〜🌀場違いの効用〜

🌀病棟で大道芸

🌀病棟で着物

🌀病棟で科学実験

🌀病棟でラップ

🌀病棟で悪ふざけ

🌀病棟で天井まで届くはしごでジャグリング

🌀病棟でコール&レスポンス

・・・・・

・・・・・

挙げればきりがない

これがSHJの活動がウケるわけ。

もちろん、

安静が必要な子どものところでは

テンションを下げなくてはならないことは

百も承知のアーテイストです。

だから

「アーティストたち、

羽目を外したらどうしよう・・」

などという心配は無用です。

制作系の活動だったら

作品の中でアーティストたちは

子どもたちに負けないくらい発想豊かに

羽目を外しています。

⚗ 🔬 ⚖ 🧪 🥼 🗜

高度医療現場とは、普通に暮らしていたら

関わる機会のない、

敷板の高い遠い場所というイメージでしょうか。

小児病棟といったらその中でも最も遠い場所かもしれません。

緊張の連続にある医者や看護師たちは

1ミリのミスも許されないピンと張りつめたような知性の塊。

いっぽう、

リズムやウィットという

いっさいのマニュアルやトリセツのない

クリエイティビティ溢れるアーティストたちは

周りの感性をくすぐるユーモアの塊。

🤡 🤹‍♂️ 🃏 🤹‍♀️ 🤡

失礼とは承知の上で、その落差が時に滑稽でさえあります。

時にアシスタントとして

アシスタント研修のために同行すると

それぞれがそれぞれの立場で懸命に子どもと向き合います。

全く真っ当な立場と

常識で言えば場違いな立場。

スマイリングホスピタルジャパンの活動は

「突飛な発想から出発したありえない活動」

「思い切りの良い大胆な着眼」

とよく言われます。

”面会時の注意”として病院が掲げる注意点に、

「入院している人は病気を治すことが一番の仕事です。

患者が疲れないように、

面会時の会話は必要なことに限り、

長時間居座ることがないように気をつけましょう」

というのをよく見かけます。

とても一般的で患者さんに寄り添った極めて当たり前のことです。

でも、これを小児が入院中の立場で読んだら

がっかりするだろうな・・。

という反抗心がこの活動の原点でもあります。

医療現場の常識を覆した!

とは大げさですが

場違い、外しの効用は

全国の小児病棟で認められてきた!

