Sちゃん、立体凸文字で学習したよ
先日センターを家族と訪れたSちゃん、
文字にもとても興味があって
SHJ教材の
「立体コピー凸文字」
を書見台に載せて
ゆっくりなぞる練習をしていました。
凸文字とは
なぞりながら文字のイメージを作る教具です。
紙に書かれた文字を見ながら
ドリルで何度も書いて覚える、
という一般的な文字学習ではなく
指先でなぞって
形を身体で覚えるというもの。
B5ほどの厚紙に一文字が大きく書かれていて
その文字が立体になっています。
それをなぞりながら形を覚えるのです。
日本語のひらがなで言えば
正しい書き順が
流れるような綴り方へと導き
その動きは指と身体を連動させ
感覚的に文字の形を体得させる、
個人的にそんなイメージを持っています。
書家が文字の形に合わせて
身体を大きく動かしながら筆を運ばせる姿
が思わず浮かびました。
SHJの学びサポートで大切にしている
「形、数、量、空間の概念を
手先や身体の感覚を使って実感しながら学ぶ」
という手法は
モンテッソーリ教育法から
多大な影響を受けています。
なぜなら、それは本当に自然なことなのですが
モンテッソーリ教育法は
障がい児教育が発端であり
障がい児教育は全ての教育の基礎だからです。
モンテッソーリこどもの家で使う教具は
手や目や体全体の感覚を動員します。
まさにSHJが大切にする
物事の概念を感覚的に実感を持って学ぶこと、
そのものです。
モンテッソーリ教育について書いたブログの中から〜
2020/1/15投稿〜モンテッソーリと「環境設定」〜
2020/2/14 投稿〜在宅学習支援学びサポート 感覚教具メダルはめ〜
2019/2/27 投稿〜学びに導く教具・教材・支援機器〜
2017/7/7投稿〜モンテッソーリ教育とは?〜
2017/8/17投稿〜モンテッソーリの発見〜
2017/9/7投稿〜モンテッソーリの子どもたちと1〜
2019/3/29投稿〜モンテッソーリ珠玉の講義〜
2018/2/18投稿~モンテッソーリ集中現象!藤井聡太六段!~
2017/7/3投稿~ 藤井4段~モンテッソーリ教育~
2018/2/10投稿〜モンテッソーリ教育と子供の情景〜
2018/8/28 投稿〜モンテッソーリ集中現象藤井聡太六段〜
2018/12/25投稿〜在宅学びサポートでの工夫〜
凸文字と砂文字
凸文字といえば
息子が就学前に
モンテッソーリこどもの家で取り組んでいた
感覚教具「砂文字」と同じ原理です。
文字だけがザラザラとしていて
その感触を頼りになぞり
文字の形を覚えるというものでした。
自宅でも作れると聞き
紙やすりをひらがなの形に切り取り
厚紙に貼る、と言う作業をし
なんとか
あ、い、う、え、お
か、き、く
までは作れた記憶があります。
カッターで正確に切り取る作業は
思ったより大変で
そのうち力尽き
自宅での使用は諦め
もっぱらこどもの家にいる時間に
本人の気持ち次第で、
となりました。
SHJ立体コピー凸文字
この立体をなぞって身体でイメージを作ることの
有効性をSHJ学びサポートでも取り入れたくて
助成金を申請して
立体コピー機と専用の用紙を購入しました。
ひらがなと基本の漢字セットを作り
学習に活用しています。
余談ですが、このコピー機、
日本ではコニカミノルタが販売しているのですが
あまりに高価なのでポーランド製のものを
助成金申請して購入することに。
購入してから日本に渡ってくるまでかかった時間、なんと数ヶ月。
さて、この立体の教材は
体の動きで字形のイメージを作るため
視覚に困難がある場合も有効です。
目で見て捉えにくい場合、手を使ってイメージを作るのです。
この教材が掲載されている
より、あるエピソードを紹介します。
肢体不自由の特別支援学校のある生徒さんは
凸文字をなぞる練習をしたところ
5ヶ月で未習得漢字の9割近くを
書けるようになりました。
諦めていたことが方法を工夫することで
「できた!」
という自信につながり
他の苦手な分野にも積極的に取り組むように
なったそうです。
さらに一旦イメージを作ることを覚えると
目で見て、量や形を捉えることも上手になったと書かれています(P.41)。
環境を工夫する
既成のものを使うことで
できない!
と、そこに立ち止まり
次第に諦めてしまうというのは
よくあることです。
それならどんな困難があるのかに着目して
環境をそれに合わせるという発想の転換
これがまさにSHJが行っていること。
凸文字一つとってもそれは同じです。
SHJみんなの教材は
そんなみんなのための教材なのです。
その他、いろんな教材をセンターで
ぜひ体験してみてください!
事務所/SHJアート&学びサポートセンター: 東京都杉並区永福4-1-9 1-B
オープン 月 火 木 金 10:30~17:00 土日 不定期
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