。

あちらのテーブルでは色水実験遊び。

それぞれ好きな色を2つ選んで・・。

「赤と青を混ぜると何色になる?」

『むらさき!』

「正解!」

ここで私は勿体無い!とすかさず思ってしまう。

子どもが知識として知っている、またはすでに体験として知っていることでも、

「むらさき?本当?じゃやってみよう」

と投げかけてみてはどうだろう。

実際に手を動かしてやってみて確かめる。

結果を共有することで、知っていた子は得意げに満足するだろう。

知らなかった子は、

「わあきれい!」とか

「ほかの色もやってみる!」と発展する。

または同じことを何度も繰り返して量によって微妙な色の違いがあることに気づいたり、2つの色が混ざるさまを飽きることなく観察したりするかもしれない。

赤+青=紫

という大正解は口で言うのは簡単だけど、実感を伴って初めて生きた知識となる。

体験を通して実感すること。そこに学びの喜びや「もっとやってみたい」という意欲が生まれる。

体験して実感し感動しながら学習ができたら、脳はスポンジのように自ら多くのことを吸収していくだろうなあ。

勉強って本らいそんなものじゃないかな、と思う。

〜アシスタントコメントより〜

アーティストはもちろん、活動を支えるアシスタントの存在はとても大きいもの。

活動報告書のアシスタントコメント欄は毎回臨場感たっぷりです。

ここで一部紹介します。

日赤での眞理さんの活動~ピアノ弾き語り&リクエスト~

重度のお子さん達がアーティストのお話や歌を聴いている様子、息遣いや目 元、お口の形の微妙な変化などを見るにつけ、感動で震えるそのお子さんの心が命を紡いでいるのではないかと思います。

今日は眞理さんの世界に浸っていて、ふとそんなことを強く思いました。

お子さん達それぞれの感性を、保育士さんのアドバイスも頂きながら眞理さんのピアノと歌声がノックしていきます。

ああ やっぱりこれが大好きなんだあ♪と思える感触があった時は、それを再確認できた嬉しさを味わせてもらっています。

付き添いのお母様のリクエストはアナ雪♪ 

ほっとひと息 肩の力を抜いて緩んで頂けたでしょうか。

眞理さん、今日も温かくて優しい時間をありがとうございました。
日大での麻里さんの活動~塗り絵・貼り絵ワーク~

なんとも頼もしく、可愛い新人アシスタント現る!

プレイルームでは一番乗りの女の子が待っていてくれました。

複雑な点滴スタンドを操りながら皆さんを迎える準備のお手伝いも楽しそう。

ここに並べるといいねとアドバイスもしてくれます。

マイ鉛筆削りも持参していてみんなで使わせていただきましたよ。

その鉛筆削りが話題に一役買って、塗り絵の最中に大人たちはネットで検索しはじめたり、終始明るく楽しく和やかな空間です。

丁度お勉強の時間でここに来られないお子さんの為にお母様が塗り絵を選びに。

麻里さんのポップでお洒落で可愛いイラストを目にすると、子供達より大人の方が迷いに迷っているのは何処の活動でも一緒ですね。

又、お家に居るおねえちゃまにも、こんなのが大好きと言いながらご希望のものを持ち帰るお母様も。

かぶとむし・カブトムシ・甲虫・・と整然と並んだカブト虫だけのイラストは早々に品切れ! 

ちょっと立ち寄ったドクターも男の子の塗り絵を見ながら、カブト虫と言えばヘラクレス!!と。

女の子たちはハートもキラキラも大好き。

おしまいの時間になっても、まだまだいっぱいキラキラを付けたい!とおへそを曲げているお子さんの笑顔が見たくて、そばの大人達もなんだかんだと言いながら大急ぎでお手伝い。

まだまだ言葉が少ない幼児さん。描いているのか塗っているのか、大胆な色鉛筆使いにみんなして良いねっ、上手だねぇ。

なんだか大家族のようで温かいのです。

どの日も『今日』は、此処こそが日常なのですね。 

病棟に居ても、少しでもお家のように自分らしくいられること。

子ども達の為に、ご家族もスタッフさん達もきっとそんなことをとても大切になさっているのだなあと思いました。

そして麻里さんはいつだって自然体。 

このプレイルームでみんながぴたっと一つの絵のようでした。

一つ一つの活動を大切に、その余韻に浸りながら振り返る時間も豊かなひと時になっていたら嬉しいです。

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〜アートの定義ってなんだ?〜

アメリカ合衆国の進化生物学者でノンフィクション作家、ダイアモンド博士による特別授業12回”ヒトの秘密”をEテレで放送していました。

人間の不思議や人間が抱える問題について生物学者の観点で学生たちに問いかけ、解き明かしていくというもの。

学生たちの活発な意見にはびっくりさせられます。

たまたまテレビをつけて、面白くて見入ってしまったのはアートがテーマの今回。

ヒトは自分たちが作り出した芸術を、進化の象徴だと考える。だけど動物だってすごいアートを生み出すらしい。

人も動物も何を求めて芸術活動をするのか・・。

自然が大好きでよく「自然が織りなすアート」 などどブログで書いてるけど、

ちょっと待てよ、artの反意語はnatureだ。

博士、まずは学生に問う。

アートの定義ってなんだ?