そんな風に感じています。

スタッフの間でもクスッと笑える共感を生み

医療者間の

そして医療者&患者間の

コミュニケーションを深める

きっかけになったらもっと嬉しい。

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「ねむの木」村へいきました🌳

静岡県掛川市にある

「ねむの木学園」

を訪ねました。

女優 宮城まり子さんが

1973年に設立した肢体不自由児施設です。

様々な施設が作る一帯を「ねむの木村」と言って

広大な敷地に様々なコンセプトの建物が点在しています。

小さい頃、身体の不自由な人を見て

「かわいそう」

と言った我が子に

「かわいそう、ではないのよ。

みんな一生懸命に生きてるの」

と言ったお母さんの言葉が原点。

しかしお母さんは宮城まり子さんが12歳の時に

結核で亡くなってしまい

その言葉がいっそう心に刻まれたと。

女優を始めたのが15歳の頃。

華奢な身体のため

役は決まって子どもだったそうです。

ある作品で

脳性まひの子どもの役をすることになり

役づくりのために

脳性まひについて知ろうと

懸命に勉強したそうです。

母親が勉強していたマリア=モンテッソリーの感覚教育を

勉強しはじめたのもその頃だとか。

彼らの社会的な立場を知ることになり、

とくに当時は肢体不自由の子どもの中に

学校にさえ行っていない子がたくさんいることに心を痛めたといいます。

というのも

宮城さんが学校に行っていない子どもたちの存在に衝撃を受け、

なんとかしなければ

という使命感を強くした背景には

その頃、障がいの程度により

学校に行かなくてよいしくみ(就学猶予)があったのです。

また、家庭にめぐまれない身体障害のこどもには

学校教育と生活の場が与えられておらず、

法律も制度もないことを知り

「どのようなこどもにも、学ぶ権利があり義務がある」

という強い思いを抱き

施設を建てることを決心しました。

障害児教育の歴史を振り返ると、

1947 年に、教育基本法・学級教育法が決定され、

盲学校・聾学校への就学は義務化されましたが

肢体不自由養護学校の義務化は

遅れること30数年後の

1979年。

宮城まり子さんが

ねむの木学園を作ったのが1973年ですから

彼女の動きがこの義務化に

大きな力となったことは容易に想像がつきます。

設立を決めたあとは

資金調達に向けて

女優業の傍ら

チャリティで公演を重ねていきました。

このことは以前綴っています。

→2018/5/14投稿~ファンドレイズ・スーパースター列伝

「ねむの木」村には

ねむの木学園、

特別支援学校ねむの木と入所施設、

そして卒業生の生活する施設のほか、

子どもたちの作品が並ぶ

「ねむの木こども美術館」があります。

学校だからといって

教える

のではなく

限りなく子どもたちの湧き出る感性を大切にしている

学園の方針そのままに

自由に思うままに製作した数々の素晴らしい作品が並びます。

子どもの絵をもとにした木彫りのマスコット雪だるま(奥)とちびこ(手前)奥は美術館で買った作品の絵葉書

宮城まり子さん自身の作品や

こどもたちとふれあう写真等が混ざり合うように展示され

館内に「ねむの木のこどもたち」という

学園のこどもたちによる美しいコーラスのコンサートCDが流れていたりします。

宮城まり子さんが

いかに愛溢れるみんなのお母さんに徹しているか

それが彼女の生い立ちから自然体の生き方であり無私の心であること

何より、どんな子もたくさんの可能性を秘めているという信念

職員さんたちの彼女への敬いが根っこにあること

そんな空気が

ねむの木村全体に行き渡っているようでした。

余韻は持ち帰り、心を温めてくれています。

村にはさらに

あかしあ通りこどものお店という可愛らしい建物も点在しています。

こどものお店は

🌀雑貨屋さん

🌀毛糸屋さん

🌀お花屋さん

の3店。

ねむの木学園雑貨屋さん
ねむの木学園毛糸屋さん
ねむの木学園お花屋さん

時間によって子どもたちが店番をします。

🌸 🌸 🌸 🌸 🌸

どこもここも愛に溢れていて

とても清らかな気持ちになりました。

全ては子どもたちのために

そしてそのためならどんな苦労も厭わない

そんな大きな働きの上でこのような素晴らしい

施設ができたのだということ。

瑣末なことは置いておいて

自分の決めた道をまっすぐに歩いて行っていいのだと

改めて背中を押してもらった

「ねむの木」村訪問でした。

   やさしくね やさしくね

   やさしいことはつよいのよ

       ー 宮城まり子 ー

次回は学校の様子

製作や音楽の様子を見にいきます。

🎼入院してても音楽が広い世界に連れて行ってくれる!

“今日は世界の音楽を地図で場所を知ってもらいながら

演奏しました。

子供たちの笑顔は私たちの励みにもなり、

色々と工夫してプログラムを考えています。

自分たちの良い勉強になります”

“いつも狭い空間の中で過ごしている子供たちに

想像上ですが

音楽を通して日本以外の国の雰囲気を感じてもらえたなら・・

絵を描いてみたり、メキシカンハットを

かぶってみたりしながら楽しみました”

活動が終わったアーティストから

嬉しいメールをもらいました。

今回は広島から。

活動報告書に書いてもらう以外に

メールでその日の様子をその日のうちに

教えてくれるアーティストは多く

その度に

楽しいやり取りがしばらく続きます。

物理的に普段触れ合うことができない遠い地区から

メールで直接報告してくれると

生のやり取りをしているようで

臨場感やアーティストの高揚感、達成感が

伝わってきます。

ニコニコのアーティストの笑顔が目の前に浮かんで

ああ、この活動最高!

と意義深さに酔いしれるひとときです。

今回は世界の音楽が活動に奥行きを持たせた

というメッセージにワクワクしました。

というのも、

院内学級にいた時に行った

「国際理解教育」

の趣旨と重なったからです。

中高生の日々の学習の成果を

学習発表会で

「海外特派員報告」

という出し物にして披露した時の

子どもたちの生き生きとした学習風景は

忘れられません。

担当の英語の授業と総合的な学習の時間に、

横断的に行っていた国際理解教育の総まとめを、

テレビ番組仕立てに!

