つれづれにっき〜スマイリングな日々〜

「私は私」

どちらの出身?

ハーフなの?

外人か?

日本人に「日本人?」とか「何人?」とか聞かないはず。

幼い頃はこの質問に何度傷ついただろう。

かの大坂なおみ選手もそんな質問に何度も閉口してきただろう。

だから彼女の

「私は私」

の言葉に涙が出るくらい共感しました。

優勝の時のインタビューでも、

アイデンティティについての質問が多かった印象です。

テニスに優勝して記者会見をしているのだから、あの場でアイデンティティについて質問を受けるとはまず思っていなかったでしょう。

そもそも私たちも、自分のアイデンティティについて考えることはめったにないと思います。

よっぽど日本人には理解しがたい出来事があったときにはアイデンティティを意識するかもしれない、と思うくらい。

あなたは何人か? と聞かれたら、「日本人です」と答えるしかない。

見た目判断で気にする(興味を持つ?)のは、日本人の特徴?

大坂選手のことを日本人ぽいと思う人、日本人ぽくないと思う人、いろんな感覚があるかもしれない。

しかし、彼女の

「私は私」

=それ以上でもなけれそれ以下でもない。

もはや、アイデンティティの議論なんて必要ない。

それより、授賞式で、

「あのような試合になってしまって、観てくれていた人に申し訳ない」

と語ったり、

セリーヌ・ウィリアムズ選手に、

「試合をしてくれてありがとう」

と感謝の気持ちを述べたこと。

これこそ、日本人が大切にしてきた礼節や謙虚さ。

ここに、敬意を感じてなりません。

そして、

「私は私」と言った心に秘めたもの。

幼い頃はどんな子だったんだろう。

ふと孤独に感じることもあっただろうな、そんな時間が彼女を強くしたんだろうな、と感じます。

何にも属さない私・・・

「私は私」。

と言い切る潔さが素敵でした。

気分にムラがあって展開が危うくなる時、「メンタル弱い」自分をさらけ出しつつ、試合を重ねるにつれ「メンタル強く」なっていく、そんな自分に気づいたから、

「私は私」

と言い切ったのかもしれない。

なんだか勇気をもらった気分です。