美しい夕日はアート? 着ているものはアート? 

博士は「アート」の意味は人が作った美的欲求を満たすもの、さらに生きていくための機能は持たない、と言っています。

つまり、服は防寒のためだからアートでないと。

だけど、衣食住の「衣」という観点ではそうかもしれないけど、いったん何かしらの工夫をしてデザインしたらそれはファッションでありアートになるとも言えるだろう。

夕日は人が作ったものでない自然のものだからアートではない。

鳥のさえずりは遺伝子に組み込まれたものだからアートではない。

それらに対して芸術家の名曲はその人が生み出したものだからアート。

さらにさらに、

動物もヒトに負けない見事な作品を作り出すということも伝えられていた。

例えとして番組で紹介されていたのは、名前は忘れたけどフグの一種のオスは海底に円形の芸術砂絵を作り、メスを引き寄せるのだそうだ。

動物のアートはオスからメスへのアピールってことか。

しかし、これももしかして子孫繁栄のために組み込まれた遺伝子のなせる技、としたらアートではなくなる。

う~ん・・

動物のこのような行為がアートとすると動物のアートには計算がある。

けれど、ヒトの作り出すアートは、理屈も説明も計算も抜きの感性の世界から生み出されたもののような気がする。

だとすると、アートに関しては動物よりも人間の方が純粋ということになる。

アートが極めてプリミティブで純粋な感性から沸き起こる活動だとしたら、一番のアーティストはやっぱり子どもたち?!!

でもでもartの意味は芸術の他に、人文系の学科、人為、さらには策略なんて不本意な意味もあるではないか!

動物の行為(メスを引き寄せるという策略?!)が本当のアートなの?

本物の花はアートではなく造花がアート(artificial flower)なのか!ただしこのアーティフィシャルというのは芸術の、という意味ではない。模造のという意味。

ランダムハウス英和辞典には、a smile without art=自然な微笑 という例も出ている。

アートとは奥深い意味合いがあるんだな~、というところで止めておかないと、

夜も眠れなくなりそうだ。

大混乱!!

〜アーティストコメントより〜

活動報告書にはいつも珠玉の振り返りコメントが!

今日は「とみちゃんの読み聞かせ」の報告からその内容と様子を書いてみます。

声優のとみちゃんは、絵本(15冊)、紙芝居(1冊)を持参。

子ども達に選んでもらうためです。

行ってみなければわからない病院の状況にも合わせられるようにたくさんの素材を用意してくれるアーティストの一人です。

同じ病棟でも、行くたび違う。

例えば子どもの年齢、人数。

プレイルームに集まれる子の数。

ベッドサイドでの活動の数と子どもの状態。

冬は感染症流行期なので、なかなかプレイルームに集まることはなく、今回はもっぱらベッド際での一対一の読み聞かせでした。

「とみちゃんの読み聞かせ」

どの病院でも人気なしかけ絵本の『ぼうしをとったら』でコミュニケーションをとりながら読み聞かせが始まりました。

ベッド際にあるものが彼らとの会話のヒントになるので、それに関連した絵本を選ぶそうです。

絵本は歌絵本が中心。わらべ歌絵本、歌絵本、図鑑、歌紙芝居。

とみちゃんコメントから・・。

手術後、あまり笑わなかった女の子が絵本を読むとどんどん笑うようになってきて、会話も少ししてくれました。

完成したお絵描きをみせてくれたり、心を開いてくれお話してくれたり。

そんな時がアーティストの心を満たしてくれる時。

ベットにあったクレパスで、絵本の絵の色が、どのクレパスの色かを当てる遊びを思いつきました。

色を当てながらだんだんと声が生き生きとしてくるその子をみて、とても嬉しくなりました。

個別の多い冬の活動。濃密な豊かな時間が過ごせます。

絵本を読んでいる間は、お母さん達がお出かけしたり、休憩時間になっていたみたい。

お母さん達が少しでも楽になる時間を提供できていたら嬉しいです。

と、子どもだけじゃない、お母さんにも寄り添うとみちゃんの活動はSHJの理念そのものです。

泣いている子の心の寄り添いが難しかったとのこと。

とみちゃんの今年のテーマだそうです。

ここでアシスタントコメント紹介。

冨田さんは子供たち一人一人に寄り添ってお話をされるので、すぐに子供たちが目を輝かせてお話しを聞き、心を開いておしゃべりしてくれます。そのようすに、病棟のスタッフ一同みんなが驚くほどでした。「今日、はじめて笑いました。」という5歳位の女の子のお母さん、ほっとした表情になっていました。

子供たちそれぞれお話しや歌の反応に個性があって、それらを冨田さんは自然に引き出してくださるので、素晴らしかったです。子供たちは、きっとすてきな時間を過ごせたと思います。

そうに違いない。

優しいアーティストたち、子どもたちの力でもっと優しく素敵になります。

冨田泰代プロフィールはSHJ関東アーティスト一覧で!

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