環境問題や人権問題などの中から

それぞれ1つテーマを決め調べたことを、

「特派員」として現地からリポートするという設定です。

英語教員だからというのももちろんありましたが、

遠い世界に思いを馳せ広い視野に立ってほしい、

と強く願ったのが国際理解教育を積極的に進めていた理由です。

病院という閉鎖的な空間にいると、

とかく近視眼的になってしまうもの。

”病気になって友達と引き裂かれた可哀想な自分”と決めつけ、

そこにとどまってしまう。

うつむいた顔を上げて少し遠くを見る、

海の向こうに気持ちを向けることで

固まっていた心が解き放たれることを期待しました。

世界遺産のこと、

地雷撲滅のためのアーティストによるキャンペーン活動、

飢餓や戦争で明日もわからない地域、

紛争で国を追われる難民、

温暖化など自然条件の変化の中、

絶滅の危機にいる動物たち、

言論の弾圧や女性差別、

人種差別で計り知れない苦しみを抱える人たちのこと・・・。

特に少年兵の話、

女の子が教育を受けられない国があることなどがテーマに上がると、

自分だったら・・

と気持ちを置き換えて話し合う機会にもなりました。

身体は病院にいながらも

心は自由に世界を飛び回れる。

知ることで

問題意識を持ち

自分にも何かできるんじゃないかと考える。

学びあい、気づきあい、共感する。

躍動感あふれる時間でした。

自分は遠い世界より

身の回りの問題に目を向けたい、

と病院の中のユニバーサルデザインについて

調査した生徒もいましたが

そのうち、

世界ではどうなっているのかな、

と追究は深まったものです。

・・・地図で場所を示しながら

世界の音楽を演奏すること通し

狭い空間にいながら世界に想いを馳せる機会を作った・・・

アーティストの工夫は

愛情たっぷりです。

参加した子どもたちとの

やり取りが生き生きと伝わってきました。

遠くで何が起こっているんだろう

と敢えて心を遠くに飛ばしてみるというのは

辛い病と闘っている間、

それは気分転換以上のものだと思います。

SHJ広島地区活動レポート

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教師にこそ働き方改革を!✏️

子どもにとっては一日のうちで

大半を過ごすのは学校。

教師が子どもと向き合う時間は

何より大事にされなければならない。

教科指導に加え

生徒個人の中で何が起こっているのか

集団の中で問題はないか

そこを注視し対応し

生徒、教員互いの学び合いを通して

信頼関係を深めていくことで

大切な学校での時間は意味あるものとなる。

さらに予期せぬ生徒指導や

保護者からの相談なども重要な部分だ。

しかし

最近特に増えているのが事務仕事。

長時間の残業を余儀なくされ

教員が疲弊し病気休暇をとるケースが続出している。

異常事態!

以前、教員が本来の業務に集中できるように

校務分掌等の事務担当制度があったらいい

と書きました。

→2018/11/26投稿〜学校に教員事務員を!

さらに

小学校では

英語指導、プログラミング指導

道徳教育

・・・・

また、

入学式、卒業式での起立&国歌斉唱を義務付けられたり・・

多岐にわたる業務や思想までも押し付けられる現場。

このような労働環境の低下を憂い

大学生が教職を避ける

強い傾向があるといいます。

教師の仕事が増え続けているというのに

財務省は少子化を理由に教師の数を減らそうとしています。

少子化が理由ではない。

教員の劣悪な労働環境を理由に教員を志望する人自体が激減しているのだ。

教育への予算を削る理由を少子化にこじつけているだけ。

すでに大学の運営交付金は毎年減り続けているし

教育学部のある大学では定員が減らされているという。

すべて少子化を理由にするなんて詭弁だ。

数の問題ではなく質の問題と考えれば

全くのお門違い。

日本の子どもの学力低下を憂う政府。

これはとりもなおさず、教育現場を担う教員が

本来的でない仕事に忙殺され疲弊しているからだ。

教師は楽しい仕事、やりがいのある素晴らしい仕事

でなければこれからの教育を担っていく人材も育たない。

国防費にかける膨大な予算を教育予算に回してほしい。

大学の教師養成へ、

残業代などの人件費等

教育現場への予算を増やすことの方が

国力を上げることになるのは自明のことだ。

そして

教師にこそ、働き方改革を!

・教師の数を増やして一人ひとりに目配りする余裕を

・クラス定員を20人に

・校務分掌事務員制度を導入し子どもとの時間を増やす

・教職員給与特別措置法による一律4%の調整額をやめ、残業代を払う

まだまだありそう。

教育とは、人間対人間のナマの営み。

決められたノルマを

決められた時間内に済ませる仕事ではない。

そこにこそ、時間をかける意味があり

教師としての最大のミッション

醍醐味がある。

事務作業に追われて

子どもと向き合う時間がない現状を

どうか変えていってほしい。

子どものために。

教師のために。

日本の未来のために。

賑やかプレイルームの傍ら そっと咲く小さな花🌷

プレイルームになかなか入らない子がいます。

入り口廊下の椅子に 

ちょこん

と腰掛けて

点滴台につかまり

窓越しに

歌やお話を見ています。

お母さんも一緒です。

今日の活動は

西村直人さんとcooさんの

えほんうた・あそびうたライブ。

絵本と歌、遊びと歌、即興ソングを組み合わせたパフォーマンス

一緒に歌ったり、

バードコール、レインスティック、ウィンドチャイムなどの

打楽器類を配って共に演奏したり。

クイズ絵本「うしろにいるのだあれ」は

歌に乗せつつページをめくる、対話で作るお話。

紙芝居「ハロウィンのうた」は

リズム感あるストーリーに乗せてtrick or treatを合唱。

クライマックスは

「ねこのピート だいすきなよっつのボタン」

のお話をDJラッパー風”コール&レスポンス”で!

どんな時も前向きなねこのメッセージはとびきり明るい!

全員参加(もちろんお母さんも保育士さんも)の

ラップ掛け合いは面白すぎて

涙を吹き出す人(主に大人)続出。

プレイルームは笑いの渦でした。

ラップの掛け声「イエイ!」

の時の手首と指の角度を

高校生が教えてくれたりという一コマも。

🌷 🌷 🌷 🌷 🌷

さて冒頭の女の子。

はしゃぎ盛り上がるみんなの様子を

少し距離をおきながらだけど、

食い入るように見ていました。

面白さが廊下の外にまで伝わるころ、

にこにこ笑顔を浮かべ始めました。

少しずつリラックスしてきたのでしょう。

そんな柔らかい表情に促され

声掛けしてみようかな…

と一瞬そばへ足が向きました。

しかし、

待てよ

そばにいる保育士さんは

特に気にかけていない様子・・。

まず保育士さんに聞いてみます。

「あの場所が落ち着くんでしょうか」

「そうなんです。でもじわりじわりと入り口に近づいているんですよ。10cmくらいずつ・・。さっきはもっと奥のほうにいたんです」

なるほど、

保育士さんは

この子の

気持ちの変化に

寄り添いながら見守っているところでした。

楽しみ方はそれぞれ。

たくさんの病棟で活動していますが

廊下から・・、入り口の近くで・・

集団に入らず

一人で見る、というのを選ぶ子どもをよく見かけます。

その子の選んだ場所

その子の心地よいやり方で活動に参加します。

そのうちプレイルームの並んだ椅子に腰掛けて参加する姿もよく見かけ、嬉しくなるものです。

今日のこの子は奥の方から少しずつ移動しながら

最後は入り口まで来てくれました。

最初からプレイルームにいてずっと見ている参加の仕方あり、

積極的にクイズに答えたり楽器を奏でたりする参加の仕方あり。

しかし、

この女の子は

参加する場所の段階から自分で決めて

自分から少しずつみんなのそばへ。

これ、とっても主体的な方法で自分だけの世界を広げているってこと。

この女の子の存在が

SHJの活動に、

じわりじわりと

・・参加してみようかな・・、

と身も心も惹きつける力があること、

気持ちの変化をもたらすことを

改めて教えてくれました。

賑やかなプレイルームの傍らに咲く

小さな花を見つけて

そっと笑い合った瞬間は

大切な宝物。

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